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2024-04-19 18:00:13

連載「歴史で学ぶ金価格  Vol.1」 1870〜1970年代

提供:SBIゴールド

金の価格は波うちを見せながらも歴史上、上昇してきました。今回は1870年代から1970年代までの100年間、日本を含む世界各地で起きた金に関連する制度や事件から、金の価格がどのような影響を受けてきたのかについて述べていきたいと思います。第2次世界大戦の前後に分けて概観していきます。

第二次世界大戦までの金の歴史

金のその長い歴史のなかではとても短い期間のようにも思えますが、世界各国の関係が密接になり、国内事情だけではなく国外の事情とも連動し、金の価格が激しく変動し始めたのがまさにこの1870年代からとなります。日本における価格変化といっても、世界各地の価格の変化と足並みをそろえてきました。その各国の関係がより密接になっていく過程を表す資料には「金」という言葉が頻繁に登場しています。「金本位制」があったためです。金本位制は1813年イギリスで初めて確立された制度であり、通貨価値を純金で保障することを言います。その後世界中に金本位制が広がっていく中で、1871年には日本でも金本位制を採用しました。明治政府が純金を「1.5g=1円」、つまり「1g=67銭」に決定しました。1銭の価値は、今でいうと100円から200円程度だと言われていますので、150円だと仮定すれば1gに約1万円です。2016年の1gの平均価格4,494円と比較してみると価格は別として今より金の価値は高かったと言えます。
その後、第一次世界大戦の影響で金本位制は各国で中止になりましたが、戦後には各国の経済も徐々に復興しました。その影響で1925年に英国を含む各国が金本位制を再び採用しました。しかし、1929年に世界大恐慌が発生し、世界各地で金本位制が機能しなくなるほどの混乱が起き、深刻化する恐慌によって世界的な金融不安が広がり、日本の内閣でも金輸出を再び禁止することを決定しました。1931年から2年間、次々と金本位制から離脱していく状況であったことと歩調を合わせた決定だったと言えるでしょう。結局、1933年3月にアメリカまでも金本位制を放棄したことで世界は管理通貨制度に移行しました。つまり、貨幣を金に換えることへの保証がないという不換紙幣の時代が到来したのです。1944年になると、ドルを基軸通貨にする「1oz=35ドル」になりました。(1oz=約31.1035g)

第二次世界大戦後の金価格  変動為替相場制へ

第二次世界大戦後はアメリカの勢いが強く、事実上、ブレトン・ウッズ体制をつくり、ドルを唯一の基軸通貨にするために圧力をかけていました。その影響で日本の円は1ドルあたり360円と固定されましたが、日本にとっては円安の水準で決められたため、経済成長の効果を生みました。また金の価格は「1oz=775円」という固定相場制だったのですが、その後アメリカの経済後退がみられ、ドルを基軸通貨としていたブレトン・ウッズ体制は、為替の固定相場制から変動相場制に変わった1973年に幕を閉じました。1960年代における当時のアメリカは、ベトナム戦争や社会保障政策を進めた結果として深刻な財政赤字の状態に陥っていました。また、戦後の西ヨーロッパと日本の経済が復興したためアメリカの輸出は減少をみせていました。このことは、それまでアメリカに輸出代金として入ってきた金の量が減り、相対的に輸入が増えることを意味します。結果としてアメリカの金流出は増え続け、このことを理由に1971年にアメリカのニクソン大統領はドルの兌換を停止することと輸入課徴金を課すことを発表しました。このような一連の過程を経て1973年に各国は固定相場制に終わりを告げて、変動相場制へと移行しました。
1970年代は上述のように、73年に固定相場制から変動相場制に移行したことで100年以上も続いた金本位制は終了。金価格は明治以降、1973年4月の「金輸入自由化」まで、日本銀行が定める「公定価格」として決められていました。しかし金輸入が自由化した後も、長い間、金は投資・投機の対象となることはありませんでした。それは日銀が国内で生産されるすべての金を買い上げた後にその一部だけを装飾品用として市場に供給していたためです。日本で金が一般的な投資対象として認識され始めたのは78年4月の金「輸出」の自由化の以降だとされています。

当時、金の投資商品としての価値はどれほどだったのでしょうか。日本における1977年の金の価格は1,355円でした。今の価格の約4分の1の水準です。仮に当時1,355円分の金を買った人と、1,355円をそのまま持っていた人が現在にタイムスリップしてきたら生活水準は4倍近くの差が出るということになります。物価上昇率によって貨幣価値は落ちていくからです。実際に世界の各地でも、亡命などをする際に自国の通貨を持ってきた人と金を持ってきた人とは新しい国での社会的地位は天と地の差ほどであったことを示すような歴史話がたくさん存在しています。亡命をするほど国内事情が不安な場合においても自国の貨幣価値は急落するからです。
その後、70年代から2016年まで金の価格は波を打ちながらも価格の上昇を見せてきました。このことは金への投資は長期的に有利であることを示していると言えるのかもしれません。

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