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週刊日本株式アウトルック

主力企業の決算までは「ミニリターン・リバーサル」相場か

2014/7/11
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野 幸利

来週の株式見通し(2014/7/14〜7/18)

来週(2014/7/14〜7/18)の日経平均株価の予想レンジは15,000円-15,600円。米主要企業の決算発表が本格的に始まり、高値圏で推移している米国市場の動向がポイントとなる。主力株の一部の下げが警戒ムードを強める反面、少しずつ増えてくる決算発表をにらみながら個別色の強い展開が予想される。海外の経済指標では、中国7月HSBC製造業PMI速報値(7/24)、米FOMC(7/30-31)、米4-6月期GDP速報値発表(7/30)まで特に注目されるものはない。
 小売企業を中心に3-5月期の決算発表が一巡し、消費増税への対応の違いにより明暗が分かれた(それ以外の要因でも二極化が鮮明)。先行きの景況感にやや不透明感がでてきたところでもあり、4-6月期の決算発表を前に主力株には新規資金は入りづらい。主力株全般的には、26週移動平均線が上昇に転じる1カ月程度の日柄が経過するまでは上値が重いだろう。来週は直近で下げが目立った野村HD(8604)など大手証券株やメガバンク株などへのリバウンド狙いや、ミニリターン・リバーサル(逆張り戦略、ある期間に高い(低い)投資収益率だった銘柄が次の期間では低い(高い)投資収益率になる効果を狙う)の動きが活発化する公算が大きい。ヘッジファンドなどの短期筋の収益機会は、株式ロング・ショートから次第に決算イベントドリブンに移行していく展開が予想される。
 決算発表が終盤を迎えるころのタイミングあたりから、毎度のようにドル円相場に円安の動きが出てくるのではないだろうか。年末に向けての大型株相場への静かな移行期になるとみている。トヨタ自動車が調整後に上方の強い節目を突破していくシナリオを描いた場合、円安以外の材料は想定しづらい。
 海外投資家は2013年11月からの上昇局面で日本株を4兆円超買い越した一方、5月以降の上昇局面ではその額は1兆円にも満たない。年後半に向けては例年通り、海外勢の買いが大型株相場を演出する展開が予想される。

7/15まで開催される日銀金融政策決定会合では、「展望リポートの中間評価」が公表される。1月と7月の決定会合では、その直前に公表された「経済・物価情勢の展望」以降の状況の変化を考慮し、先行きの経済・物価見通しの「中間評価」を公表している。
 4月の「展望リポート」では、2014年度〜2016年度までの日本経済は2回の消費税率引き上げにともなう駆け込み需要とその反動の影響を受けつつも、潜在成長率を上回る基調を続けると示した。 輸出の回復の後ずれなどから、2014年度については多少下振れるものの、物価見通しは国内需要が堅調に推移するなかで労働需給が引き締まり、中長期的な予想物価上昇率の高まりが実際の賃金・物価形成に影響を与え始めている点などを指摘した。中間評価の段階で特に強く材料視されることはないだろうが、黒田日銀総裁の会見などを通じて株価や為替の変動要因として注目される。

米国市場は米6月雇用統計の結果を好感し、ダウ平均は17,000ドル台に乗せた。短期的な上値メドは17,200ドル前後が予想される。17,200ドル前後の節目をこなすことができれば、18,100ドル前後まで上値が伸びる可能性が高い。17,000ドル達成を機に弱気派の逆張り的な主張が目立ってきたが、それはまだ上昇が続くサインではないか。相場は高値圏にあっても過熱感はなく、大勢が強気になるまでは大天井は形成しないものだ。
 一方、短期的には米企業決算(4-6月期)に対する材料出尽くしの反応には注意が必要である。過去20日間のヒストリカル・ボラティリティ(HV)が6.6%(7/9)と、2013年8月以来の水準まで低下しており、株価下落によるボラティリティ上昇につながりかねない点には注意が必要である。

