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分配金頂上決戦!人気の高分配ファンドとその仕組みを大解剖
2014/10/3
当社のお客様に人気の「好配当グローバルREITプレミアム・ファンド 通貨セレクトコース」が5月に純資産1,000億円の大台に乗せました!!その後も人気に拍車がかかり9月25日時点で2,411億円にまで到達しています。
「好配当グローバルREITプレミアム・ファンド 通貨セレクトコース」の人気の理由は何と言っても毎月200円(一万口当たり課税前)もの高分配を2013年2月以降20ヵ月連続で出しているところにあります。(注) 昨年の4月から当社の売れ筋ランキングでは上位の常連ファンドでしたが、ここに来て業界全体でも売れ行きが好調となっています。
このファンド以外にも2014年9月26日現在200円超という高分配を継続している主な実力派毎月分配型ファンドが実は9本もあります!
- ※好配当グローバルREITプレミアム・ファンド 通貨セレクトコースの設定(2013年1月19日)から2014年9月30日までの分配金再投資後収益(トータルリターン)は8.39%となっています。
- (注)2015/3/18決算において、分配金が200円から170円(税引前)に変更になりました。
ピックアップ!実力派毎月分配型ファンド
世界リート |
高配当米国株 |
日本株 |
グローバル高配当株 |
|
---|---|---|---|---|
基準価額:6,537円 |
基準価額:7,402円 |
基準価額:8,984円 |
基準価額:10,141円 |
基準価額:16,265円 |
- ※2014年9月25日時点
- ※運用状況によっては分配金額が変わる場合、又は分配金が支払われない場合がありますのでご留意ください。
- ※当該実績は過去のものであり、将来の運用成果等を保証するものではありません。「毎月分配型投信の収益分配金およびNISAでのご注意事項、ならびに通貨選択型投信に関するご注意事項」をあわせてご確認ください。
- (注)2015/3/18決算において、分配金が200円から170円(税引前)に変更になりました。
実力派毎月分配型ファンドの多くに共通するのは複数のインカム収入源を持っているということです。9本全てのファンドが2種類以上のインカム収入源を持ち、5本のファンドが3種類以上ののインカム収入源を持っています。
200円超の分配金を継続するために実力派毎月分配型ファンドはインカム収入源を確保しているのでしょうか?今回は高分配ファンドを大解剖します!!
実力派毎月分配型ファンドが持つ3つのインカム収入源
そもそも高い投資対象の利子・配当収入 |
図1-1「 ピックアップ!実力派毎月分配型ファンド」の投資対象の利子・配当収入
- (出所)各社月次報告書等よりSBI証券作成
- (注)ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)のみ2014年6月末、それ以外は2014年8月末
実力派毎月分配型ファンドの多くはリートや好配当株といった相対的に配当利回りの高い資産を原資産としています。
なお実力派毎月分配型ファンド9本中なんと8本が、ハイ・イールド債券、リート、好配当株のいずれかを原資産としています!
為替取引によるプレミアム収入 |
図2-1 「ピックアップ!実力派毎月分配型ファンド」の投資対象の利子・配当収入と為替取引プレミアム
- (出所)各社月次報告書等よりSBI証券作成
- (注)2014年8月末
2つ目のインカム収入源として多くの実力派毎月分配型ファンドが持っているのが為替取引を活用したプレミアム収入です。
為替取引によるプレミアム収入とは、高金利通貨を買い、低金利通貨を売った場合に得られる2国間の金利差相当分の収益のことです。例えば、日本円や米ドルといった低金利の通貨建て商品に投資をしつつ、それらの通貨を売ってブラジル・レアルやトルコ・リラといった高金利通貨を買う取引を行えば、差分の金利が為替取引によるプレミアム収入として得られます。
図2-1を見ると、「日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)」は実質的な原資産は日本株のため原資産の利子・配当収入は2.2%と最も低かったのですが、相対的に金利の高いブラジル・レアルで為替取引を行うことでプレミアム収入が10.9%上乗せされ比較4ファンド中第2位にまで順位を上げています。
なお実力派毎月分配型ファンド9本中8本が為替取引を活用してインカム収入を高めています!
