投資信託 > 「高い利回り」と「高い信用力」で選別!根強い人気の好利回り先進国債券
「高い利回り」と「高い信用力」で選別!根強い人気の好利回り先進国債券
2014/8/21
日米欧という世界の主要国・地域の金利が低水準な状況が続く中、行き場を失ったマネーは安全で高い金利収入が期待できる投資対象に流れ込んでいます。
2014年初から7月末までの対円での通貨騰落状況を主要通貨で比較するとインドネシア・ルピアが最も高く、次いでブラジル・レアルとオーストラリア・ドル(以下、豪ドル)が並んで高く、ニュージーランド・ドル(以下、NZドル)もプラスとなるなど相対的に金利の高い国の通貨が買われています。また、トルコ・リラやインド・ルピーといった金利の高い国の通貨よりも、信用格付けの高いNZドルや豪ドルといった通貨の上昇率が高い国の通貨の方が買われていることから高金利と同時に安全性にも配慮して投資先を選別していることがうかがえます。
今回の特集では、高い金利は欲しいけど…なるべく安定的に運用したいという方向けに先進国債券に焦点を絞って金利や通貨の面から有望な投資先を探っていきたいと思います。
高金利先進国選別 |
オーストラリア |
ニュージーランド |
---|---|---|
図1:各国通貨年初来騰落率(2014年7月末基準)
- (出所)bloombergよりSBI証券作成。
- (注)上記グラフは過去の実績を示したものであり、将来の動向や各ファンドの運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
金利水準から読み解く有望投資先
図2は主要先進国各国の10年国債利回りを比較したものです。日本、ドイツといった国の金利水準が低い一方でオーストラリアやニュージーランドといったオセアニア地域の国の利回りが高くなっています。
図2:主要先進国各国の10年国債利回り
- (出所)bloombergよりSBI証券作成。
- (注)2014年6月末。
上記グラフは過去の実績を示したものであり、将来の動向や各ファンドの運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
また、金利を比較する時により重要となるのが実質金利の水準です。実質金利は図2で示した名目金利から物価上昇率を減じたものです。各国の実質金利を比較すると日本の実質金利が大きくマイナスとなっているのが目立つと思います。これは消費増税の影響を受けて物価上昇率が一時的に高くなっている影響もありますが、2013年8月以降日本の実質金利はマイナスとなっています。実質金利がマイナスということは金利収入以上に物価が上昇しているため実質的な資産は目減りしており、日本円建ての低金利債券は著しく収益性が悪化していると言えます。
一方、海外に目を転じると実質金利でもニュージーランドの利回りが最も高いのは変わりませんが、カナダの利回りがマイナスとなることや英国よりもオーストラリアの利回りが低くなるなど名目金利と実質金利では順位が変わっているのが分かると思います。
海外の物価上昇は日本国内に住む私たちの暮らしには直接的には影響を与えないため一見名目金利の方が重要に思えるかもしれません。しかし、物価の上昇は通貨の減価という形で投資収益に影響を与えるためやはり海外債券を選ぶときにも実質金利が重要となります。
これらを踏まえると名目金利、実質金利ともに高いニュージーランドドル建て債券、実質金利がニュージーランドに次いで高い英国ポンド建て債券、豪ドル建て債券を有望な投資先と考えられます。
図3:主要先進国各国の実質金利
- (出所)bloombergよりSBI証券作成。
- (注)2014年7月末。物価上昇率は各国の直近消費者物価指数前年同期比上昇率。
上記グラフは過去の実績を示したものであり、将来の動向や各ファンドの運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
- ※運用状況によっては分配金額が変わる場合、又は分配金が支払われない場合がありますのでご留意ください。
- ※実質通貨別投資比率は、月桂樹における実質投資比率であり、対純資産総額の比率です。その他には現金などが含まれます。
- ※グラフ・データは過去のものであり、将来の運用成果などを約束するものではありません。
通貨の先行きから読み解く有望投資先
図4:各国政策金利の推移と金融政策の方向
- (出所)bloombergなどよりSBI証券作成。
- (注)上記グラフは過去の実績を示したものであり、将来の動向や各ファンドの運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
海外の債券に投資をするとき利回りの水準と合わせて重要となるのが通貨の値動きです。利回り以上に通貨が減価しては収益がマイナスになってしまいます。そのため今後値上がりが期待できる通貨建ての債券に投資をする必要があります。
