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2021-12-08 02:45:13

金は米大統領の国家非常事態宣言の行方などを確認

提供:SBIゴールド

金はイベント一巡後に地合いを引き締める

2月11日の週のニューヨーク金市場は、ドル高が圧迫要因となったが、イベント一巡後に地合いを引き締めて下げ一服となった。米中の通商協議では、米国が要求する知的財産権や技術移転など中国の構造問題で溝が埋まっていないとされたが、当局者は進展があったとの見方を示した。今週ワシントンで協議を再開する方針を示しており、期限となる3月1日までに合意できるかどうかが当面の焦点である。トランプ米大統領は合意に近いか、合意が正しい方に向かいつつあると判断すれば、現在の関税を維持しつつ、「期限を延長する可能性がある」と述べており、協議の行方と米大統領の判断も確認したい。一方、米上下両院は14日、政府機関の再閉鎖回避に向けた国境警備に関する予算案を可決した。予算案にはメキシコ国境の壁建設費用となる13億7,500万ドルが盛り込まれたが、米大統領が求めていた57億ドルを大きく下回った。米大統領は予算案に署名したが、壁建設の費用を確保するため、国家非常事態を宣言した。ただ米消費者擁護団体の非営利組織パブリック・シチズンが、壁建設が予定されるテキサス州南部の土地所有者と自然保護区を代表して裁判を起こした。複数の訴訟が予想されており、大きな混乱につながると、先行き懸念が高まる可能性がある。

米経済指標がまちまちの内容となり、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ休止観測が強い。米労働市場は堅調だが、米小売売上高や米鉱工業生産が弱い内容となった。昨年12月の米小売売上高は前月比1.2%減と、米経済が景気後退から抜け出し始めた2009年9月以来の大幅な減少となった。1月の米鉱工業生産指数は前月比0.6%低下し、8カ月ぶりのマイナスとなった。今週は20日に1月29〜30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表がある。前回の会合で米FRBは金利据え置きを決定すると同時に、利上げに忍耐強くある姿勢を表明しており、ドル安につながると、金が再び上値を試す可能性が出てくる。ただ欧州中央銀行(ECB)のクーレ専務理事が、新たな貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)の実施について討議していると明かしたことや、英国の欧州連合(EU)離脱で「合意なき離脱」の可能性が残っていることが、ドル高要因であり、ユーロ圏の経済指標や英国の協議の行方も焦点である。

英議会は14日、メイ首相が先にまとめた欧州連合(EU)離脱協定案の修正を求める政府方針に賛同するか採決を行い、反対多数で否決した。野党労働党のコービン党首は「採決結果は首相の路線に過半数の支持がないことを示している。時間を稼ぎ、事態の好転に期待をかけ続けているだけの首相の戦略は受け入れられない」と述べた。離脱期限が3月29日に迫っているが、協議が進まなければ合意なしでEUから離脱することになる。

2月15日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比9.09トン減の793.03トンとなった。ドル高を受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、1月22日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは7万4,504枚となり、前週の8万7,913枚から縮小した。米政府機関の一部閉鎖の影響で発表が遅れたが、2月に入り、順次発表されている。

プラチナは南アの電力会社エスコムの行方も確認

ニューヨーク・プラチナ期近4月限は、ドル高や景気減速懸念を受けて軟調となり、昨年9月以来の安値780.9ドルを付けた。ただ米中の通商協議が延長され、株高に振れたことなどを受けて下げ一服となった。今週ワシントンで協議が再開される方針が示されており、合意に向けて進展するかどうかを確認したい。また南アの電力会社エスコムの行方も当面の焦点である。同社は300億ドル以上の負債を抱えるなか、発電能力が不足している。実質破綻状態となるなか、存続するには4月までに金融支援が必要とされている。ラマポーザ大統領は20日の財務相の予算演説でエスコム支援の詳細を発表するとした。2008年にエスコムの電力危機をきっかけに南アの鉱山生産に対する懸念からプラチナが急騰する場面も見られ、エスコム支援と電力供給の行方も確認したい。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は15日のロンドンで9.67トン(8日8.99トン)、ニューヨークで21.35トン(同20.76トン)、南アで23.73トン(同23.46トン)に増加した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、1月22日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは2,435枚となり、前週の7,729枚から縮小した。

ニューヨーク金はドル高も底堅い値動き

ニューヨーク金4月限は、ドル高を受けて調整局面を継続し、1月28日以来の安値1,304.7ドルを付けた。ただ世界的な景気減速懸念などが下支えとなり、下げ一服となった。米中の通商協議や米政府機関の再閉鎖回避のイベント一巡後に押し目を買われた。株高となったが、米大統領の国家非常事態宣言で先行き懸念が残っており、1月高値1,331.1ドルを突破すれば1,350ドルの節目を目指す可能性が出てくる。

2月18日からの週の注目ポイント

18日

米国休場

機械受注(12月)

☆☆

19日

独ZEW景況感指数(2月)

☆☆

20日

貿易収支(1月速報)

☆☆

独生産者物価指数(1月)

米FOMC議事録

☆☆☆

21日

独消費者物価指数(1月確報) 

☆☆

ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(2月速報)

☆☆☆

米耐久財受注(12月)

☆☆

米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(2月)

☆☆

米中古住宅販売統計(1月)

☆☆

22日

消費者物価指数(1月)

☆☆☆

独国内総生産(10-12月期確報)

☆☆☆

独ifo景況感指数(2月)

☆☆

ユーロ圏消費者物価指数(1月確報)

☆☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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