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史上最高値更新国続出!今年の新興国は選別物色に勝機あり!?
2014/8/7
年初から7月末までの国別の株価騰落状況を各国の代表的な指数で比較するとインド、トルコといった新興国が上位に並びます。新興国全体でみると時価総額の大きい中国や韓国の値動きの鈍さが影響し、上値が抑えられていますが、個別国では大きく上昇している国が散見されます。
今回の特集では、今年上昇率が高い国の状況を個別国毎に見たうえで、長期的な展望を考察していきたいと思います。
- (出所)bloombergよりSBI証券作成。
- (注)2014年初から5月20日まで。日本は日経平均株価、米国はS&P500指数、中国は上海総合指数、英国はFTSE100、ドイツはDAX指数、韓国は韓国総合指数、シンガポールはST指数、インドネシアはジャカルタ総合指数、インドはSENSEX指数、ロシアはRTS指数、トルコはイスタンブール100種指数 、南アフリカはFTSE/JSE アフリカ 全株指数 、ブラジルはボベスパ指数 。
ピックアップ!新興国株式ファンド
インド |
トルコ |
ベトナム |
インドネシア |
ブラジル |
南アフリカ |
---|---|---|---|---|---|
「継続的な変化への期待」が株価を押し上げる
今年の株価上昇率が高い国に共通する特徴は「継続的な変化への期待」と言えます。年初から指数が10%以上上昇している国の内、ベトナムを除く5ヵ国で今年は選挙の年となっています。そして既にインド、南アフリカ、インドネシアでは選挙が実施されました。
- 今後選挙が実施されるトルコやブラジルでも期待が株式市場を動かしています。
- ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
- ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
長期的には新たな成長ステージに入った史上最高値更新国に注目
また、今年上昇率の高い国の中には代表的な株式指数が史上最高値を更新した国や史上最高値近辺まで上昇した国が散見されます。
- (出所)bloombergよりSBI証券作成。
- (注)1999年12月末(ベトナムのみ2000年7月)を100として2014年7月末まで指数化。米国はS&P500指数、インドネシアはジャカルタ総合指数、インドはSENSEX指数、ブラジルはボベスパ指数、トルコはイスタンブール100種指数 、南アフリカはFTSE/JSE アフリカ 全株指数、ベトナムはVN指数 。
具体的にはインド、南アフリカは史上最高値を更新し、インドネシアとトルコも史上最高値近辺まで上昇しています。個別株式の株価を分析する時、株価の高値更新は強い買いサインと言われています。なぜならば、最高値では全ての投資家が利益が出ている状態であり、戻り待ち売りが出ない分上値が軽いと考えられるためです。また、戻り待ち売りをこなして高値を取った銘柄は、投資家の買い意欲が旺盛で新たな成長ステージに入ったと見る向きもあります。
そのような観点で今年史上最高値を更新した国を見ると、ある共通点があります。それは、生産年齢人口(15歳以上65歳未満の人口層)が増加しているという点です。つまり、今後、生産能力の拡大に伴う高い成長が期待できる国ということです。
逆に1990年代前半に生産年齢人口がピークアウトした日本はいまだ1989年に付けた日経平均3万8,957.44円を超えられずにいますし、新興国でも既に生産年齢人口がピークアウトした中国やロシアはリーマンショック前に付けた高値を超えられずにいます。
なお、先進国でも実は米国は移民を受け入れていることもあり、生産年齢人口は一貫して増加しています。それに呼応するようにNYダウは今年史上最高値を更新しています。世界トップクラスの教育にはじまり、起業家を応援する土壌、そして自由の精神により、世界中の人を惹きつける力は米国の魅力と言えます。
「人口推計」は戦争や疾病などよほど大きな不安定要因が起きない限り、あまりブレが発生しないため、将来予想を行う際の基礎データとして確度の高いデータとされています。投資先の国を選別する際にも人口推計などを用いて長期的な観点で成長が期待できる国へ選別投資をすることが長期的な投資パフォーマンスの向上に寄与するものと考えられます。
成長期待が持てる国に投資するファンドのパフォーマンス
これまで解説してきた今後成長期待が持てる国に投資をするファンドのパフォーマンスを一覧にしました。投資信託では単一国に投資をするファンドが増えてきており利便性が高まっています!
投資対象 |
ファンド名 |
トータルリターン(年率) |
ファンド |
|||
---|---|---|---|---|---|---|
6ヵ月 |
1年 |
3年 |
5年 |
|||
インド株式 |
48.1% |
70.7% |
-2.5% |
- |
★ |
|
トルコ株式 |
21.1% |
-1.1% |
8.1% |
11.6% |
★★ |
|
インド ベトナム株式 |
12.8% |
29.7% |
7.9% |
4.4% |
★★★ |
|
ベトナム株式 |
12.1% |
31.9% |
25.4% |
- |
★★★★★ |
|
インドネシア株式 |
15.3% |
-10.4% |
3.5% |
- |
★★ |
|
ブラジル株式 |
3.7% |
10.7% |
-3.1% |
5.8% |
★★★★ |
|
南アフリカ株式 |
5.8% |
24.3% |
5.5% |
- |
★★★ |
|
米国大型株式 |
1.6% |
27.2% |
22.2% |
16.7% |
★★★ |
|
米国小型株式 |
-6.5% |
17.1% |
19.6% |
18.8% |
★★★★ |
- (注)トータルリターン、ファンドレーティングは2014年6月末基準。
- ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
投資信託に関するご注意事項
- 投資信託は、主に国内外の株式や債券等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた株式や債券等の値動き、為替相場の変動等により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。
- 投資信託は、個別の投資信託毎にご負担いただく手数料等の費用やリスクの内容や性質が異なります。ファンド・オブ・ファンズの場合は、他のファンドを投資対象としており、投資対象ファンドにおける所定の信託報酬を含めてお客様が実質的に負担する信託報酬を算出しております(投資対象ファンドの変更等により、変動することがあります)。
- ご投資にあたっては、目論見書や契約締結前交付書面をよくお読みください。