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2024-05-12 08:37:16

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週刊日本株式アウトルック

「掉尾の一振」はダウ平均の2万ドル乗せ次第か

2016/12/22
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

来週の株式見通し(2016/12/26〜12/30)

来週(2016/12/26〜12/30)の日経平均株価の予想レンジは19,100円-19,800円。東京株式市場の取引は年内最終週となる。国内外の経済指標やイベントに目立ったものはなく、日経平均株価を中心に高値圏での短期筋による空中戦を見守る展開となりそうだ。米国株式市場の動き次第といっても過言ではないが、ダウ平均は2万ドルを前に足踏みを続けている。ダウ平均が2万ドルを上回ることがあると、クリスマス休暇明けの海外投資家を刺激し、ミニ「掉尾の一振」程度はみられるだろう。一方、日本株には立会外取引などを通じて国内機関投資家の利益確定売りが出やすいことや、12/21のように後場から日銀ETF買いが入らないようなことがあると、CTA(商品投資顧問業者)による売り仕掛けが膨らみ、下落圧力が強まる展開なども想定される。
一方、新規上場が今週の8社から来週は1社に減少する。短期売買であふれた資金がセカンダリー投資に向かい、マザーズ指数の上昇率が大きくなる展開も想定される。

「終わり良ければ全てよし」ということで、このまま今年は良い雰囲気で終わりそうだが、年初の急落が記憶の彼方になり過ぎてはいけない。今年を振り返れば、年初から中国の上海総合指数が急落し、世界の金融市場がリスクオフを強めた年明けだった。中国本土市場で導入されたサーキットブレーカー制度が導入初日の1/4に続き、1/7にも発動するといったような波乱の幕開け。流動性リスクを警戒した投資家の売りでかえって相場の下げが加速し、サーキットブレーカー制度はわずか4日間で運用停止に追い込まれた。

上海総合指数は昨年末から1/28の年初来安値まで25.0%の下落率となった。中国株の急落をきっかけに世界的に景気減速懸念が強まったことで、米国株も例外ではなかった。ダウ平均は2/11安値時点の年初来下落率が10.1%安となった。その後は原油相場の上昇などをきっかけに反発し、ダウ平均が昨年末水準を回復したのは3月中旬だった。独DAX指数は9月、日経平均は年末までかかった。
一方、年初波乱のきっかけとなった上海総合指数は、昨年末の水準を回復できない状態で年を終えようとしており、足元は世界的な株高の流れに反した動きとなっている。

上海総合指数の今年の動きをみると、直近高値(3,301P)は過去のネックライン(上値のフシ)といわれる水準近くまで戻りきった可能性が高く、しかも直近高値からの下落幅も大きい。かろうじて、年初の安値から形成されるサポートライン上からの目先的な反発はあるだろうが、不安定な状況は続く見込み。
理由は、中期のトレンドを示す新値10本足をみると、4月〜5月の下落時以来の陰転(下落転換サイン)に転じているためである。つまり、目先的に反発しても中期トレンドはすでに下を向き始めているということを意味する。年明けに向けて嫌なムードが残るかたちになりそうだ。

もう一点留意が必要なのは、年初の急落から回復が比較的早かったダウ平均とドルインデックスが連動して上昇している点である。図表1をみていただくと、中国ショック直後の株価の戻り、ブレグジット直後の株価の戻りは、いずれも強いドル資産を求めて米国に資金が流入した。しかし、それが一巡した後は、両者は逆方向に動く傾向があることがわかる。ということは、強いドルは米国景気や米企業業績の足かせになるということであり、足元のトランプラリーもドル上昇によってまもなく株価が調整に入るか、ドル下落によって株価の高値が保たれるか、その分岐点はそう遠くはないとみられる。

ダウ平均とドル・インデックス(2016/1/4-12/20)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

日経平均株価(図表2)は12/20に19,500円台を回復。高値警戒を意識する一方で心理的節目の20,000円が迫っている。その手前の上値メドとしては、12/1高値から12/5安値までの下げ幅の3倍返しとなる19,784円処が考えられる。

