金と米ドルは逆に動く!逆相関が基本パターン
目次
金は世界各地で取引され、日本では円建て、ユーロ圏ではユーロ建て、英国ではポンド建てといったように、それぞれの国が各国通貨建てで行っています。そんな中、金の通貨単位は米ドル建てが基本で、世界の金取引のベンチマークになります。金は為替と同じように、世界でほぼ24時間取引されており、現時点のドル建ての金価格については、いつでも知ることができます。
金の変動要因の一つとして重要なのが、為替相場です。覚えておきたい基本的な法則として、「金価格は米ドルと逆相関」になります。つまり、「米ドルが上がれば、金価格は下がる」「米ドルが下がれば、金価格は上がる」という関係性が見られます。もちろん、必ずそうなるわけではありませんが、おおむねこの傾向があることを知っておくとよいでしょう。
次の項で、これまでの金価格とドルインデックス(主要通貨に対する米ドルの価値を表す指数)を振り返ってみましょう。
1990年台後半から2000年頃までは、ドルインデックスが上昇し、その一方で金価格がゆるやかに下落しています(※1)。そして、ドルインデックスが2022年初めにピークを打ち下落基調に入るのとほぼ同時期に、今度は金価格が上昇基調を強めています。この期間においては、逆相関の関係が強く表れていたことが分かります。
2012年から2013年の期間を見ると、金価格は下落していますが、ドルインデックスは横ばいの推移でした。ここでは逆相関の関係はありません。その後の2014年頃から再び逆相関の関係が表れ、その関係は2018年半ばまで続きます。2018年後半からは、相関と逆相関の期間が入れ替わりながら推移し、2022年以降は逆相関の関係が強く表れています。
以上で見てきたように、金価格とドルインデックスは逆相関を示すこともあれば、そうではない時期もあります。それらを繰り返しながら、大局的には逆相関で推移する傾向があります。したがって、ドルインデックスの動きから金価格の動きを推察するには、金融市場におけるドルインデックスの変動要因(金利など)を分析することが不可欠だといえます。
(※1 主要な欧州各国が保有金の売却を進めていた特殊な背景もあります)
金先物(当限つなぎ足)とドルインデックス(月足:1990年1月〜2023年2月)
※上記は過去の実績であり、将来の動向等を示唆・保証するものではありません。
(出所)堂島取引所
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