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2018-04-20 00:50:42

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “波乱要因と業績動向と!”

“波乱要因と業績動向と!”

2018/04/10
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:庵原 浩樹、増渕 透吾

“波乱要因と業績動向と!”

  • 4/6、NYダウは前日比572.46ドル安(2.3%安)の23,932.76ドルと急反落。トランプ大統領は4/5、USTR(米通商代表部)に新たに中国からの輸入品1,000億ドル(約10.6兆円)を対象とした追加関税を検討するよう指示したことを明らかにした。市場では米中が水面下で着地点を探る交渉が進展しているとの期待が高まっていただけに、再び不透明感が強まり、マーケットの波乱要因となった。
    セクター別には、S&P500の24業種分類で半導体・同製造装置や米中貿易摩擦の影響を大きく受けると見られる資本財が大幅に売られた。NYダウ構成銘柄では、キャタピラー(CAT)ボーイング(BA)が売られたほか、半導体世界最大手のインテル(INTC)の下げが大きくなった。米中の貿易リスクが後退するとの観測を背景に、VIX指数は一時平常時のレンジである20を割り込んでいたが、4/6に21.49と再び投資家の先行き不透明感を反映した水準まで上昇。引き続き、トランプ大統領の発言が当面のマーケットの波乱要因となりそうだ。
  • また、フェイスブック(FB)のザッカーバーグCEOは、同社を巡る情報漏えい問題について、4/10(火)、4/11(水)に議会の上院と下院で連日証言を行い注目される。英政治コンサルティング会社、ケンブリッジ・アナリティカにより不正取得されたユーザー数は最大で8,700万人と、当初推定の5,000万人を大幅に上回ることが明らかとなった。また、FBはデータ流出を2015年に認識していたが、有効な対策を講じてこなかった。同CEOは「間違いを犯した」と背信行為を認めつつ、「私たちは会社全体として、欺かれていたことに憤慨しています」と当初は被害者の立場を強調し、ユーザーへの明確な謝罪がなかったことでも批判を浴びた。支出を見合わせている一部広告主の今後の動向が注目される。
    米中貿易摩擦に加え、当面のハイテク株の動向が相場を左右することとなろう。S&P500の時価総額に占めるハイテク株の比率は約25%と大きく、中でもアップル(AAPL)マイクロソフト(MSFT)アマゾン・ドット・コム(AMZN)アルファベット(GOOGL)フェイスブック(FB)だけでも14%強と、資本財など他のセクターを上回っている。S&P500構成企業の2018/12期1Q(1-3月)のEPS増益率は、税制改革の効果もあり、4/6現在で前年同期比17.03%増と大幅増益の見通しである。決算本格化で、投資家心理が好転するか動向に注目したい。(庵原)
  • 4/10号ではアラガン(AGN)レナー(LEN)マクドナルド(MCD)アルトリア(MO)コンステレーション・ブランズ(STZ)バレロ・エナジー(VLO)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(4/6現在)

主要企業の決算発表予定

12日(木)ブラックロック
13日(金)JPモルガン、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ

主要イベントの予定

10日(火)
  • 3月のPPI、2月の卸売在庫
  • フェイスブックCEO、上院で証言
  • ダラス連銀総裁、講演(北京)
  • 3月の中国経済全体のファイナンス規模、新規融資、マネーサプライ(15日までに発表)
11日(水)
  • 3月のCPI
  • 3月の財政収支
  • FOMC議事録(3月20、21両日分)
  • フェイスブックCEO、下院で証言
  • 中国3月のPPI、CPI
  • 北朝鮮最高人民会議(第13期6回会議)開催
12日(木)
  • 3月の輸入物価指数
  • 新規失業保険申請件数(7日終了週)
  • ミネアポリス連銀総裁、講演
13日(金)
  • 4月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)
  • ボストン連銀総裁、セントルイス連銀総裁、ダラス連銀総裁、講演
  • IEA月報
  • 中国3月の貿易収支
15日(日)
  • 財務省、半年次為替報告書の議会への提出期限
  • 北朝鮮の故金日成氏誕生日
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

アラガン(AGN) ・・・2018/4/30に2018/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定

  • 1983年創業。アイケア、神経科、皮膚科、美容医療、形成外科、乳腺外科、泌尿器科、消化器科、婦人科など多岐に渡る領域で有力製品を抱えるグローバルヘルスケア・カンパニー。研究開発ではオープンサイエンスを積極的に取り入れる。本社はアイルランドのダブリン。
  • 2017/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比12.0%増の43.26億USD、純利益が30.51億USDと前年同期の▲4.86億USDから黒字転換。主力薬が伸びたほか、税制改革に伴う一時利益の28億USDも寄与した。調整後EPSは4.86USDと市場予想の4.73USDを上回った。
  • 2018/12通期の会社計画は、売上高が150-153億USD、粗利益率が85.5-86.0%、調整後EPSが15.25-16.00USDである。2018/12通期市場予想は、売上高が前期比4.6%減の152.06億USD、当期利益が▲9.05億USDと前期の▲41.25億USDから赤字幅縮小である。(増渕)