図表1は、ダウ平均の長期ラインチャートである。拡大波動の中心レベルが10,500ドル前後。拡大波動のうち最大値幅分(7617ドル)を10,500ドルから上げた18,100ドル前後が上値メドになりやすい。一度、上抜けた抵抗線まで揺り戻しの調整はあると思われるが、さらに高値を抜けていくようだと、2009年安値からのE計算値19,070ドル程度まで伸びる展開なども考えられる。中長期的な下値メドは2007年高値14,160円処となる。
 日柄面では、IT相場の調整後の安値からリーマン・ショック直後の安値までがおよそ6年半。日数でいくと1,614日となり、先に対等した2015年3月ごろにかけて上昇基調が続くイメージが持てる。そこで高値や安値を付けるかは現時点ではわからないが、それまでに大幅な調整に陥った場合は、安値をつけるタイミングにもなりえるということだ。
 一方、NASDAQはIT相場の調整局面から新たな波動転換が確認され、2002年安値を一時的に切り下げたダウ平均より優位性が保たれる公算が大きい。NASDAQの終値ベースの上値メドは46,040P〜4,660Pなどが有力。ダウ平均の18,100ドル前後に対応するのが4,660P前後とみている。

図表1:米ダウ平均の長期ラインチャート (日足、1998/1〜2014/7/9)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

国内の経済指標では、日銀金融政策決定会合・展望リポートの中間評価(〜15日)(7/14)、黒田日銀総裁会見、6月首都圏新規マンション発売(7/15)、6月日本製半導体製造装置BBレシオ(7/18)などが重要。決算発表では、ウエストHD、レナウン、モバクリ、ベスト電、東天紅(7/14)、TSIHD、アデランス、松竹、キャンドゥ、ウエルシアHD、サイゼリヤ、三益半導体など(7/15)、安川電機(7/17)、東製鉄、アルインコ、ジャフコ(7/18)などが注目される。

海外の経済指標やイベントでは、ユーロ圏5月鉱工業生産(7/14)、独7月ZEW景況感指数、米6月小売売上高、米7月NY連銀製造業景気指数(7/15)、中国6月都市部固定資産投資・小売売上高・鉱工業生産、中国4-6月期GDP、ユーロ圏5月鉱工業生産、米6月生産者物価、米6月鉱工業生産・設備稼働率、米7月NAHB住宅市場指数、ベージュブック(7/16)、米6月住宅着工・許可件数、米7月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(7/17)、中国6月主要70都市住宅価格、6月12・13日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨、米7月ミシガン大学消費者信頼感指数、米6月CB景気先行総合指数(7/18)などが注目される。
 米企業決算は、シティグループ(7/14)、JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、インテル、ジョンソン・エンド・ジョンソン(7/15)、U・S・バンコープ、バンク・オブ・アメリカ、イーベイ(7/16)、IBM、AMD(7/17)、GE(7/18)などが発表を予定している。

新規上場は7/15に東証マザーズにイグニス(3689)が上場する。スマートフォン向けネーティブアプリ(端末が直接に演算処理するアプリ)の企画・開発・運営を手掛ける。前期末から始めた電子コミックの無料配信事業が急成長しており、事業としても独自性が高い。広告収益モデルには限界があるものの、前期はほとんど売り上げのなかったソーシャルゲームも新作ゲームが当たり好調だ。先に人気化が予想されているフリークアウトとはアドネットワーク構築と運営を目的に合弁事業も昨年末から始めているほか、佐藤祐介取締役最高執行責任者(COO)が社外取締役となっている。ベンチャーキャピタルが存在しない株主構成もあって人気化しそうだ。

図表2は、日経平均株価の日足の一目均衡表である。来週はもみ合いが予想される一方、7/4高値まで3つの小さな山を形成しており、このパターンで上昇が一服するケースも多い。短期的に株価が横ばいの基準線の上方を維持できれば、基準線の上昇が予想される7/22の週から株価一段高の展開などは十分考えられる。

図表2:日経平均株価 (日足、2013/9/30〜2014/7/10)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

来週の注目銘柄(2014/7/14〜7/18)

銘柄
コード

銘柄名

目標株価(円)

ロスカット株価(円)

