不安定な相場の今、押さえておきたい投資テーマ”金・ゴールド”

近年、資産運用の世界においては金への関心が高まっています。
足元では24年9月以降、金価格は堅調に推移しており、金に投資する投資信託の基準価額も上昇しています。
そこで、今回は金を組み入れたファンドに注目します。
ファンドアナリスト川上が解説! ゴールド関連ファンドの視点

川上 雅人(かわかみ まさと)
SBI証券 シニア・ファンドアナリスト
国内株アナリスト、投資信託をつくる会社で商品企画・営業などを18年間担当後、2020年よりファンドアナリストとして活動。2022年11月から現職。
資産所得倍増プランの実現をめざして投資信託、資産運用などの情報提供を行う。投資情報メディアで時事ネタやスポーツ情報なども交えて分かりやすく解説。
今回注目する金は、長期的にも良好なパフォーマンスを示しており、金を含む代表的な7資産の20年パフォーマンス(円ベース)を比較すると、過去20年間では金は好調だった海外株式と同等のリターンを獲得しています。(図表1)

金価格が長期的に上昇している理由としては
①金の需要に対して供給が追い付いていないこと
②世界情勢の不安定化で安全資産としての金の需要が高まっていること
③各国の中央銀行(特に中国、インド)が外貨準備として金を積極的に購入していること
等があげられます。
また、代表的な7資産のリスクとリターン(20年)を示した図表2を見ると金は、海外株式よりも低リスクとなっていることに加えて、株式や債券などと異なる値動きが期待できることから、今回は分散投資先としても有望な資産といえる「金」に注目してファンドを紹介します。

注目の金(ゴールド)に投資するファンド
Tracers S&P500ゴールドプラス
S&P500と金に、同時に投資ができるファンド
10万円をこのファンドに投資した場合、10万円のS&P500インデックスファンドと10万円の金ファンドに投資をした場合と同じ値動きへの連動をめざして運用を行うファンドです。
1年リターンは70.05%(9月末)。
NISA対象外ファンドですが、今年の非課税投資枠を使い切ってしまった方などには注目のファンドです。
ROBOPROファンド
投資先の資産を、AIが決めて運用するNISA対象ファンド
9月末時点では、資産の30.2%を金に投資しているこのファンドは、バランスファンドの中では年初来リターンでトップクラスの運用実績です。
世界の株式や債券、コモディティに投資をするファンドですので、色々な資産に投資を行いたいが自分で投資先管理をするのは難しい、という方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
三菱UFJ 純金ファンド (愛称:ファインゴールド)
国内の金価格の値動きをとらえることをめざすNISA対象ファンド
国内の金ファンドの中では、純資産総額が最も大きいファンドです。
NISAで金に投資することをお考えの方はこちらのファンドも選択肢に入ってくるのではないでしょうか。
ご注意事項
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「毎月分配型」、「隔月分配型」または「通貨選択型」の投資信託については、お取引の前に必ず「毎月または隔月分配型投信の収益分配金およびNISAでのご注意事項、ならびに通貨選択型投信に関するご注意事項」です。新しいウィンドウで開きます。の内容をご確認いただきますようお願いいたします。
- 投資信託は、主に国内外の株式や債券等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた株式や債券等の値動き、為替相場の変動等により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。
- 投資信託は、個別の投資信託毎にご負担いただく手数料等の費用やリスクの内容や性質が異なります。ファンド・オブ・ファンズの場合は、他のファンドを投資対象としており、投資対象ファンドにおける所定の信託報酬を含めてお客さまが実質的に負担する信託報酬を算出しております(投資対象ファンドの変更等により、変動することがあります)。
- ご投資にあたっては、商品概要や目論見書(目論見書補完書面)をよくお読みください。