日経平均はボトムに接近!?ユーロ高が株価の下支えに
重要イベント前で売買手控え |
225先物は週間ベースで10円の上昇となった。米韓合同軍事演習を受けて北朝鮮リスクが高まったことで週初から上値の重い展開に。積極的に売買を手掛ける参加者が不在だったことで出来高は3万枚台と商いは閑散。週末のジャクソンホール会合でのイエレンFRB議長、ドラギECB総裁による講演に関心が向かい、市場は様子見ムードを強めた。下げ止まってはいるものの、5日移動平均線を挟んでのもみ合い相場となった。一方、マザーズ先物は商いこそ減少したが、225先物比では相対的にしっかりとした動き。
なお、8月17日時点の裁定残高は、ネットベースで1兆1,760.21億円の買い越し(前週は1兆3,096.94億円買い越し)と減少した。一方、株数ベースでも7,343.83万株の買い越しと8月10日時点(同7,924.3万株の買い越し)との比較では減少している。裁定に絡んだ売買は引き続き観測されず。
225先物の手口では、モルガン、Aアムロ、メリルリンチが売り方上位に並んだ一方、野村、JPモルガンが2,000枚超の買い越しとなった。TOPIX先物では、モルガンが5,000枚超売り越した一方、ドイツ証券、みずほ証券が買いに回った。225先物、TOPIX先物ともにモルガンが売り筆頭となったが、大口売買等は観測されなかった。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
指数膠着でボラティリティ低下 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は15.20pまで低下。週初は17.81pまで上昇したが、北朝鮮リスクに対する過度な警戒感が後退したことなどが影響し、先行き不透明感は弱まった。オプション市場では、一時プットサイドの売買が増加する場面もみられたが、指数膠着を受けてボラティリティは低下した。
NT倍率(先物)は縮小傾向が一服。24日に12.11倍まで縮小した後は12.17倍まで戻している。目立った物色の変化は観測されていないが、225先物を中心とした売りは一服したもよう。現物市場では、年初来安値を更新するなど弱い動きが目立っていたファーストリテイリング(9983)が下げ渋っている。
日経平均はボトムに接近!?ユーロ高が株価の下支えに |
ジャクソンホール会合でのイエレンFRB議長、ドラギECB総裁ともに講演内容は想定線との見方。イエレン議長は講演で「FRBの2大責務に関して著しい進展が見られた」、「行き過ぎた楽観について遅かれ早かれ修正されるリスクがある」などの見解を示したものの、金融政策については言及しなかったことで米債券利回りは低下、ドルは軟化している。
一方、ドラギ総裁は講演で「世界的な回復はしっかりしている」、「ユーロ圏の回復は米国より早い段階にある」などと述べました。これを受けて、為替市場では、ユーロ買いが強まっており、ユーロ・円は130円台、ユーロ・ドルは15年1月以来となる1.2000ドル台に迫っている。ユーロ上昇に伴う日本企業の業績への影響はドルほどではないが大きい。欧州売上高比率の高い銘柄を中心に物色が広がる可能性はあろう。大型株が多いことから指数もやや引っ張られると想定。
ただ、足元の日経平均は3年7ヶ月ぶりの6週連続下落(この間に666円下落)になっており、8月3週も外国人投資家が現物、先物合計で5,322億円売り越している。株価が下落したことで日経平均の予想PERは13.7倍程度になっており、アベノミクス相場開始以降のボトムに近づいている。過去は昨年6月の英国のEU離脱時に12.6倍、昨年11月にトランプ大統領が誕生した際は今回と同様に13.7倍などがあるが、振り返ると、14倍割れで「割安感」が台頭し株価が切り返してきたことから、今回も同様の動きになるか。
今週は9/1(金)に米雇用統計の発表を控えており、積極的な売買は引き続き手控えられると想定されるが、ユーロ高を材料にしっかりの展開に期待。今週のレンジは19,300円から19,800円とする。
経済スケジュール(8月28日〜9月1日)
- 提供:フィスコ社
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