図1を改めてみると先進国通貨ではNZドル、豪ドルといった高金利通貨の上昇率が高くなっています。この現在の金利水準に加え、金利の方向感も今後の通貨を読み解く上で重要になってくると考えられます。
その金利の方向感ですが、足元で各国の政策に違いが出てきており、今後は金融緩和から早期に脱した国の通貨から買われていく状況が鮮明となると考えます。実際に先進国の中で金融政策をいち早く利上げに転じさせたニュージーランドは、3月13日に政策金利を2.50%から2.75%に引き上げると為替が1NZドル=87円近辺から1NZドル=89円台まで円安NZドル高が進みました。また、6月12日に英中銀イングランド銀行のカーニー総裁が年内の利上げを示唆して以降、1ポンド=171円台だった英ポンドは175円台まで上昇しました。
図4は各国の政策金利の推移と今後の方針を示したものです。図3より既に金融引締を開始しているNZドル、年内利上げを示唆する英ポンド、量的緩和を縮小し来年にも利上げに転じると予想される米ドルが今後強含むと予想します。金利の高い豪ドルについても引き続き金利の低い日本円やユーロに対して買われる状況が続くと考えられます。
- ※運用状況によっては分配金額が変わる場合、又は分配金が支払われない場合がありますのでご留意ください。
- ※運用状況によっては分配金額が変わる場合、又は分配金が支払われない場合がありますのでご留意ください。
当社取扱の主要好利回り先進国債券ファンド
これまで、金利水準と通貨方向感から豪ドル、NZドル、英ポンド建て債券が有望と考えられるということを見てきました。これらの債券に投資をするファンドをピックアップして一覧にしています。
ファンド名 |
基準価額(円) |
直近分配金 |
決算頻度 |
純資産 |
ファンドレーティング |
|
---|---|---|---|---|---|---|
先進国高金利 |
7,409 |
70 円 |
毎月 |
399,726 |
★★★★★ |
|
8,308 |
65 円 |
毎月 |
209,379 |
★★ |
||
オーストラリア |
6,615 |
150 円 |
毎月 |
178,371 |
★★★ |
|
9,037 |
105 円 |
毎月 |
223,454 |
★★★ |
||
6,177 |
70 円 |
毎月 |
610,532 |
★★★★ |
||
ニュージーランド |
10,170 |
30 円 |
毎月 |
5,958 |
- |
|
9,791 |
30 円 |
毎月 |
329 |
- |
ファンド名 |
トータルリターン |
||||
---|---|---|---|---|---|
6ヵ月 |
1年 |
3年(年率) |
5年(年率) |
||
先進国高金利 |
5.4% |
10.3% |
10.6% |
8.5% |
|
9.0% |
14.0% |
10.7% |
9.7% |
||
オーストラリア |
9.3% |
13.1% |
9.3% |
9.5% |
|
9.1% |
13.1% |
9.3% |
- |
||
7.0% |
11.1% |
7.4% |
7.9% |
||
ニュージーランド |
- |
- |
- |
- |
|
- |
- |
- |
- |
- (注)基準価額、直近分配金、純資産は2014年8月4日時点。
トータルリターン、ファンドレーティングは2014年7月末基準。 - ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
- ※直近分配金は税引き前のものを記載。
- ※分配金実績は、将来の分配金の水準を示唆、保証するものではありません。運用状況によっては、分配金額が変わる場合、又は分配金が支払われない場合があります。
当ファンドのご注意事項
- 「毎月分配型」の投資信託については、お取引の前に必ず「毎月分配型投信の収益分配金およびNISAでのご注意事項、ならびに通貨選択型投信に関するご注意事項」の内容をご確認いただきますようお願いいたします。
- 投資信託は、主に国内外の株式や債券等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた株式や債券等の値動き、為替相場の変動等により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。
- 投資信託は、個別の投資信託毎にご負担いただく手数料等の費用やリスクの内容や性質が異なります。ファンド・オブ・ファンズの場合は、他のファンドを投資対象としており、投資対象ファンドにおける所定の信託報酬を含めてお客様が実質的に負担する信託報酬を算出しております(投資対象ファンドの変更等により、変動することがあります)。
- ご投資にあたっては、目論見書や契約締結前交付書面をよくお読みください。