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「新型肺炎」と日経平均株価〜その短期展望、中長期展望は?

2020/2/4

投資情報部 鈴木英之

1月の日経平均株価は前月末比451円44銭(1.9%)下げ、月足としては5ヵ月ぶりの下落となりました。2/4(火)こそ少し落ち着きを取り戻したものの、中国で新型肺炎の感染拡大は続いており、2月相場もやや波乱の幕開けとなっています。

今後はどうなるのでしょうか。新型肺炎の影響を中心に考え、日経平均株価の短期展望、中長期展望について考えてみたいと思います。「世界の工場」である中国が米中通商摩擦と新型肺炎により大きな打撃を受け、それが世界経済に与える大きな影響については織り込み切れていないと思います。

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11月の日経平均株価(月足)は5ヵ月ぶりに下落

1月は海外からの悪材料に振り回される1ヵ月になりました。まず、1/3(金)に米国がイラン革命防衛隊ソレイマニ司令官を殺害し、地政学的リスクが一気に高まったことから、本年最初の取引となった1/6(月)の東京株式市場では、日経平均株価が大納会終値比で451円76銭安となりました。その後、イランがイラクにある米軍拠点を攻撃するなど、米国・イラン間の緊張が高まり、1/8(水)には日経平均株価が23,000円を割り込む場面がみられました。

ただ、両国首脳が紛争の激化を望まない姿勢を示したことから、この問題は取りあえず収束の方向になりました。その後市場の関心は米中通商協議が無事、第1段階の合意に署名できるか否かという点に向かいましたが、期待通り調印が実現できたことから、市場のリスク許容度が回復し、1/20(月)には日経平均株価終値が24,083円51銭と、昨年来高値更新の流れとなりました。

しかし、中国武漢市を発生源とした新型コロナウイルスが病原体の新型肺炎の感染が拡大し始め、次第に内外の株式市場への影響も本格化し始めました。中国はもともと1/24(金)以降は春節の休暇シーズンの予定でしたが、それに先立つ1/23(木)には中国政府が武漢市を閉鎖し、1/27(月)には団体旅行禁止の措置を取りました。それでも、1/23(木)の感染者数830人、死者数25人から、2/1(土)には感染者数14,380人、死者数304人と感染拡大の勢いは加速し、それを警戒する形で株式市場の下落基調も継続しました。

結局、1月の日経平均株価は前月末比451円44銭(1.9%)下げ、月足としては5ヵ月ぶりの下落となりました。こうした中、米国は1/31(金)に中国について「渡航禁止・避難勧告」の措置を取り、世界経済への影響が意識され、この日のNYダウは前日比600ドルを超える下げになりました。それを受けた2/3(月)の東京株式市場では、日経平均株価が233円24銭安となり、2月相場もやや波乱の幕開けとなりました。

表1 日経平均株価の値動きとその背景(2020/1/27〜2020/2/4)

   日経平均株価 日米株式市場等の動き
終値 前日比
1/27(月) 23,343.51 -483.67 新型肺炎対策で中国が団体旅行禁止。我が国のインバウンド需要にも逆風。
1/28(火) 23,215.71 -127.80 新型肺炎の感染拡大を懸念し1/27のNYダウが453ドル安。
1/29(水) 23,379.40 +163.69 3営業日ぶりに反発。米当局が米中間の航空便停止を見送りとの報道も追い風。
1/30(木) 22,977.75 -401.65 世界的に肺炎拡大が懸念され、台湾・香港等が大幅安。決算発表も心配。
1/31(金) 23,205.18 +227.43 前日のNYダウが124ドル高。WHOが緊急事態宣言。決算発表に個別で反応も。
2/3(月) 22,971.94 -233.24 米国が中国に「渡航禁止・避難勧告」の措置。NYダウは603ドル安。上海株は急落。
2/4(火) 23,084.59 +112.65 急落の反動で前日のNYダウが反発。
  • ※日経平均株価データ、各種資料をもとにSBI証券が作成。

図1 日経平均株価(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとにSBI証券が作成。データは2020/2/4取引時間中。

図2 NYダウ(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは米国時間2020/2/3現在。

図3 ドル・円相場(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2020/1/27現在。

2中国企業の事業再開は?

我が国では、上場企業の決算発表が本格化しています。発表社数ベースでは495社の発表が予定されている2/7(金)が最大のヤマ場ですが、その後2/14(金)までは毎営業日、数百社ずつの発表が予定されており、注目を怠れない状態が続きます。2/7(金)は米国で雇用統計(1月)の発表も予定されており、内外で重要スケジュールが重なることになります。

なお、個別企業レベルではソニー(6758)、三菱UFJ(8306)、花王(4452)、武田(4502)などの決算発表が予定されている2/4(火)に続き、2/6(木)にはトヨタ(7203)、資生堂(4911)、NTT(9432)などが決算発表を予定しており、目の離せない日々になると考えられます。ソフトバンクグループ(9984)は2/12(水)に決算発表を予定しています。

ただ、後でご説明するように、今回の新型肺炎の影響で、中国のみならず世界経済は相当のダメージを受けると考えられます。弱い企業はこの荒波を乗り切れるか否か微妙と考えられます。春節以前の経済データはマクロ、ミクロともに、大きな意味を持たなくなる可能性があります。その意味で、中国の多くの省・都市などで実施されている春節休暇の延長がどこまで続くのか、実はその見通しが非常に重要と言えるかもしれません。

