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週刊日本株式アウトルック

上げの中段もち合い形成中 IT・銀行株の上昇で底堅さを保てるか

2016/08/19
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

来週の株式見通し(2016/8/22〜8/26)

来週(2016/8/22〜8/26)の日経平均株価の予想レンジは16,200円-16,800円。東京株式市場は底堅い展開が予想される。メインイベントは、米カンザスシティ連銀主催のジャクソンホール会合におけるイエレンFRB議長の講演(8/26)となる。米国経済指標では、製造業景況感や住宅関連指標に加え、米7月耐久財受注(8/25)、米4-6月期GDP改定値(8/26)などがある。今週、ダドリーNY連銀総裁が利上げに近付きつつあるとし、9月に利上げの可能性はあるとの見解を示した。イエレンFRB議長の講演内容や経済指標の強弱次第では、利上げ実施の思惑が高まりやすい環境に変わりなく、米長期金利の動向や1ドル=100円割れとなったドル円相場のアク抜け感とともに、ドルの買い戻し機運に変わるかどうかがポイントとなる。

史上最高値更新を続ける米国株だが、業種別では金融セクターが1人負けとなっている。図表1で示したS&P500の10セクターの年初来騰落率(8/12時点)では、通信サービスが19.9%高、公益が17.0%高、エネルギーが13.3%高、素材が10.7%高と2ケタの上昇となった。高配当利回り銘柄が多い通信サービスや公益などのディフェンシブ・セクターが低金利の長期化を好感し大幅に上昇したことが、株価指数を史上最高値へ押し上げた要因といえる。

一方、7月以降では状況がかなり異なる。6月末から8/12までのセクター別騰落率では、ITが9.7%高、一般消費財が4.9%高、金融が4.2%高、素材が4.2%高、ヘルスケアが4.2%高とS&P500の4.1%高を上回った一方で、年初からのパフォーマンスが良好な公益が3.5%安、通信サービスが1.6%安、エネルギーが0.8%安となった。
6月下旬は英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けて金融市場が混乱したが、7月以降の上昇相場では、ITや一般消費財、金融など年初からの出遅れセクターが相場をけん引したことがわかる。上記の3セクターのS&P500に占める時価総額ウエートはITが20.8%、金融が15.8%、一般消費財が12.4%と、3セクター合計では49.0%と約半分を占める。7月以降のS&P500の史上最高値更新はこれらの出遅れセクターが原動力になったといえよう。

特に注目は、6月末から8/12までの上昇率が、年初からの上昇率を大きく上回るITと金融セクターである。S&P500やナスダックなどの株価指数には短期的な高値警戒感があることや、米企業の利益ベースでみたPERの割高感が指摘されるなか、比較的バリュエーション面を無視して買えるITセクターや、出遅れ感の強い金融セクターへの資金流入は続く可能性が高い。

東京市場は円高ムードから抜け出せない状況にあるが、原油高に加え、中国の景気対策に対する期待感から資源関連株への買い戻しが続くことが予想される。また、NT倍率(日経平均株価をTOPIXで割った倍率)は高止まりを続けているが、反動(低下)が生じるとすれば、TOPIXへのウエートが高い電気機器セクターなどのIT関連株や銀行株の上昇が寄与することが予想される。

図表1:S&P500 10セクター別騰落率
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

日経平均株価(図表2)は25日移動平均線(16,562円、8/18現在)を概ね下値で意識しながらも、5/31高値(17,251円)や、4/25高値(17,613円)などを超えていけるかが当面の焦点となる。一方、心理的節目の17,000円や8月SQ(16,926円)が上値で意識されやすい。目先的には横ばい基調にある75日移動平均線(16,327円、8/18現在)を一時的に割り込む陰線を形成するイメージも持っておきたいところだ。
ただ、6月、7月安値を起点としたサポートラインまで調整しても不思議ではないことや、6月安値を起点とした上昇トレンドの踊り場となる中段もち合いを形成中である可能性が高く、目先の上げ下げはあまり気にする必要はないだろう。

