日銀ETFに対するモヤモヤ感で売買手控えに
ドル売りで99円54銭まで円高が加速 |
前週の225先物は週間ベースで400円下落した。お盆入りで参加者が少ないなか、日銀によるETF買入見送りで売られる展開となった。為替市場では、公表された7月の米FOMC議事要旨の内容が、市場予想よりもハト派となったことで早期の利上げ観測は後退し、ドル売りが加速。99円54銭まで円高ドル安が進むなど、ドル・円は100円前後の推移が定着した。現物市場では、日銀によるETF買入を実施する水準が不透明となったことから、指数インパクトが大きい銘柄への積極的な買いは手控えられた。
なお、8月12日時点の裁定残高はネットベースで4,020.48億円(前週は3,411.39億円)の買い越しと8月5日時点との比較では増加。一方、株数ベースでは2.7億株の買い越しと8月5日時点との比較では0.1億株増加した。
225先物の手口では、レバレッジETF組成に絡んだ売買が入ったことから野村が売り筆頭となった。一方、Aアムロ、JPモルガン、ゴールドマン・サックスが買い方上位に並んだ。TOPIX先物に関しては、UBS、モルガン、ゴールドマン・サックスが売り方に回った一方。メリルリンチ、ソジェンが4,000枚超の買い越しとなった。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
世界的にボラティリティは低下傾向 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は22.02。先物、現物同様、オプション市場も売買が低迷。コールの売買が2万枚台に留まる場面が見られた。日経VIは12日に今年最低水準の18.45まで低下したが、その後は22台で推移している。先行き不透明感が感じられにくい水準のため、中長期的な投資資金が流入する可能性はあるが、お盆入りで参加者減少のためボラティリティ低下に伴う目立った動きは見られなかった。なお、米VIX指数は11.34、欧州VSTOXX指数は21.1313と世界的にボラティリティは低下傾向にある。
NT倍率(先物)は12.8倍手前で推移している。拡大傾向が強まっていたが、ここにきて拡大一服。日銀によるETF買入の水準が変化したことから、ファーストリテイリングなど指数寄与度の高い銘柄を中心とした日銀トレードが手控えられたもよう。お盆入りで機関投資家の売買フローが減少したことも拡大一服の要因と考えられる。
日銀ETFに対するモヤモヤ感で売買手控えに |
今週末に米ジャクソンホールで年次シンポジウムが開催されることから、参加する要人による発言などへの関心が高まり、基本様子見ムードが強まりそうだ。東京市場は、日銀がどの水準でETF買入を実施するのかが把握できていないことで、積極的には手掛けにくい状況にある。パターンを確認するにはあまりにもサンプルが少なすぎるため、モヤモヤ感の払拭には時間がかかりそうだ。
大きく下落することは無さそうだが、上値を狙っていく材料も乏しいことから、今週は25日移動平均線を挟んだもみ合い相場となりそうだ。引続き動意薄の地合いを想定、レンジは16,300円から16,900円とする。一方、TOPIX先物は、NT倍率拡大の反動などから、225先物比ではしっかりとした推移となろう。
経済スケジュール(8月22日〜8月26日)
- 提供:フィスコ社
少ない資金で大きな利益を狙いたくありませんか?そんな方はこちらを確認!
先物・オプションの関連コンテンツ
サキモノのココがPOINT!
緩和期待高まれば17,000円台回復が視野に