注意喚起時にお客様から寄せられるご質問に対する回答の主な内容
相場操縦
お客様(質問) |
売買審査部(回答) |
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株価を動かそうという考えはありませんが、何か問題があるのでしょうか? |
株価操作の意図がなくとも、取引状況から、実勢を反映しない相場を作為的に形成したものと認められる取引や、結果的に他の投資家の取引を誘引した可能性のある取引が反復継続されると、作為的な相場形成と判断される場合もございますので、ご注意ください。 |
取引銘柄によって注意すべき点が異なるのでしょうか? |
複数銘柄を同一単元数で発注された場合でも、各銘柄の時価総額、発行済株式総数、市場出来高等によって、価格への影響度が異なります。特に、流動性の低い銘柄は、価格形成に影響を及ぼす可能性が高くなります。このような場合、価格の引き上げ(引き下げ)・維持・固定等を目的とした「買い上がり(売り崩し)」・「終値関与」・「対当売買」等の不公正取引形態に繋がる可能性がございますので、価格形成を考慮してお取引ください。 |
注文発注時の警告メッセージ(ワーニング)が表示されなければ、取引に問題はないのでしょうか? |
警告メッセージ(ワーニング)の表示が不公正取引形態を示すものではなく、また反対に非表示が不公正取引形態ではないことを示すものでもございません。注文発注時の警告メッセージ(ワーニング)は、ある一定の基準値に該当した注文に対して、不公正取引の未然防止を目的として表示しております。警告メッセージ(ワーニング)表示時には、発注数量、取引銘柄の出来高等をご確認の上、価格形成に留意してお取引ください。 |
出来高が少ない銘柄なので、下値の指値では買えず、継続的に上値で買付けているのですが、何か問題はあるのでしょうか? |
出来高が少ない銘柄は、多い銘柄と比較して、意図的に価格を形成することが容易であるといえます。このような銘柄の終値に継続的に関与する取引は、「買い上がり」・「終値関与」として不公正取引の疑義をもたれる可能性もございますので、タイミング・価格等にはご注意ください。 |
売買高に対する関与率が高い取引は、何か問題があるのでしょうか? |
高関与は日々の出来高が相対的に少ない銘柄の取引で多く見受けられます。不公正取引形態の「対当売買」・「買い上がり」等によるものでなければ、特に問題はないと思われますが、高関与の反復継続は価格形成に与える影響が大きく、株価の意図的な引き上げ(引き下げ)・維持・固定等と判断される場合もございます。 |
「見せ玉」形態として注意を受けたのですが、注文を取消してはいけないのでしょうか? |
注文の取消等が違法行為になるわけではございませんが、取消や劣後する価格への指値訂正等の約定回避行動を反復継続した場合、約定する意思のない注文は「見せ玉」と判断される可能性もございます。特に、出来高や板の状況から比較して、株数の多い注文は価格形成に影響を与える可能性が高くなることから、取消・劣後訂正をされる際にはご注意ください。 |
信用取引の期日到来に伴う乗換目的で、ザラ場中にクロス取引をしたのですが、問題はあるのでしょうか? |
信用取引の期日到来に伴う乗換が目的であったとしても、ザラ場中に行われるクロス取引は、価格形成に影響を与える可能性が高く、法令で禁止されている「仮装売買」と判断される可能性もあります。一定の理由によりクロス取引を行う際には、ザラ場中を避け、寄付で同株数を成行で発注される等、価格形成を考慮してお取引ください。 |
夫婦間で財産を共有しており、株式の移転が目的でクロス取引をしたのですが、何か問題があるのでしょうか? |
他人同士はもちろんのこと、家族間であっても、価格形成に影響を与える可能性のある取引については、法令で禁止されている「馴合売買」と判断される可能性もございます。特にPTS取引において、本則市場(※)から乖離した価格での「対当売買」は、価格誘引の意図があるものと判断されますので、お取引の際にはご注意ください。 |
「買い上がり」形態として注意を受けたのですが、業績が良く割安な銘柄なので、連続して上値まで買ったのですが、何か問題があるでしょうか? |
直近の出来高と比較して、大量の注文を継続的又は、断続的に発注し、株価を上昇(下落)させる注文や、指値注文を時間を追って高い指値(安い指値)に訂正する注文、指値を1円刻みに高く(安く)した注文の反復継続的行為は、「買い上がり・(売り崩し)」と判断される場合もございますので、タイミング・価格にはご注意ください。 |
