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2020-04-05 07:41:37

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世界同時株安!今後はどうなる?下値めどは?

2020/2/25

投資情報部 鈴木英之

新型コロナウイルスの感染が拡大しており、世界経済への影響がさらに深刻化すると懸念されています。米国市場では2/20(木)〜2/24(月)にNYダウが累計で1,387ドルも下落。それを受けた2/25(火)の東京株式市場では日経平均株価が取引開始直後に一時1,000円超下落しました。

このままですと、2月第4週も荒れた展開が警戒されます。日経平均株価の先行きについてはどうみるべきでしょうか。

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1世界株安の様相

株式市場では徐々に波乱色が強まっているように見られます。日経平均株価は2月第2週(2/10〜2/14)に0.6%の反落となった後、同第3週も前週末比300円85銭(1.3%)の続落となりました。

新型コロナウイルスの感染が拡大しており、世界経済への影響がさらに深刻化すると懸念されているためです。世界の新型コロナウイルス感染者数は2/25(火)現在で80,005人となり、過去1週間で9%増、死者数は同じ日現在で2,693人、同44%増となりました。

ここにきて死者数の増え方が加速しているのは警戒すべき動きです。また、我が国でも感染者数が1週間で2倍超増えて160人となりましたが、韓国では同じ期間に31人から833人、イタリアでは3人から229人に急増するなど、中国以外での増加が顕著になっています。

新型コロナウイルスの感染がスタートした中国の湖北省では企業の休業が3/10(火)まで延長される方針です。トヨタ(7203)は中国の全4工場で操業再開にこぎつけたようですが、フル操業にはほど遠いのが現実なようで、世界のサプライチェーンの混乱は長期化しそうです。また、国内ではインバウンド需要の縮小に加え、外出の自粛により個人消費の減少が懸念されます。日本では景気後退局面を迎える可能性が強まっています。

2/21(金)の米国株式市場では、マークイットの総合PMIで生産指数が6年4ヵ月ぶり低水準に落ち込んだことが株価下落の要因になりました。現在、米国は世界で唯一好調な経済を維持しているとみられていますが、さすがに新型コロナウイルス感染拡大の影響が出てきたのではないでしょうか。

さらに、新型コロナウイルスの感染拡大が中国以外でも加速し始めていることが嫌気され、2/24(月)の米国市場では、NYダウが前週末比1,031ドル安と過去3番目の下げを記録。それを受けた2/25(火)の東京株式市場では、日経平均株価が取引開始直後に一時1,000円超下落するなど、2月第4週は波乱のスタートとなっています。

表1 日経平均株価の値動きとその背景(2020/2/17〜2020/2/25)

 日経平均株価日米株式市場等の動き
終値前日比
2/17(月) 23,523.24 -164.35 米国が休場(2/17)で市場参加者が少ない中、10〜12月期GDPが予想を下振れ。
2/18(火) 23,193.80 -329.44 アップルが収益計画未達の可能性を示唆。半導体・電子部品に売り。
2/19(水) 23,400.70 +206.90 前日のNY株安の内容は織り込み済み。5日ぶりに反発。アジア株高や円安が背景。
2/20(木) 23,479.15 +78.45 中国政府の供給網安定化策、資金繰り対策に期待して2/19のNYダウが上昇。
2/21(金) 23,386.74 -92.41 3連休控え様子見。国内景気・企業業績の悪化を懸念。
2/25(火) 22,605.41 -781.33 新型肺炎の韓国、イタリア等への拡大や米PMI悪化、NYダウ大幅続落を警戒。
  • ※日経平均株価データ、各種資料をもとにSBI証券が作成。

図1 日経平均株価(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとにSBI証券が作成。データは2020/2/25取引時間中。

図2 NYダウ(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは米国時間2020/2/24現在。

図3 ドル・円相場(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2020/2/25取引時間中。

2当面の重要日程

第4週は、米国で住宅関連指標の発表が多くなっていますが、金利の低下や労働市場の好調等は続いており、住宅市場の好調にブレーキをかけるような大きな変化は出てきにくいと思われます。

ただ、世界的に製造業の先行きには不透明感が強まっているだけに、2/27(木)の米耐久財受注(1月)や2/28(金)の中国製造業PMI(2月)の発表には一応の注意が必要です。

また、東京株式市場は2/26(水)に2月末権利確定銘柄の権利付最終日を迎えます。2月末権利確定銘柄は株主優待で人気の外食・小売等が多く、権利付き最終日まではある程度の買い需要に下支えされている可能性があります。しかし、それ以降はそうした買い需要が剥落し、株価が下がりやすくなるので注意が必要です。

