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米国ウィークリー“過熱感もクリスマス商戦本格化に向け堅調な展開へ”

2014/11/20
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:庵原 浩樹、袁 鳴

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(11/17現在)

“過熱感もクリスマス商戦本格化に向け堅調な展開へ”

  • 11/17現在、過去5営業日のS&P500種株価指数は0.15%上昇し、全10業種のうち6業種が上昇。電気通信サービス、一般消費財・サービスセクターの上げ幅が大きい。一方で、公益事業、エネルギーセクターが下げた。WTI原油先物価格は75ドル台と低水準で推移。恩恵を受ける航空、運輸の他、ガソリン価格下落で消費者マインド改善が進んでおり、引き続き小売セクターに注目したい。APECでの米中協議で米国は、中国向け査証(ビザ)の発給要件の緩和策を決定、2013年実績で180万人だった中国の観光客は増加が見込まれ、年末商戦時期の小売に加え、ホテルや旅行業などにも追い風となり注目される。
    NYダウは11月に入り月初来で1.48%(257.23ドル)上昇、11/10以降NYダウは17,600ドル台に乗せ、最高値更新が続いている。S&P500も、11/17に2041.32と終値ベースで最高値を更新している。NYダウのRSI(相対力指数)は、10月中旬に一時売られすぎを示す30近辺まで低下したが、11/17現在、70.37と買われすぎの70を超えており、相場の過熱感が見られる。このため、短期的に上値の重い展開が予想される。ただ、10月の小売売上高(速報値)が前月比0.3%増と市場予想の0.2%増を上回ったことや、11月ミシガン大学消費者信頼感指数も市場予想を上回っており、引き続きマクロ指標は良好である。また、利上げ時期を模索する状況での、日銀の追加緩和やドラギ総裁の量的緩和の示唆は、引き続き市場参加者のマインドを押し上げるサポート要因となろう。米株式市場は、過熱感から短期的な調整やもみ合いの展開も予想されるが、クリスマス商戦本格化を迎えるなかで、底堅い展開が続くと思われる。
    NYダウ構成30銘柄は、過去5営業日で0.19%と小幅上昇。市場予想を上回るEPSを発表したシスコシステムズ(CSCO)の株価は5.23%上昇。また、米国内既存店増収率が7四半期ぶりに増収となったウォルマート・ストアーズ(WMT)は5.20%上昇。一方、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPM)は為替操作の制裁を受け2.50%下落した。感謝祭とその翌日のブラックフライデー以降、クリスマス商戦が本格し、一時的な調整も想定されるが堅調な相場展開を予想する。
  • 11/19号では、アリババ・グループ・ホールディング(BABA)ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)マイクロソフト(MSFT)ティファニー(TIF)ウォルマート・ストアーズ(WMT)を取り上げた。

主要企業の決算発表予定

19日 キューリグ・グリーンマウンテンセールスフォース・ドットコム、リミテッド・ブランズ、ステープルズなど
20日 ギャップ、モービルアイ、スプランクオートデスクダラー・ツリーベストバイなど
24日 ニュアンス・コミュニケーションズパロアルト・ネットワ‐クスワークデイなど

主要イベントの予定

19日
  • FOMC議事録(10/28〜29分)
  • 10月の住宅着工件数
  • バーナンキ前FRB議長がカナダで講演する
20日
  • 10月のCPI(消費者物価指数)
  • 10月の中古住宅販売件数
  • 10月の景気先行指標総合指数(LEI)
  • 新規失業保険申請件数(15日終了週)
  • 11月のユーロ圏消費者信頼感(速報値)
  • 11月の中国HSBC製造業PMI(速報値)
21日
  • ECBのドラギ総裁がフランクフルトで講演
  • ユーロ圏財務相会合
24日
  • イラン・米英ロ6ヵ国核協議最終合意期日
  • ※Bloombergによりフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

