日経VIは過去最低、収斂した指数はそろそろ動き出す?
引き続き方向感に乏しい展開 |
225先物は週間ベースで130円の下落、上下の値幅は300円となった。FOMC後は米金融当局は利上げを急がないとの思惑から、ドルは売られやすい状況にある。日米の企業決算は良好な内容が目立ったものの、積極的な買いは広がらず、先物、現物市場ともに薄商いのままとなった。週後半に北朝鮮によるミサイル発射を警戒したムードが強まったことも売買手控えの材料とされた。一方、マザーズ先物は週末売りが強まり週間ベースでは23pの下落となった。
なお、7月21日時点の裁定残高は、ネットベースで1兆4,698.95億円の買い越し(前週は1兆4,511.51億円買い越し)と増加した。一方、株数ベースでも8,670.72万株の買い越しと7月14日時点(同8,596.38万株の買い越し)との比較では増加している。裁定買いのポジションはやや増加したものの、積極的なポジション取りは手控えられている様子。
225先物の手口では、週初に2,527枚売り越したモルガンが売り筆頭となったほか、ソジェン、クレディ・スイスが売り方上位に並んだ。一方、JPモルガン、シティ、ドイツ証券が買いにまわった。TOPIX先物に関しては、推定買いポジション筆頭のゴールドマン・サックスが売り筆頭となった。一方、コンスタントに買いをいれたドイツ証券がほぼ一手買い。同社は3週連続の買い筆頭となった。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
日経VIは一時、過去最低の11p台まで低下 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は14.03p。27日には11.82pまで低下するなど、2012年1月30日にリアルタイムでの算出が始まって以来、最低の水準を更新していたが、週末に上昇。オプション市場では、プットの売買が9万枚と前日比では大幅に増加している。権利行使価格19,500円や19,000円の売買が増加。オプション市場では、やや下を意識したムードが強まっているもよう。
NT倍率(先物)は12.3倍前後で推移している。為替市場で円高が進行しているほか、現物市場で日経平均寄与度の大きいファーストリテがさえないことなどから、NT倍率(先物)は縮小傾向が続いている。7月31日に実施される日経平均採用に関するリバランスで、TOPIX型に買い需要、日経平均型に売り需要がそれぞれ入るとの観測も、NT倍率(先物)縮小の背景にあると想定。リバランス実施後は縮小一服か。
収斂した指数はそろそろ動き出す? |
数週間にわたり、日経VIは低水準が継続しており、次の変動がどちらになるか市場の注目点になっている。日米欧の金融政策の行方がはっきりし始めているが、米欧景気が好調なことと、金融引き締めのバランスでゴルディロックス相場が継続している。また、原油価格も安定的に推移しており、この点も現在の相場を支えている。日本株に注目すれば、好決算を織り込んだ株価はすでに高値圏で推移しており、ここからの上昇はバランスを欠いた上昇になる可能が指摘されている。
足元では先週末に北朝鮮がICBMを発射しており、アジア地政学リスクが再燃。また、稲田防衛大臣の辞任によって安倍政権に対する信任も低下するなど、日本株の上値を抑えるような話題が多い。じりじりとした円高が進行しているなか、好調な決算を発表した銘柄に関心が集中する展開は続きそうだ。
米国では1日にアップルが決算を発表するほか、日本では7月31日にパナソニックやメガバンク、週末にはトヨタが決算を発表する。為替が円安に振れにくい状況下、政治と地政学といったリスクが重しとなり、225先物は20,000円前後でのもみあいとなろう。レンジは19,800円から20,200円とする。
経済スケジュール(7月31日〜8月4日)
- 提供:フィスコ社
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