前営業日トピックス
東京市場では、序盤から円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。上昇一服後は、やや上値の重い動きとなったものの、底固い動きが続き高値圏で推移した。ただ、その後は円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。なお、豪中銀の金融政策発表で金利据え置きが決定され、追加利上げ観測が後退したことから、豪ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。欧州時間では、下げが一服してドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。
米国市場では、序盤からドル円・クロス円は小動きの展開となった。その後、FRB高官のタカ派発言を受けて、米金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ただ、引けにかけてはやや上値の重い動きとなった。
米株式市場では、序盤から主要株価指数は堅調な動きとなった。ただ、娯楽大手の四半期決算の内容が冴えない結果となり、大幅下落となったことが圧迫要因となった。さらに、半導体関連株が売られたことが影響してナスダックは終盤にマイナス圏まで落ち込んだ。 ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなり、前日比125ドル高まで上昇した。ただ、その後は下落に転じて一時11ドル安まで下落する場面もあったが、終盤にかけて再び堅調な動きとなり、31.99ドル高(+0.08%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、16.69ポイント安(-0.10%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)休場明けの東京市場では、円売りが先行してドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。ドル/円は、前日の高値の154.00を上抜けて154.29まで上昇したものの、序盤に2日と比ベ627円高となった日経平均株価が一時305円高まで上げ幅を縮小したことを受けて、ドル円・クロス円は反落となる場面もあった。ただ、下げ一服後は再び円売りが強まり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)午後に入っても堅調な動きが続き、ドル/円は一時154.65まで上昇したものの、時間外取引で米長期金利が低下したこともあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。一方、豪中銀の金融政策発表で政策金利の据え置きが発表されたが、金融引き締め観測の後退観測から豪ドル売りに反応し、対円では高値の102.46から101.95まで下落した。さらに、豪中銀総裁の発言を受けて一段の下げとなり、豪ドル/円101.58まで下落した。下げ一服後は、再び円b塗りが優勢となり、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。
(3)米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となった。その後、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が「金利は長期間据え置きとなる可能性が非常に高い」との見方を示したことを受けて、米金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の154.24から154.75まで上昇したものの、引けにかけてはやや上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
先週から米長期金利の指標となる米10年債利回りの低下が続いており、特に週末の米雇用統計が冴えない結果となったことも影響したと見られている。その中で、日銀の為替介入と思われる円買いも観測されたこともあり、ドル/円は157.99から151.85まで下落した。ただ、週明けで下落が落ち着くと、米国の金利の高止まりが続くとの見方を背景にドルの買い戻しの動きが続いており、ドル/円は154円台後半まで値を戻している。
本日の海外市場でも主要な経済指標の発表がないものの、引き続きドルは底固い動きが続く可能性が考えられる。また、昨日に続き複数の米当局者の発言が予定されており、金融政策に関する発言には敏感に反応する可能性もあり、低下が続いている米金利の動向とともに注目したい。