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2024-03-29 02:56:45

金は米中の貿易戦争激化でドル高なら圧迫要因に

提供:SBIゴールド

金は米FRBの利上げ見通しも下げ要因

9月10日週のニューヨーク金市場は、ドル安が支援要因となる場面も見られたが、米中の通商問題に対する懸念が残ることに上値を抑えられた。米国が提案していた中国との新たな通商協議が近く始まると伝えられた。しかし、米大統領が中国製品に対する追加関税措置を進めるよう側近に指示すると、中国政府は米政権が中国製品に対する追加関税を推進すれば参加を拒否する可能性があるとした。米中の貿易戦争は米国有利とみられており、ドル高が進むと、金の圧迫要因になるとみられる。

トランプ米大統領は14日、約2,000億ドル規模の中国製品に対する追加関税措置を進めるよう側近に指示した。米政権当局者は15日、米大統領は中国製品に対する追加関税について17日にも発表する公算が大きいと明らかにし、週明けは24日に発動する方針が示された。関税率は24日から10%、来年には25%に引き上げられる。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、12日に通商問題を巡り米国が提案していた中国との新たな協議が近く始まると報じていた。しかし、米大統領が強硬姿勢を示すと、16日には中国政府は月内の開催を提案されている米国との通商協議について、米政権が中国製品に対する追加関税を推進すれば参加を拒否する可能性があると伝えられた。また中国共産党機関紙・人民日報傘下の有力国際情報紙「環球時報」は17日付の社説で、米国との貿易戦争が激しくなっていることについて、中国が防戦一方に甘んじることはないと警告した。中国が譲歩することなく、米国との貿易戦争は激化することになりそうだ。ただ2017年の米国の対中輸入総額は5,050億ドルに対し、中国の対米輸入総額は1,300億ドルであり、中国が報復措置を取っても米国に及ばない。一方、米国とカナダの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉は継続しており、月末までにまとまるかどうかが焦点である。他の材料では、トルコ中央銀行が利上げを実施したのに対し、エルドアン大統領は中銀と高金利に対する自身の忍耐には限度がある、と述べており、トルコが通貨危機を回避できるかどうかを確認したい。また英国の欧州連合(EU)離脱交渉に対する期待感からポンド主導でドル安に振れる場面も見られ、英国の協議の行方も焦点である。

8月の米生産者物価指数(PPI)は前月比0.1%下落し、2017年2月以来初めて落ち込んだ。事前予想は0.2%上昇。米消費者物価指数(CPI)は同0.2%上昇し、事前予想の0.3%上昇を下回った。8月の米雇用統計が好調な内容となり、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測が高まったが、物価指数の発表を受けてドル安に振れた。一方、8月の米小売売上高は同0.1%増と、6カ月ぶりの小幅な伸びにとどまった。自動車や衣料の売り上げが減り、全体の伸びを抑制した。事前予想は0.4%増。ただ前月分が0.7%増(速報値0.5%増)に上方修正され、ドル相場の反応は限られた。25〜26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げが確実視されており、金の上値を抑える要因である。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月11日時点のニューヨーク金の大口投機家の売り越しは7,590枚となり、前週の1万3,497枚から縮小した。今回は手じまい売りが1,395枚、買い戻しが7,302枚入り、5,907枚売り越しを縮小した。一方、9月17日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は7日比2.92トン減の742.53トンとなった。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見通しなどを背景に投資資金の流出が続いている。

プラチナは貿易摩擦に対する懸念が上値を抑える

ニューヨーク・プラチナ10月限は、ドル安を受けて8月13日以来の高値813.7ドルを付けたが、米中の通商問題に対する懸念などを受けて上げ一服となった。トランプ米大統領が、約2,000億ドル規模の中国製品に対する追加関税措置を進めるよう側近に指示したのに対し、中国政府は米政権が中国製品に対する追加関税を推進すれば参加を拒否する可能性があるとした。米政権は24日に追加関税を発動すると発表しており、米中の貿易戦争が激化すると、引き続きプラチナの上値を抑える要因になるとみられる。8月の中国の自動車販売台数は前年同月比3.8%減少の210万台となっており、米中の通商問題の行方を確認したい。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月11日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の売り越しは7,568枚となり、前週の1万1,916枚から縮小した。新規買い・買い戻しが入った。一方、プラチナETF(上場投信)の現物保有高は17日のロンドンで9.25トン(7日9.97トン)に減少、ニューヨークで19.19トン(同19.19トン)と変わらず、南アで23.86トン(同23.68トン)に増加した。

ニューヨーク金はレンジ相場を形成

ニューヨーク金12月限は、ドル安を受けて8月28日以来の高値1,218.0ドルを付けたが、米中の通商問題に対する懸念が残り、戻りを売られた。ドル相場は米中の通商協議再開の可能性や予想以下の米消費者物価指数(CPI)などを受けてドル安となったが、トランプ米大統領が約2,000億ドル規模の中国製品に対する追加関税措置を進めるよう側近に指示すると、ドル安が一服した。中国政府は米国との通商協議について、追加関税を推進すれば参加を拒否する可能性があるとしており、米中の貿易戦争に終わりは見えない。金は1,192.7〜1,220.7ドルのレンジ相場を形成しており、当面はどちらに放れるかがテクニカル面での焦点である。

9月17日からの週の注目ポイント

17日

敬老の日

 

ユーロ圏消費者物価指数(8月確報) 前年同月比+2.0%(予想+2.0%)

 

米製造業景況指数(9月) 25.6(予想23.0)

 

18日

日銀金融政策決定会合(1日目)

☆☆

対米証券投資(7月)

☆☆

19日

貿易収支(8月速報)

☆☆

ユーロ圏国際収支(7月)

英消費者物価指数(8月)

☆☆

米経常収支(4-6月期)

☆☆

米住宅着工・許可件数(8月)

☆☆

日銀金融政策決定会合・日銀総裁会見

☆☆☆

20日

ユーロ圏消費者信頼感(9月速報) 

☆☆

米製造業景況指数(9月)

☆☆

米中古住宅販売統計(8月) 

☆☆

21日

消費者物価指数(8月)

☆☆☆

ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(9月速報)

☆☆

ユーロ圏サービス部門購買担当者景況指数(9月速報)

☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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