マーケット急変に注意!トランプ大統領の口撃を警戒した展開に
NYダウ20,000ドル到達で投資家心理改善 |
前週の225先物は週間ベースで300円上昇した。トランプ新政権発足に伴い「保護主義」への警戒感や、大統領就任に伴う材料出尽くし感などが意識されて売りが先行。24日には18,760円まで下げる場面が見られた。ただ、トランプ大統領がパイプライン建設の大統領令に署名したことで、政策に対する期待感が高まり、NYダウは史上初となる20,000ドル台に到達。為替市場ではドル高が一服しているが、米国株高による投資家心理の改善を背景に225先物は19,500円近くまで値を戻した。
なお、1月20日時点の裁定残高は、ネットベースで1兆0,685.80億円の買い越し(前週は1兆1,605.70億円の買い越し)と減少した。一方、株数ベースでも、7,839万株の買い越しと1月13日時点(同8,361万株の買い越し)との比較で減少している。
225先物では、大和が売り筆頭となったとなったほか、Aアムロ、ソシエテ、バークレイズが売り方上位に並んだ一方、野村が買い筆頭。同社はETF組成に絡んだ買いが入ったとの観測。TOPIX先物では、JPモルガン、モルガン・スタンレーが売り方上位に並んだ一方、累積買いポジション筆頭とみられるゴールドマン・サックスが買い筆頭となった。ただ、2,888枚の買い越しと目立った買いは入らなかった。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
オプション市場では先高感さほど高まらず |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は18.34p。米VIX指数も15年8月以来の10台まで低下しているほか、欧州VSTOXX指数も15台と世界的にボラティリティは低下傾向にある。各国のボラティリティを見る限り、先行き不透明感はほぼ高まっておらず、相場は楽観論に支配されているといえよう。オプション市場では、一時、コールサイドのプレミアムが急騰するなど先高感が強まったが、週末にかけてはプレミアムが急低下。「往って来い」の相場展開と引き続き手掛けにくい状況にある。
NT倍率(先物)は12.5倍前後で推移している。TOPIX先物の手口では、ゴールドマン・サックスの買いが目立っているが、225先物では核となるブローカーは観測されていない。現物市場でも銀行株が積極的に買われるような地合いは見られず。NT倍率(先物)の方向性はつかみにくい。
トランプ大統領の口撃を警戒した展開に |
トランプ新政権発足から1週間ほど経過したが、今のところ選挙期間中に発していた公約をほぼ実施する流れがみられる。有言実行と解釈すれば聞こえはいいが、大統領令のみで実現可能な政策は限られており、「メキシコとの国境に壁を建設」「税制改革」「海外移転企業からの輸入に対する関税引上げ」など議会の立法が必要な政策は、実現が難しいとの声もある。足元、政策に関するポジティブな捉え方が市場を覆っており、NYダウは20,000ドルに乗せているが、政策の実現性に対する不透明感が意識され米国株も徐々に上値は重くなろう。
また、日銀によるテーパリング観測が意識され始めていることから、為替市場での円安ドル高進行も難しい。トランプ米大統領の口撃を警戒するなか、原動力である米株高と円安進行が一服となれば、225先物の先高感は弱まろう。今週は企業決算が1,000社を超えることから、個別対応の週を想定。レンジは19,100円から19,500円とする。
経済スケジュール(1月30日〜2月3日)
- 提供:フィスコ社
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