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マーケット > レポート > eワラントを極める! >  あなたにピッタリの「良い銘柄」診断クイズ

あなたにピッタリの「良い銘柄」診断クイズ

2015/3/2

「GPIFと日銀が株をガンガン買っているから乗らなきゃソンって聞いたんけど、私は何をどうすればいいの?」
「アベノミクスで株はまだ上がるんでしょ。すぐに3倍になる銘柄教えて!」
「2000万円もする高級車がバンバン売れてるって聞いたけど、そんなに景気がいいの?」
、というような話を耳にしていないでしょうか?
しかし、ある方にとって良い投資先も、別の方にとっては投資そのものがその後の心労のタネになってしまうこともあります。
そこで、投資にまつわる有名なストーリーを確認いただいた後に、 あなたに「ピッタリの銘柄」が見つかる簡単なクイズを考えてみましたので、是非チャレンジしてみてください。

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靴磨き少年の逸話から“良い銘柄”の条件を探る

1929年10月24日(木曜日)に大恐慌の始まりとなる米国株の最初の大暴落がありました。その少し前のジョセフ・P・ケネディ氏(第5代米国大統領ジョン・F・ケネディの父親)と靴磨きの少年の逸話は広く知られています。
ケネディ氏はその時までに株式投資で大儲けしていました。1928年冬のある日、オフィスに向かう途中で、靴磨きの少年に靴を磨いてもらいました。靴を磨き終わった後、その少年はケネディ氏に向かって「おじさん、〇△株を買いなよ」と言ったそうです。それを聞いて彼は「こんな少年までが株の儲け話をするなら、この後に株を買う人はいないから株式は暴落する!」と考え、すべての株式を売り払って難を逃れたとのことです。

この逸話は、ウォール街の大暴落が始まる9-10ヶ月ほど前のことなので、靴磨きの少年もその稼ぎの中から〇△株に投資して利益が出ていたのかもしれません。もしくは、ケネディ氏を喜ばせようと思って他の常連客の世間話の受け売りしただけだったのかもしれません。ただ、仮に靴磨きの少年が〇△株に投資していたとしたら、ウォール街の大暴落の前は彼にとっての「儲かる良い銘柄」だったものが、暴落後は「悲惨な結果となった無謀な投資」となってしまったことでしょう。
一方、ケネディ氏は、暴落前に全ての保有株を売り払ったので、ほとんど全ての銘柄が彼にとって“良い銘柄”になっていたはずです。

つまり、同一の株式であっても安く買って高値で上手に売り抜ければ“良い銘柄”ですし、高値掴みをしてしまったり、売り時を逃して暴落に巻き込まれてしまったりすれば、“最悪の投資”となります。このため、「どの程度の期間保有するつもりなのか?」、「どの程度のリターンを狙いたいのか?」、「どの程度の下落までなら許容できるのか?」、「どの程度投資に時間をかけられるのか」、「予想と違う値動きとなったら損失が少ないうちに手仕舞うことができるか?」という百人百様の条件によって、それぞれに合った「良い銘柄」は変わってきます。

超簡易版:あなたにピッタリの「良い銘柄」診断クイズ

本来は、きっちり個人の属性を見て投資対象を絞り込んでいく必要があり、経済・金融に関する知識、保有資産、金融資産の割合、投資経験、現在の所得・消費、年齢、リスク許容度、個人の性格、健康状態など様々な項目によって、その方にあった“良い銘柄”は変わります。とはいえ、最初の「経済・金融に関する知識」でかなり選択肢が決まってしまうという面もあります。

ということで、簡易版の投資属性を診断するクイズを作ってみました。

質問:以下の事象はどちらが先に発生したでしょうか?

問1.アジア通貨危機とロシア財政危機
問2.ITバブルとソニーショック
問3.パリバショックとリーマンショック
問4.ギリシャ危機とスペイン経済危機
問5.世界恐慌とブラックマンデー


正解は、
 ・
 ・
 ・
全て先に書いてあるイベントが先に発生しています。問1から問4は、ここ20年ほどの投資を考える上での大イベントの因果関係を把握しているかどうかをみるものです。また、問5は米国市場についての興味の度合いをみるものです。それぞれ解説すると、

問1:1997年のアジア通貨危機の影響と原油安で1998年にロシア財政危機が発生しました。
問2:2000年にITバブルが崩壊し、その後の下げ相場の日本株のセリングクライマックスが2003年4月のソニーショックでした。
問3:2007年8月にサブプライムバブルの崩壊が株式相場に出始めたのがパリバショックでした。翌年2008年10月のリーマンショックは世界的な巨大バブル崩壊の最終局面での出来事でした。
問4:2010年にギリシャ危機が発生し、それが2011年にもぶり返してユーロ周辺国にも波及し、2012年のスペイン経済危機につながりました。
問5:世界恐慌は1929年10月から始まりました。ブラックマンデーは1987年10月の米国株急落のことを指します。

