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2019-04-18 22:17:44

金はドル高や株高が圧迫

提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米中の通商協議の行方を確認

4月1日の週のニューヨーク金市場は、ドル高や株高を受けて軟調となり、期近6月限が昨年12月以来の安値1,284.9ドルを付けた。米中の通商協議に対する期待感を受けて株高に振れたことや、米新規失業保険申請件数が49年ぶりの低水準に減少し、ドル高に振れたことが圧迫要因になった。ただ米経済指標がまちまちの内容となったことや、英国の欧州連合(EU)離脱に対する先行き不透明感が残ることが下支え要因となり、安値は買い拾われた。米中の通商協議は今週も継続するとしており、協議がまとまるかどうかを確認したい。

3月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が19万6,000人増と、前月の17カ月ぶりの弱い伸びから加速した。温暖な気候を受け建設業などで雇用が増えた。市場予想は18万人増。前月分は当初発表の2万人増から3万3,000人増へ小幅に改定された。失業率は3.8%(前月3.8%)。時間当たり賃金は前月比0.1%増。前月は0.4%増加。前年同月比は3.2%増と前月の3.4%増から伸びが鈍化した。景気減速懸念は後退したが、2月の米小売売上高が前月比0.2%減と、市場予想の0.3%増に反してマイナスに転じ、先行き不透明感が残っている。CMEのフェドウォッチによると、12月のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標水準は据え置きの確率が47.5%(前週35.5%)、2.00〜2.25%への利下げの確率が38.6%(同41.3%)、1.75〜2.00%の確率が11.9%(同18.6%)となった。利下げの確率が低下したが、利上げ休止観測が強い。一方、トランプ米大統領は5日、米連邦準備理事会(FRB)は利下げすべきと主張するとともに、「量的緩和」の再開が必要との認識を示した。ただ米大統領が3月末に米FRBが利上げで米国経済と株式市場に打撃を与えたと非難したことに対し、米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、当局者らは金利に関する決定を行う際に経済指標に注意を払うが、政治や政治家の希望には耳を貸さないと述べており、米大統領のけん制発言の効果は限られそうだ。

トランプ米大統領は4日、中国との通商合意がかなり近づいており、4週間以内に合意に達する可能性があると述べた。ただ米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は、なお解決すべき大きな問題が残っているとの見解を示した。カドロー米国家経済会議(NEC)委員長は5日、米中通商協議がテレビ会議形式で来週も継続すると明らかにした。まとまるかどうかが当面の焦点である。一方、国際通貨基金(IMF)は4月の世界経済見通し(WEO)で、米中通商戦争が激化すれば、両国から製造業部門の雇用が流出し、雇用が失われる恐れがあるとの見解を示した。

英国の欧州連合(EU)離脱で、メイ英首相は10日にEU首脳らとの会合で、6月30日までの短期延期を訴える見通しである。一方、EUのトゥスク大統領は新たなコンセンサス構築に向けた時間的猶予を得るため、最長1年間の延期を提案する見通し。トラス英財務副大臣は「柔軟な延期とは、私には苦行のように聞こえる。英国は既にかなり長期にわたり中途半端な状態が続いている。企業は投資を抑制し、国全体に政治懸念が広がっている」と述べており、EU離脱を行方も当面の焦点である。

4月5日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比22.59トン減の761.67トンとなった。米中の通商協議に対する期待感などを受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、4月2日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは9万4,556枚となり、前週の11万9,741枚から縮小した。今回は手じまい売りが2万0,663枚、新規売りが4,522枚出て2万5,185枚買い越し幅を縮小した。

プラチナはレンジ上放れで一段高に

ニューヨーク・プラチナ期近7月限は、米中の通商協議に対する期待感などを受けて堅調となり、昨年6月以来の高値913.5ドルを付けた。パラジウムが調整局面を継続したが、南アのプラチナETF(上場投信)に投資資金が流入するなか、ニューヨーク市場で実需筋の買い戻しが入って一段高となった。4日のニューヨークの指定倉庫在庫は1,848オンス減少した。ただプラチナは供給過剰見通しが上値を抑える要因であり、踏み上げ一巡後に上値を伸ばせるかどうか、不透明感が残っている。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は5日のロンドンで10.48トン(29日10.33ン)に増加、ニューヨークで21.18トン(同21.78トン)に減少、南アで32.35トン(同31.74トン)に増加した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、4月2日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは2万3,355枚買い越し(前週2万4,207枚買い越し)に縮小した。

ニューヨーク金は軟調も安値拾いの買いで底堅い

ニューヨーク金6月限は、ドル高を受けて軟調となり、昨年12月以来の安値1,284.9ドルを付けたが、安値拾いの買いが入って下げ一服となった。米新規失業保険申請件数が49年ぶりの低水準に減少し、ドル高に振れたことが圧迫要因になった。ただ米経済指標はまちまちの内容となり、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ休止観測が強い。米中の通商協議に対する期待感を受けて金ETF(上場投信)から投資資金が流出したことも圧迫要因だが、世界的な景気減速懸念が残っており、当面はどの水準で買い直されるかが焦点である。

4月8日からの週の注目ポイント

8日

国際収支・経常収支(2月)

独貿易収支(2月) 

米製造業新規受注(2月)

☆☆

9日

スイス雇用統計(3月)

10日

企業物価指数(3月)

機械受注(2月)

☆☆

英貿易収支(2月)

英鉱工業生産指数(2月)

☆☆

欧州中央銀行(ECB)金融政策公表

☆☆☆

米消費者物価指数(3月)

☆☆☆

米FOMC議事録公表(3月19-20日分)

☆☆

米財政収支(3月)

☆☆☆

11日

中国消費者物価指数(3月)

☆☆

中国生産者物価指数(3月)

☆☆

独消費者物価指数(3月確報)   

☆☆

米生産者物価指数(3月)

☆☆

12日

中国貿易収支(3月)

☆☆

ユーロ圏鉱工業生産(2月)

☆☆

米輸出入物価指数(3月)

米ミシガン大消費者信頼感指数(4月速報)

☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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