2018/8/21
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」8月20日号より抜粋
足下、対照的な米中の株価動向
■ トルコ・ショックの影響
日米新貿易協議(9-10日)が無風で終了すると、市場の関心は対米関係が悪化するトルコに傾斜。トルコ・リラは10日に対ドルで15.9%下落、14日には一旦下落に歯止めがかかるもリスク回避の動きはくすぶっています。為替市場は円高基調となるもドルも強含み、ドル円相場は一進一退となりました。他方、新興国通貨は軟調、中国株や商品市況の下落が続いています。また、トルコ関連の信用リスクが懸念されユーロも弱含んでいます。
■ 米中貿易問題が再びリスク要因に
今週は22-23日に米中貿易再交渉(次官クラス)が予定され、23日には米中双方の追加関税(160億ドル)が発動されます。米中の貿易摩擦解決への道のりは険しく、リスク選好姿勢の本格的な回復は容易ではないとみられます。一方で、中国が対話に前向きな姿勢を示すことで、人民元や中国株が安定化に向かえば、日本株についても海外投資家中心に買い戻しが期待できるでしょう。
■ 注目される米ジャクソンホール会合
23-25日に開催される米ジャクソンホール会合のテーマは「変化する市場の構造と金融政策への示唆」であり、24日にはパウエル米FRB議長が金融政策について講演を行います。漸進的利上げ姿勢に変化はないとみられますが、新興国経済情勢の影響、足下の米景気と追加的利上げへの言及が注目されます。近年では同会合がリスク選好回復につながるケースが多くなっています。(向吉)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
8/20(月) |
---|
|
8/21(火) |
|
8/22(水) |
|
8/23(木) |
|
8/24(金) |
|
8/25(土) |
|
注)★は特に注目度の高いイベント
(日)日本、(米)米国、(欧)ユーロ圏、(独)ドイツ、(英)英国、(仏)フランス、(伊)イタリア、(加)カナダ、(豪)オーストラリア、(中)中国、(伯)ブラジル、(印)インド、(墨)メキシコ、を指します。
NAはデータなし。日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注) MSCI WORLD、MSCI EMは現地通貨ベース。
騰落幅、騰落率ともに2018年8月10日対比。
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注) 上記3図の直近値は2018年8月17日時点。
出所) Bloombergより当社経済調査室作成
当資料に関してご留意頂きたい事項
- 当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はお客さまご自身の判断でなさるようお願いいたします。
- 当資料に示す意見等は、特に断りのない限り当資料作成日現在の三菱UFJ国際投信経済調査部の見解です。また、三菱UFJ国際投信が設定・運用するファンドにおける投資判断がこれらの見解に基づくものとは限りません。
- 当資料に示されたコメント等は、当資料作成日現在の見解であり、事前の連絡なしに変更されることがあります。
- 本資料は当社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証・約束するものではありません。