図表3の週足では、約1年ぶりに26週移動平均線(16,421円、8/18現在)が下落基調から上昇に転じている。7月中旬に形成した「大陽線(長い白抜きのローソク足)」の上方で3週間調整が続いたあと、先週は米7月雇用統計の好材料が援軍になり17,000円を意識してほぼ高値引けの「中陽線」を形成した。教科書通りの解釈であれば二段上げ目に入るサインとなる。13週移動平均線(16,213円、8/18現在)も依然として不安定ではあるが、順調であれば来月には上昇に転じる。このまま株価が16,000円台後半を維持できれば、9月後半あたりに13週移動平均線が26週移動平均線を上回るゴールデンクロスの示現が予想される。そして、4月高値(17,613円)を上回ることができれば二番底が形成され、昨年6月高値(20,952円)からの三段下げ目に失敗したことが判断できる。テクニカル分析では、「三段下げ」は相場の推進波を構成し、「二段下げ」は修正波の性格が強いとされている。つまり、昨年6月高値からの調整が二段下げで終了すれば、アベノミクス相場は第2ラウンド目に入ろうとしている可能性が高まる。

体系化されたチャートに「エリオット波動」がある。強気相場の5波動(三段上げ)と弱気相場の3波動(二段下げ)で1つの相場のサイクルが構成されるという理論で、1年から4年程度の規模で発生するのがプライマリーサイクル。キチンサイクル(在庫投資による景気循環)に呼応する、景気拡大と減速を合わせた単なる1局面である。現在10年規模のサイクルが発生しているとした場合、そこに内包されているより小規模のサイクルが終わり、新しいサイクルが始まろうとしているかもしれない。

図表2:日経平均株価の日足チャート(2016/1/4-2016/8/18)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
図表3:日経平均株価の週足チャート(2016/1/4-2016/8/18)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

来週の主要な国内経済指標の発表やイベントは、20年国債入札(8/23)、7月企業向けサービス価格指数(8/25)、7月消費者物価指数、8月東京消費者物価指数(8/26)などがある。

企業決算の発表は、タカショー(8/22)、アインホールディングス(8/25)、ラクーン、エイチ・アイ・エス(8/26)などが予定している。

一方、海外の経済指標の発表やイベントは、米7月シカゴ連銀全米活動指数(8/22)、米8月リッチモンド連銀製造業指数、米7月新築住宅販売件数、7月北米半導体製造装置BBレシオ、米2年国債入札(8/23)、米6月FHFA住宅価格指数、米7月中古住宅販売件数、米5年国債入札(8/24)、独8月Ifo景況感指数、米7月耐久財受注、米8月カンザスシティ連銀製造業活動、米カンザスシティ連銀主催のジャクソンホール会合(〜8/27)、米7年国債入札(8/25)、英4-6月期GDP改定値、米4-6月期GDP改定値、米カンザスシティ連銀主催のジャクソンホール会合でイエレンFRB議長が講演(8/26)などが注目される。

米企業決算の発表は、ベストバイ、インチュイト、JMスマッカー(8/23)、HP、PVHコープ(8/24)、ティファニー、パターソン・カンパニーズ、ダラー・ツリー、オートデスク、メドトロニック、ダラー・ゼネラル(8/25)、ブラウン・フォーマン(8/26)などが予定している。

来週の注目銘柄(2016/8/22〜8/26)

銘柄
コード

銘柄名

目標株価(円)

ロスカット
株価(円)

