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長期化の公算高い先進国の金融緩和に加え、世界経済安定化の兆しは株式市場に好材料

2016/10/12
提供:三菱UFJ国際投信

荒武 秀至の今週の注目ポイント!

  • 先週の米国主要景気指標はいずれも良好、市場は12月の利上げを織り込む流れに。
  • 米国の12月利上げ観測の高まりを受け、ドル円相場は105円台を試す展開か。
  • 今週から本格化する米国企業の7-9月期決算で収益見通しが事前予想を上回ってくるか注目。

「投資環境ウィークリー」10月11日号より抜粋

PDFです。新しいウィンドウで開きます。 「投資環境ウィークリー」全文はこちら(PDF)

先進国金融政策への不透明感から株式市場は上値を重くしています。ただし、各国で景気・物価の低迷が続くなか、米国は利上げを慎重に進めざるを得ず、枠組みを変更した日本や一部で量的金融緩和縮小観測も浮上したユーロ圏も金融緩和の手を緩める状況にはなく、金融緩和色が薄れる展開は想定しづらいと考えます。

IMF(国際通貨基金)が2017年の世界経済成長率見通しを+3.4%で据え置いたように、原油を含む資源価格が落ち着き、資源・新興国景気が安定しつつある点は好材料と考えます。目先、金融政策を巡る思惑が交錯し市場の変動率が高まる懸念はありつつも、中長期的なリスク選好の流れは容易に崩れないと思われます。

◆日本:米国の利上げ観測が高まり、ドル円相場は1米ドル=104円まで円安ドル高が進行、国内株式も好感していますが、「2016年内の米国利上げは最低1回、遅くとも12月」という見方が崩れた場合の100円割れリスクは要注意です。12日の機械受注(8月)は緩やかな設備投資回復見通しに変化を与えない見込みです。
◆米国:12日の9月20・21日FOMC(連邦公開市場委員会)議事録が、利上げ票増加(7月:1票→9月:3票)に見られるように、景気に自信を深める内容ならば、12月利上げ観測を高め、米ドル高材料になると考えます。足元の消費者心理改善が14日の小売売上高(9月)にも表れるか(前回8月は前月比▲0.3%)も注目です。
◆ユーロ圏:11日のドイツZEW景況感期待指数(10月)が持ち直しの兆しを見せるか、12日のユーロ圏鉱工業生産(8月)が前月比▲1.1%と急落した7月からどの程度反発するか注目です。同生産は8月も低調ならば、4-6月期に続き7-9月期も前期比マイナスとなる公算が高まり、ユーロ相場は上値の重い展開を見込みます。
◆オーストラリア(豪):IMFは2017年の同国成長率見通しを+3.0→+2.7%に下方修正、11日のNAB企業景況感指数(9月)に続き、12日の消費者信頼感指数(10月)からも景気が力強さを欠く様子が示唆されましょう。ただし、金融政策を左右する26日の消費者物価(7-9月期)まで豪ドルは動意の薄い展開を予想します。
◆中国:13日の貿易統計(9月)では輸入額(米ドル建て、前年比)が8月(2014年10月以来のプラス)に続き回復を示すか、14日の生産者物価(9月)では、前年比マイナス幅が縮小するか注目です。年末に向け、同国内需安定化(それに伴うデフレ圧力後退)を印象付ければ、資源・新興国通貨の下支え材料と考えます。
◆インド:農産物供給の改善による食品価格の安定もあり、13日の消費者物価(9月)の前年比は一段と低下(中銀目標は+4±2%)、追加利下げ(それに伴う景気浮揚)期待が高まりやすいと考えます。今春以降の株式市場などへの堅調な海外資本流入を背景に、ルピー相場も底堅い地合いが続く見通しです。(瀧澤)

今週・来週の主要経済指標と政治スケジュール

10/10(月)

(欧)ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)
(伊)8月 鉱工業生産(前月比)
7月:+0.7%
8月:+1.7%

10/11(火)

(日)9月 景気ウォッチャー調査
現状 8月:45.6、9月:(予)45.8
先行き 8月:47.4、9月:(予)48.0
(米)エバンス・シカゴ連銀総裁 講演
(米)9月 労働市場情勢指数
8月:▲0.7、9月:(予)+1.5
(欧)EU財務相理事会
(独)10月 ZEW景況感指数
現状 9月:+55.1、10月:(予)+55.0
期待 9月:+0.5、10月:(予)+4.0
(豪)9月 NAB企業景況感指数
8月:+7、9月:+8

10/12(水)

(日)8月 機械受注(船舶・電力除く民需、前月比)
7月:+4.9%、8月:(予)▲4.7%
(米)FOMC議事録(9月20日・21日開催分)
(米)ダドリー・ニューヨーク連銀総裁 講演
(米)ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 講演
(米)8月 求人・労働異動調査(JOLTS)
求人件数 7月:587.1万件、8月:(予)575.0万件
(欧)8月 鉱工業生産(前月比)
7月:▲1.1%、8月:(予)+1.5%
(豪)10月 消費者信頼感指数
9月:101.4、10月:(予)NA

10/13(木)

(米)ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 講演
(米)カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 講演
(中)9月 貿易統計(米ドル建て、前年比)
輸出 8月:▲2.8%、9月:(予)▲3.3%
輸入 8月:+1.5%、9月:(予)+0.6%
(印)9月 消費者物価(前年比)
8月:+5.05%、9月:(予)+4.60%

10/14(金)

(米)イエレンFRB議長 講演
(米)ローゼングレン・ボストン連銀総裁 講演
(米)9月 小売売上高(前月比)
8月:▲0.3%、9月:(予)+0.6%
(米)10月 ミシガン大学消費者信頼感指数(速報)
9月:91.2、10月:(予)92.0
(米)JPモルガン・チェース 2016年7-9月期決算発表
(米)ウェルズ・ファーゴ 2016年7-9月期決算発表
(米)シティグループ 2016年7-9月期決算発表
(中)9月 消費者物価(前年比)
8月:+1.3%、9月:(予)+1.6%
(中)9月 生産者物価(前年比)
8月:▲0.8%、9月:(予)▲0.3%
(印)9月 卸売物価(前年比)
8月:+3.74%、9月:(予)+3.9%

注)上記の日程及び内容は変更される可能性があります。

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