カバードコール戦略によるオプション・プレミアム収入 |
図3-1 「ピックアップ!実力派毎月分配型ファンド」のインカム収入合計
- (出所)各社月次報告書等よりSBI証券作成
- (注)ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)のみ2014年6月末、それ以外は2014年8月末
3つ目のインカム収入源として最近採用する企業が多くなっている運用手法がカバードコール戦略です。
カバードコール戦略とは、日本株やリートなどある特定の資産を保有し、その資産のコール・オプション(買う権利)の売りを行う投資戦略です。この戦略を採ることで原資産の値上がり益は限定されるものの、オプション・プレミアム収入の獲得が期待できます。
図3-1を見るとインカム収入が15%を超えているファンドは全てカバードコール戦略を採用していることが分かると思います。さらに「グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンド(毎月分配型)」、「日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)」や「好配当米国株式プレミアム・ファンド通貨セレクト・プレミアムコース」は原資産に加え通貨のコールオプション売りも併用することでインカム収入を高めています。
投資をすることで得られる収益は大きく、値上がり益(キャピタルゲイン)と利子配当収入(インカムゲイン)に大別できます。一般的にキャピタルゲインは相場状況に応じて大きく変動しますが、インカムゲインは安定しているという特徴があります。そのため、200円超の分配金を継続して出している実力派毎月分配型ファンドの多くが、一定額の高い分配金を継続するためにインカム収入を厚くする工夫を凝らしていると言えます。
なお実力派毎月分配型ファンド9本中6本がカバードコール取引を活用してインカム収入を高めています!
実力派毎月分配型ファンド一覧
200円超という高分配を継続している主な実力派毎月分配型ファンドを一覧にしました。ファンドを選ぶ際には分配金の水準に加えて投資対象やどのような運用戦略を採用しているのかということも踏まえて投資することが重要となります。
図4-1 200円超という高分配を継続している「実力派毎月分配型ファンド」一覧
ファンド名 |
基準価額 |
直近分配金 |
投資対象 |
為替取引 |
カバードコール |
---|---|---|---|---|---|
10,141 |
300円 |
日本株 |
○ |
○ |
|
9,021 |
250円 |
日本株 |
○ |
○ |
|
8,984 |
230円 |
米国株(高配当) |
○ |
○ |
|
10,322 |
220円 |
アジア・ハイ・イールド |
○ |
||
7,402 |
210円 |
世界リート |
○ |
○ |
|
10,170 |
200円 |
米国ハイ・イールド |
○ |
||
6,537 |
200円(注) |
世界リート |
○ |
○ |
|
16,265 |
200円 |
世界株(高配当) |
○ |
||
10,021 |
200円 |
アジア・リート |
○ |
- (注)2015/3/18決算において、分配金が200円から170円(税引前)に変更になりました。
できる限り減配リスクを避けるためにインカム収入が厚いファンドに投資をしたい!という投資家には為替取引によるプレミアム戦略に加え、カバードコール戦略を採用しているファンド(図4-1中で赤く塗られているファンド)が向いています。
一方、カバードコール戦略は複雑でわかりにくい!という投資家には為替取引によるプレミアム戦略のみを採用しているファンド(図4-1中で緑に塗られているファンド)に原資産や為替の値上がり益が期待できそうなタイミングを計って投資するという投資法が向いています。
投資信託に関するご注意事項
- 投資信託は、主に国内外の株式や債券等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた株式や債券等の値動き、為替相場の変動等により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。
- 投資信託は、個別の投資信託毎にご負担いただく手数料等の費用やリスクの内容や性質が異なります。ファンド・オブ・ファンズの場合は、他のファンドを投資対象としており、投資対象ファンドにおける所定の信託報酬を含めてお客様が実質的に負担する信託報酬を算出しております(投資対象ファンドの変更等により、変動することがあります)。
- ご投資にあたっては、目論見書や契約締結前交付書面をよくお読みください。