注目ポイント

2175

3,000円

2,150円

介護、医療を中心とした人材紹介サイトの運営。主力の看護師向けの順調に加え、事業者経営支援「カイポケ」は顧客層の拡大に意欲。2017年3月期第1四半期(4-6月)の連結営業利益は16.7億円(前年同期比14.6%増)で着地。看護師向け人材紹介サービス「ナース人材バンク」、ケアマネジャー向け人材紹介サービス「ケア人材バンク」などが順調に推移した。株価は13週移動平均線が26週移動平均線を再び上回る強気局面で、急落前の1月高値(2,712円)を目指す。売買高減少でいったん上げ一服も予想されるが、26週移動平均線が強い上昇に変化してきており、押し目買いと判断したい。PERに割安感がないため、高値更新までは打診買いにとどめてもよい。ターゲットは3,000円、ロスカットは2,150円

2379

4,680円

2,340円

ネット特化の求人情報で急成長。アルバイト情報サイト「バイトル」が主力。積極的なCMでユーザー拡大を図る。7月に発表した2017年2月期第1四半期(3-5月)の営業利益は22.1億円(前年同期比22.5%増)で着地。会社の上期計画33.2億円に対する進ちょくは66.5%であった。営業体制の基盤強化や積極的な広告宣伝のほか、メディア事業の「バイトル」「はたらこねっと」で求人需要が高まったことなどが寄与した。成長戦略・保育士育成支援で需要拡大期待。外国人の持ち株比率が高い。JPX日経400に新規採用。株価は昨年後半から高値もみ合いで強含み。PERは成長をある程度織り込むも、13週・26週に続いて長期の52週移動平均線の上昇が追い風。ターゲットは4,680円、ロスカットは2,340円

2768

280円

220円

NY原油価格が強含む動きとなっており、恩恵が大きい商社株に注目したい。8/2に発表された第1四半期決算は、純利益が前年同期比21%減とさえない内容となり、発表後に株価は値を下げた。ただ、全般的に4-6月期決算に対しての市場の反応が極端であった感があり、決算直後に急伸した銘柄はその後売りに押され、急落した銘柄はその後買われる動きが多くみられた。同社株も8/3には下げ止まり、その後は下値を切り上げる動きが続いている。2012年安値(95円)以降、下値を切り上げる上昇波動が続いており、今年に入ってからも上昇傾向にある24カ月移動平均線をサポートにもみ合いで推移。上値を阻んでいる12カ月移動平均線は9月にも上昇に転じる可能性が高く、大陽線での切り返しに期待したいところだ。ターゲットは280円、ロスカットは220円

3762

2,800円

1,810円

情報インフラとアプリケーション開発を手掛ける。セキュリティ製品の好調続く。マイナンバー改修が本格寄与。クラウドビジネスでは医療関連の強化や中国での合弁事業の成功が課題。自社株の保有割合が高い。増配など株主優待制度の充実を図る。株価は昨年から続いた上昇トレンドも、13週移動平均線の上昇一服で黄色信号か。出来高の減少続き先高期待はいったん薄れる。一方、26週移動平均線上での下ヒゲで下げ止まりを確認できれば、7月同様に大陽線形成パターンの可能性も残っている。ターゲットは2,800円、ロスカットは1,810円

4661

7,500円

5,510円

7/28に発表した2017年3月期第1四半期(4-6月)の連結営業利益は228億円(前年同期比0.9%増)で着地。テーマパーク入園者数が前年同期並みに推移したなか、チケット価格改定や東京ディズニーシー15周年関連商品の好調などでゲスト1人当たりの売上高が増加した。商品原価率・飲食原価率の低下も寄与。しかし、株価は材料出尽くし感が強く調整が続いている。2015年高値(9,890円)からの調整は6,000円前後を下値のフシとして意識しているようだ。2015年8月安値(5,880円)を2016年に入ってからはまだ割り込んでおらず、8月の月足ローソク足が下ヒゲを形成することができれば9月は反発だろう。ターゲットは7,500円、ロスカットは5,510円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・ 東証1部上場銘柄で8/17現在、時価総額が200億円以上、配当利回りが0.3%程度以上、今期増収・増益予想(日経予想)を条件に、テクニカル面や信用残などの需給面、テーマ性、話題性などを考慮してピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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