注目ポイント

1721

2,080円

1,780円

電気通信工事大手。ネットワーク構築に強みを持っている。モバイル関連工事や太陽光建設工事が順調。FTTHやLTEなどのブロードバンドの普及拡大、スマートフォンやタブレット型端末などの高機能化、クラウドコンピューティングの利用拡大などは追い風。自社株の保有比率高い。株価は6/26の陰線で調整色を強めるも、直近安値(1,783円)を前に下げ渋りの下ヒゲを形成。25日移動平均線の上昇で再動意がみられるかがポイント。長期波動では2006年1月高値1,796円を上回り、上値を試す展開が続いている。短期的な調整局面は買い場と判断としたい。ターゲットは2,080円、ロスカットは1,780円

3104

370円

280円

繊維、研磨材、化学工業品の3事業が主力。繊維は「BVD」製品が柱である。大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)を継続。化学工業品は医薬中間体などの受託製造でフル生産。超精密加工用研磨材は液晶ガラス向けや、一般工業用途が前期の反動で大幅減少だが回復見込む。株価は75日移動平均線をサポートに下値を切り上げる展開が続く。2012年11月高値394円を上回れば、465円〜500円水準まで上値余地は広がる公算も。信用買い残は整理が一巡。週足基準線の上昇で目先的にも上値トライとなる可能性が高い。ターゲットは370円、ロスカットは280円

4568

2,250円

1,740円

製薬大手。国内は3位。循環器系と感染症薬に強い。インド子会社を見切り売却。今期は増収増益予想。アルツハイマー型認知症治療剤や抗潰瘍剤の売り上げ伸長見込む。田辺三菱製薬と共同で2型糖尿病治療剤の製造・販売承認を取得。国内でのシェア拡大やグローバル製品の育成強化へ。株価は25日移動平均線をサポートに目先はもみ合いが続く可能性はあるが、上放れのシナリオが予想される。2009年以降の高値の節目(2,000円)水準を上回れば、2008年5月安値2,640円まで主要な節目はなさそうだ。信用買い残も整理が一巡か。ターゲットは2,250円、ロスカットは1,740円

8125

1,700円

1,120円

建設機械商社。大阪が本拠地。小型から大型まで土木建機のレンタルに強み。復興需要に加え、今後は防災や耐震のための地盤改良工事、東京五輪関連に絡むレンタル需要にも期待できる。小型発電機や洗浄機等、重機以外の汎用機の販路拡大にも注力。株価は2010年8月安値を起点とした下値切り上げ波動で高値圏のもみ合い局面に。信用買い残は上値の重荷だが、買い方の体力は温存されている公算が大きい。直近のマド開け陰線で目先の買い方が振るい落とされた後でもあり、リバウンド狙いでも有効か。7/2高値1,370円を上回ると、2005年12月に付けた戻り高値(1,370円)なども同時にクリアすることになり、2,000円コースも。ターゲットは1,700円、ロスカットは1,120円

9783

4,400円

3,820円

通信教育最大手。傘下に語学教室「ベルリッツ」も。「進研ゼミ」、「こどもちゃれんじ」の会員数減少は業績面の重荷だが、中長期的には海外教育事業の会員数拡大による利益成長に期待したい。シニア・介護事業領域において高齢者向け生活ホーム数を拡大し、入居者数は増加基調だ。7/9、顧客情報約760万件が外部に漏えいしたことが確認されたと発表。株価は日足上で大きなマドを開けて下落した。一部の大口売りが出た可能性はあるが、元々、信用買い残は少なく需給面は良好だ。短期的には値動きの荒い展開が予想されるが、売り一巡後はジリ高が予想される。2013年4月高値4,315円をすでに上回り、2011年以降の底値切り上げが確認された。2007年2月高値4,980円を上回る波動に進展していく可能性があり、短期的なネガティブサプライズは買いの好機とみられる。短期的なターゲットは4,400円、ロスカットは3,820円

  • 出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
  • 注目銘柄採用基準・・・ 東証1部上場銘柄で7/9現在、時価総額が300億円以上、PER20倍以下、PBR2.0倍付近以下、予想配当利回り1.5%以上、今期営業増益予想(東洋経済予想)の中から、短期的な売られ過ぎや話題性、需給面などを考慮してピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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