先週の日経225先物は前週末比1,720円高の38,610円と大幅続伸。
国内は祝日で休場だった2月12日の米国株式市場では、NYダウが史上最高値を更新するなど強い動きを見せたことから、週明け13日は前週末比580円高の37,470円とギャップアップでの寄り付きとなった。英アームHD急上昇によるソフトバンクG<9984>急騰や好決算を発表した東京エレクトロン<8035>をはじめ半導体関連銘柄が相場を押し上げ、この日の日経225先物も38,000円台の大台に乗せた。
週半ばは利益確定売りも目立ち上昇一服となったものの、38,000円台を下回ると押し目狙いの買いも入り、38,000円を挟んでの攻防となった。
週末16日は前日に半導体大手のアプライド・マテリアルが好決算を発表したことも支援材料となり、前日比620円高の38,760円と再びギャップアップで寄り付き、一時39,000円に急接近した。シティG証券が今年の日経平均高値予想を従来の39,000円から45,000円へ引き上げたとの報道も日本株へ投資意欲を高めたとみられる。高値では利益確定売りもみられたが、現物市場で史上最高値更新へ機運が高まるなか、日経225先物も押し目狙いの買いが入り底堅さを見せた。
2月9日時点の裁定残高は、ネットベースで1兆2,090億円の買い越し(前週は1兆430億円の買い越し)と増加した。一方、株数ベースでは、4億7,965万株の買い越しで、2月2日時点(4億4,320万株の買い越し)から増加している。
日経平均と裁定残(2月9日時点)

先週の日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は前週末比で2.35pt高の21.60と反発。
週末にかけて日経平均が急騰し、ボラティリティーの高まりが警戒され日経VIは上昇した。
3月限オプションの建玉状況
<プット>
36,000円:約7,300枚(前週末比+2,700枚)
37,000円:約4,000枚(同+3,600枚)
37,500円:約1,200枚(同+1,200枚)
38,000円:約2,600枚(同+2,600枚)
<コール>
38,000円:約7,900枚(同-800枚)
38,500円:約5,400枚(同-0枚)
39,000円:約9,800枚(同+100枚)
40,000円:約9,700枚(同+1,300枚)
ボラティリティ

NT倍率(先物)は上昇、週を通して14.6倍台まで上げ幅広げる
NT倍率(先物)は上昇。
米国株が引き続き堅調に推移するなか、週初から日経平均は1,000円超の大幅高を演じた。その後、1月米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことから米国の早期利下げ観測が後退するなか、為替の円安ドル高が加速して日経平均は上昇基調を継続。輸出関連株や半導体株のほか、ソフトバンクG<9984>が上昇を後押し。
週末にはプライム市場の8割超が上昇する全面高の地合いのなか、日経平均は一時史上最高値付近に迫る勢いとなった。結果的に週を通して、NT倍率は14.6倍まで上昇した。

今週の日経225先物は強含みか。
先週の大幅上昇で高値警戒感は多少出る可能性もあるが、現物市場では先週に引き続き史上最高値更新が意識されるとみられ、日経225先物でも下値では積極的に押し目を拾う動きが入りやすいだろう。
東証が公表した2月第1週(2月5日-2月9日)の投資主体別売買動向によると、海外投資家は日経225先物・TOPIX先物ともに買い越しに転じている。先週も日経225先物が大幅上昇を見せたことから、海外投資家の買い越し姿勢は継続されているだろう。
ただ、先週は半導体関連銘柄の動きが相場をけん引していた。今週は2月21日に米エヌビディア決算を控えている。先週末は米スーパー・マイクロ株が連騰後に急反落するなどの荒い値動きも見られており、万が一エヌビディアが材料出尽くし感などで急落した場合には、国内の半導体関連銘柄に波及し、日経225先物ではショートを仕掛けるきっかけとなる可能性もあるため注意したい。
今週の225先物予想レンジは38,300−39,300円とする。