表2 当面の重要スケジュール

月日(曜日) 国・地域 予定内容 ポイント
2/25(火) 米国 12月S&PコアロジックCS米住宅価格指数
2/26(水) 日本 2月末権利確定銘柄の権利付最終日  
2/27(木) 米国 1月新築住宅着工件数  
  米国 10〜12月期GDP改定値 市場コンセンサス(前期比・年率)は+2.2%
  米国 1月耐久財受注 民間設備投資の先行指標
2/28(金) 日本 1月失業率・有効求人倍率  
2/29(土) 中国 2月製造業PMI 新型肺炎の影響は?
3/2(月) 中国 2月財新製造業PMI  
  米国 2月ISM製造業景況指数 米製造業のマインドを占う
3/3(火) 米国 2月自動車販売台数  
  米国 スーパーチューズデー
3/4(水) 米国 2月ADP雇用統計  
  米国 2月ISM非製造業景況指数  
3/6(金) 米国 2月雇用統計 非農業部門雇用者数の市場コンセンサスは17.8万人増
3/7(土) 中国 1〜2月貿易統計  

表3 日米欧中央銀行会議の結果発表予定日(月日は現地時間)

  2020年
日銀金融政策決定会合 3/19(木)、4/28(火)、6/16(火)、7/22(水)、9/17(木)、10/29(木)、12/18(金)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 3/18(水)、4/29(水)、6/10(水)、7/29(水)、9/16(水)、11/5(木)、12/16(水)
ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 3/12(木)、4/30(木)、6/4(木)、7/16(木)、9/10(木)、10/29(木)、12/10(木)
  • ※各種報道、日米欧中銀WEBサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しました。日付は日本時間(ただし、表3の中央銀行会議の結果発表日程は現地時間)を基準に記載しています。

3【ココがPOINT!】当面の下値メドと今後の株式相場見通し

新型コロナウイルスの感染が報道されるようになり、1ヵ月が経過しました。これまでは、中国を中心とするおもに東アジアの感染者数や死亡者数の増大が懸念されてきました。一方、米国は地理的に遠いこともあり、新型コロナウイルスについての心配は少ないとされ、強い経済を維持していると考えられました。

これまで、世界経済の混乱が懸念される場面では、一般的に円がリスク回避の対象と理解されてきましたが、今回は円も売られました。反対に、ドル債が買われ、ドルが全面的に上昇し、金利は低下し、金は上昇するという珍しい現象となりました。しかし、2/24(月)に米国株が下がると、今度は円高・ドル安を伴った動きになりました。市場は、米国も無関係ではいられないことを織り込み始めたのかもしれません。

日経平均株価の下値メドとしては当面、以下のような株価水準が想定されます。

(1)22,355円・・・2/25(火)取引開始直後に付けた安値
(2)22,193円・・・200日移動平均線
(3)22,144円・・・昨年8/26安値から本年1/17高値(ともに取引時間中)までの上昇幅の半値押し
(4)22,082円・・・12ヵ月(1年)移動平均線
(5)22,058円・・・24ヵ月(2年)移動平均線
(6)22,000円・・・心理的下値抵抗ライン
(7)21,675円・・・本年高値(1/20終値24,083円)から10%押しの水準

市場で注目している新型コロナウイルス感染者の新規発生数(世界)については、2/22(土)以降、4日連続で1,000人以下に抑え込まれています。その面では、新型コロナウイルスの感染拡大ペースはピークアウトに近づいているのかもしれません。稼働率はいまだ低めと推測されるものの、トヨタ(7203)が中国全工場の稼働を再開させたことも、コロナウイルス問題収束に向けた重要な一歩であるとみられます。

ただ、2020年の日本経済がマイナス成長に陥るリスクや、2021年3月期の日本企業の業績が減益シナリオになるリスク、東京五輪が無事開催できるか否かのリスクについては十分織り込まれていないように思われます。今回のような株価急落から立ち直るには少なくとも、「日柄調整」(株価の調整ではなく、日数の経過を必要とする調整)が必要になるかもしれません。いずれにせよ、日経平均株価の本格的な反転までは時間を要すると考えられます。

※文中で下値メドとしてご紹介した数字のうち、各種移動平均線など日によって変化する数字もあり、必ずしも日々一定していませんのでご注意ください。

図4 日経平均株価(月足)と主要移動平均線

  • ※日経平均株価データを用いてSBI証券が作成。
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