一方、昨年 6月高値(20,952円)を起点とした下落局面の途中で一時的に上昇した、いわゆる上値の抵抗となりやすい戻り高値が2つ存在する。1つ目は、すでにクリアしている今年4月の高値(17,613円)である。次は、目前に迫ってきた昨年12月高値(20,012円)となる。昨年12月といえば、日銀が金融政策の補完措置を発表(12/18)した時期でもある。その発表で当時乱高下した爪痕が残るいわくの水準に現在差し掛かっており、12/18高値(19,869円)を上回れば大きいが、当時と同じように不安定な動きが起きうるリスクもあると考えていた方がよい。

今年一年間の日経平均株価の動きを1本の「年足」のローソク足で示すと、今のところは長い下ひげのある「たくり足」となる。上昇相場の途中に出現する「たくり足」は続伸の可能性が高く、2017年前半ぐらいまではその力が残る公算が大きい。
当面の上値の目安は、11/1高値(17,473円)から11/9安値(16,111円)までの下げ幅1,362円に対する3倍返しの20,197円処。2/12安値(14,865円)から4/25高値(17,613円)までの上昇幅2,748円を、4月25日高値に加えた20,361円処などが考えられる。

図表2:日経平均株価の日足チャート(2016/1/4-2016/12/21)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

来週の主要な国内経済指標の発表やイベントは、11月企業向けサービス価格指数、10/31-11/1開催の日銀金融政策決定会合議事要旨、安倍首相はオバマ大統領と共に米ハワイ真珠湾を訪問(〜12/27)(12/26)、11月失業率・有効求人倍率、11月家計調査、11月消費者物価、11月住宅着工件数、2年国債入札(12/27)、11月商業動態統計、11月鉱工業生産(12/28)、12/19-20開催の日銀金融政策決定会合「主な意見」(12/29)、大納会(12/30)がある。

企業決算の発表は、しまむら、象印、ストライク、ヒマラヤ、ハイデ日高、オークワ、タキヒヨー(12/26)、高島屋、Jフロント、WNIウェザー、ライトオン、DCM、ナガイレーベ、三益半、平和堂(12/27)、トライステージ、夢の街、ハローズ、宝印刷、天満屋ス(12/28)、アダストリア(12/29)などが予定している。


一方、海外の経済指標の発表やイベントでは、米10月S&Pコアロジック/ケースシラー住宅価格指数、米12月消費者信頼感指数、米11月リッチモンド連銀製造業指数、米11月ダラス連銀製造業活動、米2年国債入札(12/27)、米11月中古住宅販売仮契約、米5年国債入札(12/28)、米7年国債入札(12/29)、米12月シカゴ購買部協会景気指数(12/30)などが注目される。

なお、12/26は欧米アジア各国はクリスマスの振替休暇で休場となる。

来週の新規上場は、12/27にティビィシィ・スキヤツト(3974)がJASDAQスタンダードに上場する。美容サロン向けのICT(情報通信技術)事業と、中小企業の経営を支えるビジネスサービス事業、介護サービス事業を展開している。美容室向けに特化したシステム会社は上場企業には見当たらずニッチトップではあるが、社歴が長く足元の業績も横ばいだ。特需反動や事業売却の影響とのことだが、内容的にそれほど成長性が高いとも思えない。3事業はあまり相乗効果もなく寄せ集めの印象で、合わせてようやく上場できるレベル。本来なら触手が伸びにくい。しかしながら、今年最後のIPOになることと、吸収金額が3億円台と少ないことでマネーゲーム化への期待は高まりそう。

来週の注目銘柄(2016/12/26〜12/30)

銘柄
コード

銘柄名

目標株価(円)

ロスカット
株価(円)

注目ポイント

1815

424円

329円

JR関連工事や道路、マンション建設に強み。受注は建築・土木ともに好調に推移している。2017年3月期の上期(4-9月)の連結営業利益は27.4億円(前年同期比42.6%増)で着地。土木工事および建築工事の利益率向上に伴い完成工事総利益が増加したことが寄与した。2017年3月期の通期連結営業利益は56億円を見込む。JR東日本の品川新駅(仮称)の暫定開業が2020年春、本開業は2024年の予定とされ、施工は同社と大林組が手がける。株価は2014年高値(534円)を起点に長い調整を強いられたが、月足の一目均衡表では抵抗帯(雲)をサポートに再び出直る兆し。需給面では信用買い残が売り残に対して極端に多いというわけではない。25日移動平均線を意識しながら下値を切り上げており、低位性や値ごろ感を材料に相場全体の反落局面での逆行高狙いで仕込んでおきたい。ターゲットは424円、ロスカットは329円

