世界の株式市場は依然安値圏にありますが、米国やブラジルなど底打ち感の出てきた市場も増えています。ところで、米国や日本で株式を秋に買うと、半年後の春頃には値上がりしている傾向があるという経験則をご存知でしょうか？これは「ハロウィーン効果」（毎年10月のハロウィーンの時期が買い時）とも呼ばれ、一種の季節特性と考えられています。

そこでNYダウと日経平均について、1月から翌年6月まで過去26年間の株価（月末値）推移の平均をとり、指数化してみました（左下グラフ）。確かに、秋頃に一旦安くなり、その後春にかけて上昇する傾向があるように思われます。

右下のグラフでは、2011年１月〜12月のNYダウ、日経平均、ブラジル・ボベスパ指数を指数化してみました（月末値ベース、12月は9日現在）。NYダウとボベスパ指数は底打ちの気配もありますが、欧州債務危機問題の深刻化もあり、従来の平均的な動きと比べると、今回はやや上昇が遅れているようにも見えます（日経平均は11月に年初来安値を更新しました）。

欧州中心に投資環境が不透明な中、経験則だけに頼るのは不安かもしれません。明るい材料があるとすれば、世界のマーケットが動揺し始めた夏以降、利下げの動きが広がってきていることです。
欧州債務問題がこれ以上悪化しないと判断されるようになれば、株式市場は将来への期待を織り込み始めるかもしれません。

• 注）上記表は12月13日現在。
• 出所）SBIファンドバンク作成

株価の動きは世界的に連動しやすくなっているので、米国や日本での経験則（ハロウィーン効果）はグローバルにも通用しやすいと考えられます。金融危機から脱する局面で、世界のどのマーケットが回復しやすいかを考える場合、3年前のリーマンショックからの回復局面がひとつの参考となります。
そこで、リーマンショックからの半年間におけるSBI証券取扱い（当時）の上昇率上位ファンドを抽出してみました。傾向としては、当時世界の景気回復をリードした新興国の株式市場と金（金鉱株）の値上がりが大きかったようです。「ハロウィーン効果＋金融緩和」に注目したタイミング投資をご検討されてみてはいかがでしょうか？

• 注）上記ファンド一覧は過去の一定期間のデータに基づき作成したものであり、将来の利回りや運用成果等を保証するものではありません。投資にあたっての最終決定はお客様ご自身の判断でお願いします。
• 出所）SBIファンドバンク作成