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2019-04-18 21:28:58

金は本格化する米企業決算発表や株価の動向を確認

提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

【金は1,300ドル割れで安値拾いの買いが入るかどうか】

4月8日の週のニューヨーク金市場は、米国債の利回り低下やドル安を受けて軟調となり、期近6月限が3月28日以来の高値1,314.7ドルを付けたが、強い米経済指標をきっかけにドル安が一服すると、急落して1,300ドルの節目を割り込んだ。週末にかけてはユーロ主導でドル安となったが、株高に上値を抑えられて戻りは限られた。米金融機関大手JPモルガンとウェルズファーゴの好決算を受けて株高となった。今週は米企業決算発表が本格化する。収益減少が見込まれているが、株高が続くと、金の上値を抑える要因になるとみられる。ただ国際通貨基金(IMF)が世界経済見通し(WEO)で成長率見通しを金融危機以降で最低の水準に下方修正したことや、米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)がハト派の見方を示していることが下支え要因であり、安値拾いの買いが入るかどうかも焦点である。

米新規失業保険申請件数や米生産者物価指数(PPI)が強い内容となったことをきっかけにドル高に振れた。米新規失業保険申請件数は前週比8,000件減の19万6,000件と約49年半ぶりの低水準に改善した。また3月の米生産者物価指数(PPI)は前月比0.6%上昇と2018年10月以来の大幅な伸びとなった。ガソリンの値上がりが全体水準を押し上げた。原油がリビア情勢の悪化などを受けて堅調となったが、石油輸出国機構(OPEC)が増産を検討していると伝えられており、今後の動向を確認したい。CMEのフェドウォッチによると、12月のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標水準は金利据え置きの確率が65.0%(前週49.1%)に上昇した。2.00〜2.25%への利下げの確率は29.4%(同38.0%)に低下した。ただ米連邦公開市場委員会(FOMC)会合(3月19〜20日分)の議事要旨では、金融当局が「著しい不確実性」と長引く低インフレに取り組んでいるとの認識が示された。当局はこの会合で、金融政策の柔軟性を維持する必要性を示しながらも、年内の利上げ予想を中央値でゼロにしており、ハト派の内容となった。また欧州中央銀行(ECB)は、予想通り主要政策金利を据え置くとともに、金利ガイダンスも維持した。ドラギECB総裁は、世界的な貿易摩擦やその他の不確実性に関連して下振れリスクが高まっていることを強調した。緩和的な金融政策が見込まれていることは金の下支え要因である。

英国の欧州連合(EU)離脱は10月31日まで延期する妥協案で合意した。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は、英国のEU離脱の再延期は、世界経済のさらなる下押しにつながりかねない「合意なき」ブレグジットという「悲惨な結末」を回避する、と述べた。先行き懸念が後退し、ポンド主導でドル安に振れると金の支援要因になるが、投資需要が伸び悩むと、上値を抑える要因である。一方、EU側の見方として、英国の動き次第で再延期が可能性として残される、とされた。さらに離脱を延期すれば英国が支払う政治的な代償は大きく跳ね上がるのは間違いない、とみられている。

4月12日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比3.82トン減の757.85トンとなった。米中の通商協議に対する期待感などを受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、4月9日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは10万5,364枚となり、前週の9万4,556枚から拡大した。今回は新規買いが5,723枚、買い戻しが5,085枚入って1万0,808枚買い越し幅を拡大した。

【プラチナは調整局面】

ニューヨーク・プラチナ期近7月限は、米中の通商協議に対する期待感などを受けて堅調となり、昨年6月以来の高値920.4ドルを付けたが、高値警戒感から利食い売りが出ると、調整局面を迎えた。また8日のニューヨークの指定倉庫在庫が1,848オンス増加し、実需筋が売り直した。一方、南アのプラチナETF(上場投信)は利食い売りが出る場面も見られたが、投資資金が流入し、下支え要因となった。プラチナは供給過剰見通しだが、ドル相場や株価の動向も焦点であり、リスク選好の動きになると、上値を伸ばす可能性も出てくる。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は11日のロンドンで10.90トン(5日10.48トン)に増加、5日のニューヨークは21.18トン、12日の南アで32.56トン(同32.35トン)に増加した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、4月9日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは3万1,844枚買い越し(前週2万3,355枚買い越し)に拡大した。

ニューヨーク金は戻りを売られて1,300ドル割れ

ニューヨーク金6月限は、米国債の利回り低下や景気減速懸念の後退によるドル安を受けて堅調となり、3月28日以来の高値1,314.7ドルを付けた。ただ強い米経済指標をきっかけにドル高に転じると、売り圧力が強まって急落し、1,300ドルの節目を割り込んだ。戻り高値を突破できずに大陰線が現れたことはテクニカル面で弱気である。週末は邦銀の事業買収を受けてユーロ主導でドル安となったが、米金融機関大手JPモルガンとウェルズファーゴの好決算による株高に上値を抑えられた。当面は4日安値1,284.9ドルを維持できるかどうかがテクニカル面の焦点である。

4月15日からの週の注目ポイント

15日

米ニューヨーク連銀製造業景況指数(4月)

☆☆

対米証券投資(2月)

☆☆

16日

独ZEW景況感指数(4月)

☆☆

米鉱工業生産・設備稼働率(3月)

☆☆

17日

貿易収支(3月速報)

☆☆

中国国内総生産(1-3月期)

☆☆☆

中国小売売上高(3月)

☆☆

中国鉱工業生産(3月)

☆☆

ユーロ圏消費者物価指数(3月確報)

☆☆☆

英消費者物価指数(3月)

☆☆

米貿易収支(2月) 

☆☆

18日

英小売売上高指数(3月)

☆☆

米新規失業保険申請件数

☆☆

米小売売上高(3月)

☆☆☆

米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(4月)

☆☆

19日

豪・香港・欧米加・南ア休場

消費者物価指数(3月)

☆☆☆

米住宅着工・許可件数(3月)

☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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