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2021-12-01 19:02:24

金は世界的な株安やドル安が支援要因

提供:SBIゴールド

金ETFに投資資金が戻る

10月8日の週のニューヨーク金市場は、世界的な株安やドル安を受けて急伸した。指標の期近12月限は8月2日の高値1,230.0ドルに顔合わせした。好調な米経済指標を受けて米10年債利回りが2011年5月以来の高水準となる3.261%まで上昇し、長期金利上昇に対する警戒感からダウ平均株価が10日に831ドル、11日に545ドル急落した。金ETF(上場投信)に逃避買いが入るなか、8月下旬からのレンジを上放れた。週末にかけて米国債の利回り上昇は一服したが、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見通しに変わりはなく、株安に対するヘッジとして金が見直されるようなら、堅調に推移するとみられる。

9月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.1%上昇し、事前予想の0.2%上昇を下回った。ただ米短期金利先物市場では12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げが見込まれている。一方、トランプ米大統領は、米連邦準備理事会(FRB)はコントロールが利かなくなっており、あまりに厳し過ぎるほか、間違いを犯していると語った。ムニューシン米財務長官は「大統領は低金利が好ましいとしている。大統領は、FRBが行き過ぎた利上げをして景気を減速させることを懸念している。そのような懸念は明らかに自然だ」と語った。またパウエルFRB議長について、良い仕事をしていると評価。トランプ大統領の発言はFRBに打撃を与えていないと述べた。

国慶節の連休明けの中国株が急落し、リスク回避の動きが出た。中国人民銀行は7日、市中銀行の預金準備率(RRR)を10月15日から1%ポイント引き下げると発表したが、米中の貿易戦争に対する懸念から、中国経済の先行き懸念が出た。また国際通貨基金(IMF)は9日、世界経済の成長率予測を2年ぶりに下方修正した。今年と来年の成長率は3.7%と、3カ月前から0.2%ポイント引き下げられた。貿易摩擦のエスカレートや新興国市場への圧力を背景に、世界経済は伸び悩むとの見解を示した。一方、トランプ米大統領は9日、中国が対米報復関税措置を実施すれば、2,670億ドル相当の中国製品に対して追加関税を発動すると改めてけん制した。またムニューシン米財務長官は12日、中国人民銀行の易綱総裁に、今後の米中通商協議では為替問題が議題に含まれなければならないと述べ、最近の人民元の下落に懸念を表明したことを明らかにした。9月の中国の貿易収支によると、316億9,000万ドル黒字となり、前月の278億9,000万ドル黒字から拡大した。対米では341億3,000万ドル黒字となった。

イタリアの財政問題や英国の欧州連合(EU)離脱交渉の行方も焦点である。イタリア政府は、前政権の想定よりも赤字拡大を見込む財政計画について、撤回しない方針を表明し、ディマイオ副首相は、内閣は15日に2019年予算案を承認することを明らかにした。欧州委のカタイネン副委員長は、イタリアが予算案を修正しなければ、他のユーロ圏諸国にリスクが広がる恐れがあるとの認識を示した。一方、英国の欧州連合(EU)離脱交渉について、EUのバルニエ首席交渉官は、来週の首脳会議での合意が「手の届くところにある」と述べた。アイルランド国境問題に関しては、英国が税関検査を受け入れる必要があると強調した。ただメイ英首相は、アイルランドでの厳格な国境管理を回避する方策を巡るEUとの話し合いが、11月まで続く公算が大きいとの認識を示した。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月9日時点のニューヨーク金の大口投機家の売り越しは3万8,175枚となり、前週の2万1,822枚から拡大し、2001年4月以来の売り越し水準となった。今回は手じまい売りが1万2,744枚、新規売りが3,609枚出て、1万6,353枚売り越しを拡大した。一方、10月12日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比14.47トン増の744.64トンとなった。米国債の利回り上昇を受けて株価が急落し、投資資金が戻った。

プラチナは金急伸につれ高

ニューヨーク・プラチナ1月限は、金急伸につれ高となり、7月31日以来の高値848.0ドルを付けた。9月の戻り高値841.8ドルを突破し、テクニカル面で改善した。株安に対する懸念が残ることや、米中の貿易戦争が続くことはプラチナの上値を抑える要因だが、ドルの上値が重くなっており、金が堅調に推移すると、プラチナの支援要因になるとみられる。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月9日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは8,226枚となり、前週の7,049枚から拡大した。新規買い・買い戻しが入った。一方、プラチナETF(上場投信)の現物保有高は12日のロンドンで9.45トン(5日9.58トン)に減少、ニューヨークで18.88トン(同18.88トン)、南アで23.86トン(同23.86トン)と変わらずとなった。

ニューヨーク金はレンジ上放れ

ニューヨーク金12月限は、世界的な株安やドル安を受けて急伸し、8月2日の高値1,230.0ドルに顔合わせした。8月下旬からの1,184.3〜1,220.7ドルのレンジを上放れ、テクニカル面で改善した。米国債の利回り上昇による株価急落を受けて金ETF(上場投信)に投資資金が戻っており、株安に対するヘッジとして買われると、金は堅調に推移することになりそうだ。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告で、ニューヨーク金の大口投機家の売り越しが拡大し、2001年4月以来の高水準となっており、買い戻しが進むかどうかも焦点である。

10月15日からの週の注目ポイント

15日

鉱工業生産指数(8月確報)

米小売売上高(9月)

☆☆☆

米ニューヨーク連銀製造業景況指数(10月)

☆☆

米企業在庫(8月)

16日

中国消費者物価指数(9月)

☆☆

中国生産者物価指数(9月)

☆☆

ユーロ圏貿易収支(8月)

独ZEW景況感指数(10月)

☆☆

米鉱工業生産・設備稼働率(9月)

☆☆

対米証券投資(8月)

☆☆

17日

香港休場

英消費者物価指数(9月)

☆☆☆

ユーロ圏消費者物価指数(9月)

☆☆

米住宅着工・許可件数(9月)

☆☆

米FOMC議事録公表(9月25-26日分)

☆☆☆

18日

貿易収支(9月速報)

☆☆

米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(10月)

☆☆

19日

消費者物価指数(9月)

☆☆☆

中国国内総生産(7-9月期)

☆☆☆

中国小売売上高(9月)

☆☆

中国鉱工業生産(9月)

☆☆

ユーロ圏国際収支(8月)

米中古住宅販売統計(9月)

☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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