レナー(LEN) ・・・2018/7/3に2018/11期2Q(3-5月)決算発表の予定

  • 1954年創業。米国最大の住宅建設会社。一世帯向け戸建て住宅の他、集合住宅や商業用不動産、不動産金融サービスを提供する。子会社のRialtoを通じて資産運用も行っている。
  • 2018/11期1Q(12-2月)は、売上高が前年同期比27.5%増の29.80億USD、純利益は同3.6倍の1.36億USD。CalAtlanticの買収関連費用1.04億USDや税制改革に伴う繰延税金資産の償却費0.68億USDを除いた調整後EPSは1.11USD。市場予想の0.79USDを上回った。
  • 引き渡し戸数は前年同期比24.1%増の3,165件、平均販売価格は同7.9%上昇した。将来の売上の目安となる新規受注戸数は同30.4%増の8,456件である。2018/11通期市場予想は、売上高が前期比56.7%増の198.17億USD、当期利益が同81.2%増の14.68億USD。(増渕)

マクドナルド(MCD) ・・・2018/4/30に2018/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定

  • 1940年創業の世界的なフードサービス事業者。ファーストフード「マクドナルド」の直営店及びフランチャイズチェーンの運営を行う。100カ国以上で展開し、店舗は世界で36,000以上。
  • 2017/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比11.4%減の53.40億USD、純利益が同41.5%減の6.98億USD。世界全体の既存店売上高が同5.5%増加するなど販売は伸びたが、店舗のフランチャイズチェーン化の影響で減収。また、税制改革に伴い一時費用として計上した12億USDも重荷となり減益。調整後EPSは1.71USDと市場予想の1.58USDを上回った。
  • 2018/12通期の市場予想は、売上高が前期比7.7%減の210.70億USD、当期利益が同14.8%増の59.60億USD。同社は、既存店の設備投資に24億USDを充当する計画。(増渕)

アルトリア(MO) ・・・2018/5/1に2018/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定

  • 1919年創業。米国タバコ業界のリーディング・カンパニー。傘下には、「Marlboro」などのフィリップモリスUSA、「Black & Mild」、「Nat Sherman」、各種葉巻などを提供するジョン・ミドルトン、電子タバコなど提供するNu Mark、ワインメーカーのミッシェル・ワイン・エステートがある。
  • 2017/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比2.4%減の61.01億USD、純利益が同51.7%減の49.66億USD。主力のタバコ事業で利益率の改善が見られたが、税制改革に伴う一時費用の計上が重荷となった。調整後EPSは0.91USDと市場予想の0.80USDを上回った。
  • 2018/12通期の会社計画は、調整後EPSは3.90-4.03USD、設備投資が2.00-2.50億USDである。通期市場予想は、売上高が前期比1.2%増の197.31億USD、当期利益が同26.3%減の75.35 億USDである。同社は、480億USDの配当と290億USDの自社株買いを発表。(増渕)

コンステレーション・ブランズ(STZ) ・・・2018/6/28に2019/2期1Q(3-5月)の決算発表を予定

  • 1945年に創業したビール、ワイン、蒸留酒の世界的な製造・販売業者。「Corona」、「Modelo」などの海外ブランドのほか、「Ballast Point」や「Funky Buddha Brewery」などのクラフトビールも提供する。プレミアムワインやプレミアムスピリッツでも多数の人気ブランドを展開する。
  • 2018/2期4Q(12-2月)は、売上高が前年同期比8.4%増の17.65億USD、純利益が同2.0倍の9.25億USD。「Corona」、「Modelo」などのビールの販売が好調だった他、税制改革に伴い3.63億USD一時利益が生じた。調整後EPSは1.90USDと市場予想の1.74USDを上回った。
  • 2019/2通期の会社計画は、調整後EPSが9.40-9.70USDである。2019/2通期の市場予想は、売上高が前期比7.5%増の81.53億USD、当期利益が同17.6%減の19.10億USD。(増渕)

バレロ・エナジー(VLO) ・・・2018/4/26に2018/1期1Q(1-3月)の決算発表を予定

  • 1955年創業の独立系の世界的な石油精製・エタノール精製業者。15ヵ所の石油精製所と11ヵ所のエタノールプラントを保有。卸売・小売市場で自社製品を販売しており、米国内、カナダ、英国、アイルランドではValeroブランドのもと、約7,400店舗の小売店舗網を展開する。
  • 2017/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比27.4%増の263.92億USD、純利益が同5.8倍の24.00億USD。ガソリンの1日あたり平均出荷量が同5.5%伸びたほか、税制改革に伴う一時利益の19億USDも寄与した。調整後EPSは1.16USDと市場予想の1.07USDを上回った。
  • 同社は、2018/12期に27億USDの設備投資を行う計画。2018/12通期市場予想は、売上高が前期比11.3%増の984.15億USD、当期利益が同24.4%減の30.74億USDである。(増渕)
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