  • 1999年に創業。中国の中小企業や個人にビジネスプラットホ‐ムを提供することから発足、国際市場向けB2Bサイトの運営、オンライン決済、ネット広告などを提供している。
  • 11/4、上場後初の決算発表となった2015/3期2Q(7〜9月)は、売上高が前年同期比53.7%増の168.29億RMB(市場予想は160億RMB)、営業利益は株式付与などコスト増から同17.2%減の43.45億RMB、調整後のEPSは2.79RMB(同2.74RMB)と売上、EPSともに市場予想を上回り、株価は上場来高値を更新した。
  • 11/11の独身の日のセールは同社傘下の「淘宝(タオバオ)」や「天猫(Tモール)」など主力の電子商サイトを通じて1日の注文商品数が前年同期比78.2%増の約2.79億個、取引額が571.12億RMBと世界最高記録を更新した模様。モバイル取引も急成長し、全体の取引額の42.6%に達した。今年、新設の「天猫国際」、「淘宝海外」を利用する顧客の登録地は217ヵ国・地域に拡大、同社のグローバル化戦略が注目されている。
  • 1887年設立したヘルスケア関連製品、サ‐ビスを取り扱う大手会社。薬品、医療器具、手術機器など製造・販売を行い、家庭滅菌、スキン・ヘアケアなど日用品も販売する。
  • 2014/12期3Q(7〜9月)は、売上高は前年同期比5.1%増の184.67億USD、純利益は同59.3%増の47.49億USD、特別項目を除くEPSは1.50USDと市場予想の1.44USDを上回った。好調な新薬販売が海外市場で苦戦する日用品と医療機器の売上減を補った。地域別では欧州が小幅に減収となったが、米国や他の海外市場は増収となった。
  • 2014/12通期の会社見通しは売上高が741億〜749億USDと従来予想と一致、特別項目を除くEPSが5.92〜5.97USDと従来予想の5.85〜5.92USDを上方修正した。同社はエボラ出血熱のワクチン開発を加速し生産拡大も発表、業績動向に注目したい。
  • 1975年にビル・ゲイツやポール・アレンは設立した世界最大のPCソフトウエア会社。個人・企業用に向けた基本ソフトウエアを初めサーバー用アプリケーション、ソフト開発ツール、ネット用ソフトウエアなどを提供し、ビデオゲーム機と音楽用機器の開発も手掛ける。
  • 2015/6期1Q(2014/7〜9月)は、企業用ソフトウエア・サービス、タブレットやゲーム機の販売が堅調に伸び、売上高は前年同期比25.2%増の232.01億USD。ただ、人員削減やノキアの携帯事業を統合する費用が嵩み、純利益が同13.4%減の45.4億USDとなった。希薄化後EPSは0.54USDと市場予想の0.49USDを上回った。
  • 2015/2Q、のセグメント別売上の会社計画は、商用ライセンスが1Qの98.73億USDに対して 108億〜110億USD、デバイス&消費者ライセンスは1Qの40.93億USDに対して 40億〜42億USDの見通し。今後、大規模なリストラを行う予定で、進捗状況に注目したい。

ティファニー(TIF) 11/25に2015/1期3Q(8〜10月)の決算発表を予定する

  • 1837年に創業した老舗。宝石、時計、ウェディング用アクセサリー、陶器、文房具、香水、贈答用品などを販売。子会社を通じて商品のデザイン・製造も手掛けている。
  • 2015/1期2Q(5〜7月)は世界の販売が堅調に伸び、特に米州やアジア・パシフィク地域の業績が好調だった。主力の宝飾や新商品のATLASは増収増益の牽引役となった。売上高は前年同期比7.2%増の9.93億USD、純利益は同16.2%増の1.24億USD、調整後のEPSは0.96USDと市場予想の0.85USDを上回った。同社は、1〜6月に5店舗をオープン、全293店舗と前年同期の277店舗から増加、年末商戦での売上拡大が期待される。
  • 同社の2015/1通期の業績見通しは、増収率が1桁台後半を計画、調整後のEPSは4.2USD〜4.3USDと従来予想の4.15USD〜4.25USDから上方修正した。
  • 1969年設立。ディスカウントストアから発足、世界各国でスーパーマーケットチェーン店を運営する。衣服、日用品、家電、食品などを販売。世界最大の小売業である。
  • 2015/1期3Q(2014/8〜10月)は米国での既存店売上高の回復に加え、子会社のサムズ・クラブ、ネット販売や小型店「ネイバーフッド・マーケット」も好調、売上高が前年同期比2.8%増の1,180.76億USD。純利益は同0.7%減の37.11億USDとなったが、市場予想の36.18億USDを上回り、希薄化後EPSは1.15USDと市場予想の1.12USDを上回った。
  • 2015/1期4Qの会社計画EPSは、1.46〜1.56USD(前年実績1.34USD)、通期EPSは4.92〜5.02USD(同4.85USD)と前期実績を上回る見通し。また、11/27の感謝祭以降、本格的にスタートする年末商戦において販売拡大が期待され、株価動向に注目したい。
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