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2021-12-01 19:04:20

金は米FOMC後のドル相場を確認

提供:SBIゴールド

金軟調もETFに安値拾いの買い

3月12日の週のニューヨーク金市場は、4月限がドル高を受けて軟調となり、1日以来の安値1,308.5ドルを付けた。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁がインフレに対して慎重な見方を示し、ユーロ安に振れたことや、好調な米経済指標を受けてドル高に振れたことが圧迫要因になった。ドラギECB総裁は、インフレが目標に向かって上昇しているとの一段の確証が必要とし、物価の伸びが目標に向け持続的な道筋と判断すれば資産買い入れを終了するとの見方を示した。8日のECB理事会後の記者会見でも、緩和姿勢を維持するとの見方を示しており、ECBの緩和的な金融政策が続くと、ユーロの上値が抑えられるとみられる。一方、2月の米輸入物価指数は前月比0.4%上昇し、事前予想の0.2%上昇を上回った。また2月の米鉱工業生産は前月比1.1%上昇し、事前予想の0.4%上昇を上回った。20〜21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが見込まれており、米FOMCまではドルが堅調に推移するとみられる。ただ2月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.2%上昇と前月の0.5%上昇から減速し、事前予想と一致した。米雇用統計では平均時給の伸びが鈍化しており、急激な利上げに対する警戒感は後退している。今後の金融政策について緩やかな利上げ見通しが示されると、ドルの戻りが売られる可能性がある。

トランプ米大統領はティラーソン米国務長官を更迭し、後任にポンペオ中央情報局(CIA)長官を充てる人事を発表した。北朝鮮やロシア、イラン政策を巡って意見の食い違いが表面化していた。米大統領はポンペオ氏とは考え方が一致していると強調しており、5月の予定されている米朝首脳会談を控えた動きなどを確認したい。また米紙ワシントン・ポストは、マクマスター米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の解任を報じ、時間をかけて候補者の選定を行うとした。米大統領報道官が解任を否定したが、米政権運営に対する懸念が強まると、ドルの上値は限られるとみられる。またロシアの2016年米大統領選介入疑惑を捜査するモラー米連邦特別検察官はトランプ米大統領一族が経営するトランプ・オーガニゼーションに対し、ロシア関連文書を含む文書の提出を求める召喚状を送った。ロシア疑惑の捜査の行方も確認したい。一方、米政権が中国からの輸入品のうち最大600億ドルに相当するハイテク・通信機器に関税を課すことを計画していることが明らかになった。さらに米ホワイトハウス報道官は、米政権が中国に対し対米貿易黒字を1,000億ドル削減するよう求めていることを明らかにした。貿易戦争に対する懸念が強まり、金ETF(上場投信)に投資資金が流入すると、支援要因になるとみられる。

インド・中国の金プレミナムが低水準で推移し、実需筋の買いが見送られた。インドではヒンドゥーの新年であるグディ・パドワの祭りを迎えたが、前週、3ドルのディスカウントとなり、前々週から横ばいとなった。小売需要が低調となった。一方、中国では8ドルのプレミアムとなり、前々週の6〜8ドルからほぼ横ばいとなった。金がレンジ相場を継続したことから、様子見ムードが広がった。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、3月13日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは16万7,948枚となり、前週の18万3,823枚から縮小した。今回は手じまい売りが1万1,156枚、新規売りが4,719枚出て、買い越しを1万5,875枚縮小した。一方、3月16日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比6.49トン増の840.22トンとなった。ドル高を受けて下落したが、米政権運営や貿易戦争に対する懸念を受けて安値拾いの買いが入った。

プラチナは再び950ドル割れ

ニューヨーク・プラチナ4月限は、1月3日以来の安値945.8ドルを付けた。好調な米経済指標などを受けてドル高に振れたことが圧迫要因になった。米国の鉄鋼・アルミニウムの輸入関税に関して、欧州連合(EU)は輸入制限の対象外としない場合、対抗措置を導入する見通しとなっており、欧米の協議の行方を確認したい。また米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル相場も焦点である。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、3月13日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは3万3,433枚となり、前週の3万5,641枚から縮小した。手じまい売りが買い戻しを上回った。一方、プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、16日のロンドンで11.27トン(9日11.24トン)、13日のニューヨークで17.61トン(同17.61トン)、16日の南アで25.10トン(同25.10トン)と横ばいとなった。

NY原油は60ドル台で堅調

ニューヨーク原油は、シェールオイル増産に対する警戒感に上値を抑えられたが、産油国の減産継続見通しなどを受けて堅調となった。国際エネルギー機関(IEA)の3月石油市場月報では、2018年の石油需要予測が上方修正されたが、シェールオイル増産が進む米国を含む石油輸出国機構(OPEC)非加盟国の供給増加に伴い、第1四半期の石油在庫は拡大するとの見通しが示された。米エネルギー情報局(EIA)が発表した3月9日までの週間石油統計で、原油在庫は前週比502万2,000バレル増加した。事前予想は190万バレル増。また米原油生産量は日量1,038万1,000バレルと過去最高を更新した。一方、米油田サービス会社ベーカー・ヒューズから発表された3月16日までの週の米石油リグ稼動数は前週比4基増の800基となった。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、3月13日時点のニューヨーク原油の大口投機家の買い越しは66万8,533枚となり、前週の68万5,607枚から縮小した。手じまい売り・新規売りが出た。一方、ニューヨーク証券取引所(NYSE)で取引されている原油ETF(コード:USO)の残高は16日時点で1億5,120万株となり、前週末比330万株増加した。

3月19日からの週の注目ポイント

19日

日本貿易収支(2月)

中国全人代、中国人民銀行総裁人事決定

☆☆☆

アトランタ連銀総裁、講演

G20財務相・中央銀行総裁会議(20日まで)

☆☆☆

20日

独ZEW景況感指数(3月)

☆☆

英消費者物価指数(2月)

☆☆☆

中国全人代閉幕

21日

米経常収支(第4四半期)

米中古住宅販売件数(2月)

☆☆

米FOMC、経済予測公表、パウエルFRB議長会見

☆☆☆

22日

NZ中銀政策金利

☆☆☆

豪雇用統計(2月)

☆☆☆

独・ユーロ圏製造業PMI速報値(3月)

☆☆

英中銀政策金利

☆☆☆

ECB経済報告

☆☆

EU首脳会談

☆☆

23日

日本消費者物価指数(2月)

☆☆

米耐久財受注(2月)

☆☆

米新築住宅販売件数(2月)

米暫定予算期限

☆☆☆

ボストン連銀総裁、講演

ミネアポリス連銀総裁、講演

アトランタ連銀総裁、講演

※重要度を3段階で表示

ニューヨーク金は1日安値を試す動き

ニューヨーク金4月限はドル高を受けて軟調となり、3月1日以来の安値1,303.6ドルを付けた。好調な米経済指標を受けてドル高に振れた。20〜21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが見込まれていることもドル高要因である。ただ米政権運営や貿易戦争に対する懸念から金ETF(上場投信)に安値拾いの買いが入った。1日安値を割り込むと、1,300ドルの節目を試す可能性があるが、米FOMC後にドルの戻りが売られると下げ止まるとみられる。

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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