「終値一文高」として注意を受けたのですが、最低単元の発注なので問題ないと思っていますが、間違っていますでしょうか? |
出来高が少ない銘柄は、たとえ最低単元での取引であったとしても、意図的に終値を形成することが容易であることから、このような銘柄の終値に継続的に関与する取引は、「終値一文高」と判断される場合もございますので、タイミング・価格にはご注意ください。 |
PTS取引で、注文が入るかどうか分からなかったが、試しに極端な指値で発注してみたら約定しました。何か問題があるのでしょうか? |
PTS取引は、本則市場と比較して取引参加者が限定されますので、流動性が低く、値動きが大きくなる可能性がございます。本則市場の直前値から乖離した価格での意図的な取引は、相場操縦的行為として判断される場合もございますので、ご注意ください。 |
空売り価格規制
お客様(質問) |
売買審査部(回答) |
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現物保有株の「つなぎ売り」を目的とした信用新規売は、空売り価格規制違反になるのでしょうか? |
相場の下落が見込まれる局面等において、現物保有株を売却せずに同銘柄の価格下落ヘッジ目的で発注する信用新規売は、「空売り価格規制」の適用除外とはなりませんので、ご注意ください。 |
1カイ2ヤリの場合、2円以上なら空売り価格規制に該当しないのでしょうか? |
空売り価格規制は、あくまで直前値より同値以下(※)で空売りすることが禁止されているものであり、板の注文状況ではございませんので、ご注意ください。(※)直前値と同値の場合は、その前の価格から上昇局面(アップティック)か下降局面(ダウンティック)かによって異なります。 |
空売り価格規制での短時間の分割とは、注文間隔を何分くらい空ければ良いのでしょうか? |
間隔時間の定義はございません。お客様が信用新規売を51単元以上発注される場合、「空売り価格規制」を潜脱することを目的として意図的に分割させたかどうかがポイントとなります。50単元以下の信用新規売を短時間に連続して発注した場合、潜脱目的での分割発注と判断される可能性もございます。直前値より上値であれば、51単元以上の注文も発注が可能ですので、51単元以上の注文を発注される場合には、分割せずに一括発注をお願いいたします。 |
インサイダー取引
お客様(質問) |
売買審査部(回答) |
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保有している銘柄の未公表の重要事実を知ったのですが、新たに別の株式を買い付けるために保有株を売却した場合、インサイダー取引には該当するのでしょうか? |
原則未公表の重要事実を知った上で売買する行為が禁止行為とされておりますので、「インサイダー取引」に該当いたします。 |
仮名・借名取引
お客様(質問) |
売買審査部(回答) |
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パソコン操作が苦手なので、発注は子供に依頼することがありますが、何か問題があるのでしょうか? |
ご同居されているご家族間で、便宜上代理発注をされることも有り得ることですが、その発注形態が恒常化し、口座名義人ご本人様が取引内容を把握されていないことが判明した場合、「借名口座」として取引制限の対象となりますので、口座の管理は口座名義人ご本人様でお願いいたします。 |
親権者・未成年口座/個人・法人口座
お客様(質問) |
売買審査部(回答) |
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自分(親権者)の口座が無期限の新規取引停止になった場合には、子供(未成年)の口座も無期限停止になってしまうのでしょうか? |
未成年口座は、親権者様による取引口座とみなしますので、親権者口座が取引制限の対象となった場合は、未成年口座も同様の措置をとらせていただきますので、ご注意ください。 |
個人口座と法人口座の両方で取引をしていますが、何か注意すべき点はあるのでしょうか? |
法人口座及びその代表者(代理人)を務める個人口座での取引は、取引主体者は、同一とみなしますので、両口座を併用した取引で不公正と疑われる場合については、関連する全ての口座を取引制限等の対象となる場合がございます。 |
- (※)本則市場とは、当該銘柄が上場されている証券取引の各市場のことをいいます。