この超簡単クイズの正解数による「良い銘柄」判断はこんな感じになるでしょう。

◎全問正解された方

金融市場の歴史をかなり詳しく覚えている方、あるいは勉強されている方です。
相場の因果関係を常に考え、過去の事例の研究も怠らない方であれば、相場が7年から10年周期で大変動することも当たり前のこととして受け止めていることでしょう。このような方は、一般的にリスク許容度が高く、保有ポートフォリオが20%や30%下がっても泡を吹かずに冷静な判断ができ、機動的な売買が可能と推察されます。
こういった方にとっては、為替、株式、コモディティなど対象にかかわらず、市場価格に歪みがあればすべてが良好な投資機会が「良い銘柄」になりえます。
現時点で特に注目すべき投資機会は、短期的には米国利上げ、長期的には新興国の一層の経済成長と考えられます。2月末のイエレンFRB議長の米国議会証言で米ドル/円レートが短時間に1円近く動いたように、3月、4月、6月のFOMC(6月利上げがなければ7月、9月も)と8月のジャクソンホール会合直後にも相場が急変する可能性があります。この場合、動くと思う方向にFXでポジションを採るか、eワラントの米ドルニアピンの両端待ち戦略が有効ではないでしょうか。
長期的な投資機会は、リスク許容度が高い投資家にとっては、新興国の中でも、人口動態面で有利なインド株、フィリピン株、インドネシア株や、アセアン経済統合で注目されるタイ株、ベトナム株、内戦が終結して成長が期待されるスリランカ株などです。これらは、相場の急変で一時的に急落しても、結局上がる可能性が高い「良い銘柄」と考えられます。

Q. ニアピンeワラントとは?

◎正解数が3問か4問だった方

経済ニュース等を注意して読まれている方ではあるものの、投資に費やす時間は少なめなのではないかと推察されます。
そうなると、相場に日中貼り付いていられないので、マザーズ上場株のように、数日で急騰・急落するような個別株は、こういう方にとっての「良い銘柄」とはなりえません。
一方、せっかくの経済・金融知識を使わずに、バランス型投資信託やTOPIX連動の投資信託やETFで“ほったらかし投資”をして、将来みすみす暴落に付き合うのももったいない話です。
そこで、こういった方々にとっての「良い銘柄」は、TOPIX100に含まれるような日本を代表する銘柄のうち金融、運輸、通信、電力といった規制業種を除いたものがよいと思われます。ここでのツボは投資タイミングです。現在は安値圏とはいえないので、次の暴落時までこれから数年間程度キャッシュで辛抱して、ガツンと買い出動しましょう。また、運用資産の5%程度なら日本株の中小型株や各種eワラントでアクティブに運用して相場観を鍛えるのも一案と思われます。

◎正解数が1問か2問だった方

残念ながらちょっと勉強不足です。
これではいくら今のところFXや個別株で利益がでていたとしても、いずれ市場ショックでドカンとやられる可能性があるかもしれません。まずは知識の吸収に努めてみてはいかがでしょうか。
拙著『最強の「先読み」投資メソッド』を(出版社の方には怒られますが)図書館で借りたり、過去のマネー雑誌の記事を批判的な視点から読み返してみたり、他の投資関連書籍をバブルの歴史から財務分析、などを読んでみるとよいかもしれません。
こういった方にとって、現時点での“良い銘柄”は、成長性、流動性、運用コストの安さから判断して、S&P500対象のETFなどのインデックスに投資をしてみてはいかがでしょうか。

◎正解数が0問だった方

投資を始める前に、毎日経済記事を注意して読むようにするなど情報収集から始めてみましょう。
もし既に投資を積極的に行っているのであれば、「インバウンド」、「水素エネルギー」、「株主還元」、「円安メリット」などの流行のテーマや新聞報道にばかり目を向けてしまっている可能性があります。そうすると相場全体の流れを見落とし、“低格付け新興国国債で運用する毎月分配型投信で大損”といった状況になりかねません。
例えば、高コストの投資信託から低コストの投資信託へ見直しをはかるなど検討してみてはいかがでしょうか。

なお、この診断クイズはあくまで限られた設問の結果に基づく金融知識の推測を基にした結果に過ぎません。実際の運用にあたっては、保有資産、金融資産の割合、投資経験、現在の所得・消費、年齢、リスク許容度、個人の性格、健康状態などを考慮してご判断ください。

(念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。)

eワラント証券 チーフ・オペレーティング・オフィサー 土居雅紹(どい まさつぐ)

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