表2 当面の重要スケジュール

月日(曜日) 国・地域 予定内容 ポイント
2/4(火) 日本 ★決算発表(119件) 花王、武田薬、CTC、ソニー、三井物、三菱UFJ
  米国 12月製造業受注
  米国 トランプ大統領一般教書演説
  米国 ☆決算発表 ウォルト・ディズニー、フォード
2/5(水) 日本 ★決算発表(171件) 協和キリン、住友電工、伊藤忠、丸紅、三菱商事
  米国 米1月ADP雇用統計 労働省雇用統計の前哨戦
  米国 1月ISM非製造業景況指数 雇用、新規受注などの個別指標にも注目
  米国 ☆決算発表 GM、クアルコム
2/6(木) 日本 1月都心オフィス空室率  
  日本 ★決算発表(225件) 三菱ケミカル、資生堂、トヨタ、オリンパス、NTT
  米国 ☆決算発表 ツイッター
2/7(金) 日本 ★決算発表(495件)〜件数ベースでは最大のヤマ場 件数ベースでは最大のヤマ場
  中国 1月貿易統計
  米国 1月雇用統計 市場コンセンサスは非農業部門雇用者数が前月比16万人増
2/10(月) 日本 1月景気ウォッチャー調査  
  日本 ★決算発表(183件) 東レ、三菱地所
  中国 1月生産者物価/消費者物価
  米国 2021年度予算教書(予定)  
2/11(火) 日本 ◎東京市場は休場(建国記念の日)  
  米国 パウエルFRB議長が議会証言  
2/12(水) 日本 1月工作機械受注
  日本 ★決算発表(271件) 国際帝石、ダイキン、ソフトバンクG
  米国 ☆決算発表 アプライド・マテリアルズ、シスコシステムズ、トリップアドバイザー
2/13(木) 日本 ★決算発表(401件) 大和ハウス、アサヒ、電通G、楽天、日産自
  日本 NISAの日  
2/14(金) 日本 ★決算発表(393件)〜主要企業の決算発表はほぼ一巡 キリンHD、リクルートHD、日本郵政、東芝、第一生命、東京海上
  ドイツ 10〜12月期GDP
  米国 1月小売売上高  

表3 日米欧中央銀行会議の結果発表予定日(月日は現地時間)

  2020年
日銀金融政策決定会合 3/19(木)、4/28(火)、6/16(火)、7/22(水)、9/17(木)、10/29(木)、12/18(金)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 3/18(水)、4/29(水)、6/10(水)、7/29(水)、9/16(水)、11/5(木)、12/16(水)
ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 3/12(木)、4/30(木)、6/4(木)、7/16(木)、9/10(木)、10/29(木)、12/10(木)
  • ※各種報道、日米欧中銀WEBサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合がありますので、あくまでもデータ作成段階のものです。なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しました。日付は日本時間(ただし、表3の中央銀行会議の結果発表日程は現地時間)を基準に記載しています。決算発表のポイント欄に書かれた銘柄名は発表会社の例であり、ほかにも発表会社がある時が多くなっています。

3【ココがPOINT!】新型肺炎の感染拡大と日経平均株価

新型肺炎の感染拡大を背景とする相場の混乱はいつまで続くのでしょうか。相場が下げ止まるための契機になりそうな出来事はいくつかあると想定されます。

ひとつは、中国企業の事業再開です。ただ、こちらは流動的な面が強いようです。上海市、広東省などの都市・省では春節休暇が2/9(日)まで延長される予定です。新型肺炎の発生源となった湖北省では2/13(木)まで休みが伸びそうです。2月第2週まで、中国GDPの7割弱を占める都市・省等で休暇が延長される予定です。長く止めた工場をすぐに再開できる保証はありません。そもそも、閉鎖された武漢市は中国の東西南北を結ぶ交通の要所に当たります。物流面での滞りも大きそうです。

新型肺炎の感染者数、死亡者数の増加が鈍化してくれば、そのことも株価が下げ止まる契機になりそうです。最初の項で触れましたように、1/23(木)の感染者数830人、死者数25人から、2/1(土)には感染者数14,380人、死者数304人と感染拡大の勢いは加速。2/3(月)現在では、感染者数20,438人、死亡者数425人となっています。

現状では、診察を受けたくても受けられなかった人がようやく受診し、感染者数に数えられ始めていること、潜伏期間が終わり発症する人が増えていること等を背景に、感染者数が増えやすい状態なのかもしれません。中国が人の移動を制限し始めて10日を超えてくるため、そろそろ感染者数の増加数に鈍化の兆しが出てきても不思議ではないと思います。

したがって、前回の「225の『ココがPOINT!』」でご紹介した下値支持ラインは依然有効であると考えられます。以下に再掲載してご紹介(時間の経過を加味してアップデート済み)したいと思います。

(1)22,775円・・・・2/3に付けた2020年の安値。昨年8月安値から本年1月高値の上昇幅に対する3分の1押しにも近い。
(2)22,726円・・・・昨年11/21に付けた安値水準。26週移動平均株価(22,693円)にも近い。
(3)22,255円・・・・昨年9/19の高値水準。
(4)22,113円・・・・昨年8月安値から本年1月高値の上昇幅に対する2分の1押し。200日移動平均株価(22,090円)にも近い。
(5)22,000円・・・・心理的な節目。

ただ、「世界の工場」である中国が米中通商摩擦と新型肺炎により大きな打撃を受け、それが世界経済に与える大きな影響については織り込み切れていないと思います。東京五輪が無事開催されるか否かも微妙になってきています。さらに、現在はコンセンサスになっているとみられる日本企業の来期増益転換シナリオも不透明になりつつあります。中長期展望が不透明になってきたことを、日経平均株価の一目均衡表(図4)は織り込もうとしているのかもしれません。

株式市場の更なる波乱はもう少し後に起こる可能性もありそうです。

図4 日経平均株価(日足)・一目均衡表

  • ※当社チャートツールをもとにSBI証券が作成。データは2020/2/4取引時間中。
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