4203

800円

597円

半導体、自動車、建材、医療など向けに利用されるプラスチック製品の総合メーカー。住友化学系。世界首位の半導体封止材の出荷が好調に推移している。幹細胞などの凝集塊の形成から成熟培養までの一連のプロセスを、同一容器内で実施できる画期的な三次元細胞培養容器を開発。医療分野を含む高機能フィルムの売上拡大を目指す。株価は、2015年6月高値(600円)を上回り、2012年安値(265円)を起点とした上昇波動が続いていることが確認された。短期的にはしばらくもみ合い相場が続く可能性もあるが、長期波動から散見される上値のフシは800円処まで見当たらない。需給面は信用売り残と買い残がきっ抗しており、上値の重荷はなさそうだ。ターゲットは800円、ロスカットは597円

5332

5,400円

4,380円

衛生陶器メーカー。米国に積極展開している。国内はホテルなどのリフォーム需要を取り込む。10/31の上期決算発表時には通期見通しを下方修正したが、これは為替が主因であることから、足元の円安はポジティブな材料となる。上期も減収減益着地とはなったが、為替の影響を除くと増収増益であった。事業環境の好転で業績上振れ期待も高まると考える。株価は2002年安値(748円)を切り上げる展開となり、アベノミクス相場では2,500円処の上値のフシを突破し、上昇が加速。2015年夏場以降のもみ合いを12月は上抜ける展開となっている。値動きに派手さはないが右肩上がりが続いていることで、2017年に向け成長株としての印象が強まる公算が大きい。ターゲットは5,400円、ロスカットは4,380円

7968

2,350円

1,380円

真珠ほかジュエリーなどの販売を手がける。12/13に発表された2016年10月期決算は、着地が営業利益で26.6億円と従来計画の30億円を下振れ、今期計画は前期比11.8%減の23.5億円と見栄えのしない内容。しかし、11月以降は円安・株高に加え、訪日客需要増加と資産効果のダブルの恩恵が期待できる環境となっており、今期は第1四半期から好スタートが見込まれる。マーケットが材料難となるなか、クリスマスを通じた需要動向などにも注目したい。直近では投資ファンドのエフィッシモキャピタルマネージメントの株式取得が材料視されて動意づく場面もあった。株価は2015年高値(3,390円)を起点とした調整も下値が切り上がる底固めにつながる可能性が高い。4月高値(1,879円)をクリアできればその確度が高まり、2015年高値に向けて騰勢を強める展開が予想される。ターゲットは2,350円、ロスカットは1,380円

9742

1,370円

1,190円

独立系のシステムインテグレータ大手。金融向けに強い。総合行政情報システムを自治体に展開している。エンカレッジ・テクノロジと販売代理店契約を締結し、自治体の情報セキュリティ分野で新たに協業を開始。エンカレッジの開発・販売する製品を自治体情報システム強靭性向上モデル対応ソリューションに組み入れ、ソリューションの拡充を図る。自己株取得に意欲的。株価は2015年7月高値(1,422円)から調整続くが、ITバブル相場崩壊後の戻り高値(1,298円)をクリアしたあとの動きであり、調整一巡後の上値余地は大きい。12月相場は24カ月移動平均線をサポートに陽線を形成する公算が大きく、信用売り超の好需給面、PBR1.0倍割れといったバリュエーション面を材料に上値は比較的軽そう。2015年7月高値を上回れば中期的には2,000円はあるとみられる。ターゲットは1,370円、ロスカットは1,190円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・ 東証1部銘柄で12/20現在、時価総額が100億円以上、PBRが3.5倍以下、配当利回りが0.8%以上、信用倍率が3.5倍以下、株価が75日移動平均線や200日移動平均線が上回っている中から、出来高面、テーマ性、話題性などを考慮してピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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