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2019-06-26 12:40:56

金は米中の通商協議や英国のEU離脱の行方を確認

提供:SBIゴールド

金はドル安一服も景気減速懸念で押し目を買われる

3月18日の週のニューヨーク金市場は、予想以下の米経済指標や米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内の利上げ休止見通しが示され、ドル安に振れたことを受けて堅調となった。期近4月限は2月28日以来の高値1,320.2ドルを付けた。その後は英国の欧州連合(EU)離脱で「合意なき離脱」が懸念されたことを受けてドル安が一服したが、独製造業購買担当者景況指数(PMI)の悪化を受けて景気減速懸念が強まると、押し目を買われた。今週は米中の通商協議や英国のEU離脱の行方が焦点であり、景気見通しも確認したい。

米連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.25〜2.50%に据え置くことを全会一致で決定した。FOMCメンバーの政策金利見通し分布(ドット・チャート)では2021年までを通して1回の利上げが実施されるとの見通しが示され、FRBが米景気減速を警告するなか、年内の利上げはない公算が大きいことが示された。また経済と金融市場の情勢が予想通りに推移すれば、資産縮小を9月に終了すると表明された。CMEのフェドウォッチによると、12月のFF金利の誘導目標水準は据え置きの確率が42.1%(前週69.9%)、2.00〜2.25%への利下げの確率が39.9%(同26.1%)となった。予想以下の米経済指標に加え、世界的な景気減速懸念を受けて22日の米債券市場で3カ月物と10年物の利回りが2007年以来の逆イールドとなり、利下げの確率が高まった。

2月の米鉱工業生産指数で製造業部門が前月比0.4%低下し、2カ月連続で落ち込んだ。米鉱工業生産指数は0.1%上昇と事前予想の0.4%上昇を下回った。また3月のニューヨーク連銀製造業業況指数が3.7と前月の8.8から低下し、2017年5月以来の低水準を付けた。一方、3月の独製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値は44.7と事前予想48.0や前回47.6から大幅に悪化した。ユーロ圏製造業PMI速報値も47.6と事前予想49.5や前回49.3を下回った。米中の通商協議が続いているが、米中首脳会談が先送りされた。また英国の欧州連合(EU)離脱で「合意なき離脱」の可能性が残ることも、景気の先行き懸念につながっている。

トランプ米大統領は20日、中国が通商合意を順守していると確信するまで対中関税を維持する考えを表明した。ホワイトハウスによると、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とムニューシン米財務長官らは28日から北京での通商協議に臨む予定となっている。その後は中国の劉鶴副首相率いる代表団が4月3日にワシントンを訪れる。米中首脳会談につながり、合意に達するのかどうかが当面の焦点である。一方、英国の欧州連合(EU)離脱で、メイ英首相はEU離脱期日を6月30日まで3カ月延期するようEU側に要請した。EUは英国に対し、英議会が今週中に離脱協定案を承認するという条件付きで、離脱期日を5月22日まで延期することで合意する意向と伝えられた。英首相はEU離脱協定案が3回目の議会採決で否決されれば、離脱の長期延期ではなく「合意なき離脱」を支持する可能性がある、とした。英国のEU離脱期日が29日に迫っており、離脱の行方を確認したい。

3月22日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比9.99トン増の781.03トンとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内の利上げ休止見通しが示されたことや景気減速懸念を受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、3月19日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは8万8,396枚となり、前週の7万8,819枚から拡大した。今回は手じまい売りが925枚、買い戻しが1万0,502枚入って9,577枚買い越し幅を拡大した。

プラチナはドル安が支援も景気減速懸念で上げ一服

ニューヨーク・プラチナ期近4月限は、米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内の利上げ休止見通しが示されたことなどを受けて1日以来の高値876.7ドルを付けたのち、ドル安一服や景気減速懸念の高まりを受けて上げ一服となった。供給ひっ迫感が強いパラジウムの史上最高値更新が続いたが、独製造業購買担当者景況指数(PMI)の悪化をきっかけに利食い売りが出ており、パラジウムが調整局面を迎えるとプラチナの上値を抑える要因になるとみられる。ただ中国が景気刺激策を発表しており、実需筋の安値拾いの買いが入ると下支えとなり、安値圏でのもみ合いを継続することになりそうだ。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は20日のロンドンで10.25トン(15日10.12トン)に増加、22日のニューヨークで21.63トン(同21.63トン)と変わらず、南アで28.13トン(同25.03トン)に増加した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、3月19日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万7,581枚買い越し(同1万6,348枚買い越し)に拡大した。

ニューヨーク金は1,300ドル台で堅調

ニューヨーク金4月限は、予想以下の米経済指標や米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内の利上げ休止見通しが示されたことを受けて2月28日以来の高値1,320.2ドルを付けた。その後はドル安一服を受けて上げ一服となったが、独製造業購買担当者景況指数(PMI)の悪化を受けて景気減速懸念が強まると、押し目を買われた。1,300ドル台で堅調に推移するなか、金ETF(上場投信)に投資資金が戻っており、景気の先行き不透明感が残ると、戻り高値を試すとみられる。今週は米中の通商協議や英国の欧州連合(EU)離脱の行方が焦点である。

3月25日からの週の注目ポイント

25日

独ifo景況感指数(3月)

☆☆

26日

米住宅着工・許可件数(2月)

☆☆

米ケース・シラー住宅価格指数(1月)

☆☆

米消費者信頼感指数(3月)

☆☆

27日

NZ準備銀行政策金利発表

☆☆☆

米貿易収支(1月)

☆☆

28日

米国内総生産(10-12月期確報値)

☆☆☆

米中古住宅販売仮契約指数(2月)

☆☆

南ア準備銀行政策金利発表

☆☆☆

29日

失業率(2月)

☆☆

鉱工業生産指数(2月速報)

☆☆

英国内総生産(10-12月期確報値)

☆☆☆

ユーロ圏消費者物価指数(3月速報)

☆☆☆

米個人所得・支出(2月)

☆☆☆

シカゴ購買部協会景気指数(3月)

☆☆

米新築住宅販売(2月)

☆☆☆

米ミシガン大消費者信頼感指数(3月確報値)

☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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