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2018-12-15 19:59:11

マーケット > レポート > 225の『ココがPOINT! > 大勢「弱気相場」に突入も、短期的には「底値圏」を示唆するデータが増加中か?

225の『ココがPOINT!』

2018/7/3

大勢「弱気相場」に突入も、短期的には「底値圏」を示唆するデータが増加中か?

6月相場が終りました。日経平均株価は前半高・後半安の展開となり、月末終値は前月末比で小幅高となりました。ただ、7月相場は波乱の幕開けとなりました。7/2(月)の東京株式市場では、日経平均株価が前週末比492円58銭安と急落し、21,811円93銭で取引を終えました。7/3(火)も不安定な展開が続いています。

こうした中、日経平均株価が「安値圏」に到達しつつあることを示すデータが複数出始めています。仮に、7/6(金)までに米国と中国の間で、貿易摩擦問題に関し何らかの妥協が成立した場合、株価の反発が大きくなる可能性もありそうです。

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日経平均株価は「ダブル・トップ」確認の形

6月相場が終りました。日経平均株価は前半高・後半安の展開となり、月末終値は前月末比で小幅高となりました。

東京株式市場では、日経平均株価(図1)が5/30(水)に付けた21,931円65銭を安値に上昇に転じました。「ラテン・ショック」に対する懸念が後退したことや、良好な米労働市場が確認されたこと、米国株高、米長期金利の上昇、円安・ドル高が進行したこと等が背景と考えられます。このうち、米長期金利(10年国債利回り)は2.759%(5/29)→3.010%(6/13)、ドル・円相場(図3)は1ドル108円10銭(5/29)→同110円90銭(6/15)となりました。

しかし、日経平均株価は6/12(火)に23,011円57銭の高値を付けた後は下落に転じました。この日に実施された米朝首脳会談をもって、朝鮮半島の非核化を期待する動きがいったん出尽くしとなったこと、世界的な貿易戦争の激化を背景に、米国株(図2)や中国株など、海外株安が進んだこと等が背景と考えられます。結局、日経平均株価は5/21(月)および6/12(火)に23,000円台で「ダブル・トップ」を形成した形になり、チャート形状的には調整色の強い状態で月末を迎えました。

日経平均株価の6月末終値は22,304円51銭となり、前月末比106円69銭(0.5%)高となりました。

ただ、7月相場は波乱の幕開けとなりました。7/2(月)の東京株式市場では、日経平均株価が前週末比492円58銭安と急落し、21,811円93銭で取引を終えました。この日、東証1部の値下がり銘柄数は全体の92%を超え、ほぼ全面安でした。

メキシコ大統領選挙で、新興左派勢力の「国家再生運動」を率いるロペスオブラドール氏の当選確実が伝わり、NAFTA(北米自由貿易協定)が瓦解する懸念が強まったと考えられたことが株価下落の大きな要因と考えられます。この日発表された日銀短観(6月調査)は確かに「2期連続の悪化」という結果でしたが、午前中の日経平均株価は小動きにとどまっており、反応は限定的でした。メキシコ大統領選挙の大勢判明となった午後以降、海外先物市場や中国株の下落と同時進行する形で日本株も下落するという展開となりました。

続く7/3(火)はNYダウが続伸したこともあり、反発して始まりましたが、午前中の段階から早くも売りが優勢となるなど、不安定な状態が続いています。この日は、香港や上海の株式市場で大きく売りが先行する展開になっており、またも海外株安と連動する形になり、日経平均株価は一時21,574円56銭(前日比237円37銭安)まで下落する場面もありました。ただ、香港や中国が下げ渋りの様相となり、引けにかけては下げ渋る展開となりました。結局、日経平均株価の終値は21,785円54銭となり、前日比26円39銭安の小幅続落となりました。

図1:日経平均株価は「ダブル・トップ」確認の形

  • ※当社チャートツールをもとにSBI証券が作成。データは2018/7/3現在

図2:NYダウ(日足)

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは米国時間2018/7/2現在

図3:ドル・円相場(日足)

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2018/7/3取引時間中
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注目材料が集中する7/6(金)に要注意

7月第1週における最大の注目材料のひとつは米雇用統計(6月)で、7/6(金)に発表される予定です。注目ポイントとしてはおもに以下の3点をあげることができます。

  • (1)非農業部門雇用者数の市場コンセンサスは前月比19.5万人増で、それに対し実数はどうなるのか。
  • (2)時間当たり平均賃金の市場コンセンサスは前年同月比2.8%増であり、それに対し実数はどうなるのか。
  • (3)失業率の市場コンセンサスは3.8%であり、それに対し実数はどうなるのか。

(1)については過去3ヵ月の平均が17.9万人増であり、市場コンセンサスはその数字に近くなっています。6月の新規失業保険申請件数は5月、4月と大きく変わらない水準であり、雇用者数も大きな変化はないと予想されます。すでに失業率が歴史的低水準まで下っていますので、仮に(1)の数字が悪くなっても、過去3ヵ月平均で月平均10数万人増前後を維持していれば、悪材料にはなりにくいと考えられます。

むしろ、最近の米雇用統計で注目を集める傾向にあるのが(2)の数字です。ここ数ヵ月は前年同月比2.6%〜2.7%増で推移していますが、今回は少し増加率が加速する(前年同月比2.8%増)というのが市場の予想になっています。この数字が注目される理由は、賃金の伸びが加速すると物価上昇につながりやすいためです。足元ではPCEコアデフレータが2012年4月以来の水準まで高まるなど、物価上昇圧力の強まりが認められ、一応の注意が必要です。仮にこの数字が予想を上回り、物価上昇期待が強まると、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げが加速するとの見方が強まるとみられます。

さらに(3)については5月の3.8%という数字が2000年4月以来の低水準で、ここより下がると1969年12月の3.5%以来48年半ぶりという歴史的な記録になってきます。果たして歴史的な記録がみられるのでしょうか。

なお、このままいくと7/6(金)より、米国が中国からの輸入に対し関税を強化し、中国も報復的に米国からの輸入に関税を強化することになります。市場では、それまでに何らかの妥協が成立することを期待していますが、仮にそのまま関税を強化し合う展開になった場合、株価が波乱となる可能性がありますので、要注意であると考えられます。

表1:注目材料が集中する7/6(金)に要注意

月日

国・地域

予定内容

ポイント

7/3(火) 米国 5月製造業受注 市場コンセンサス(前月比)は0.1%減
米国 短縮取引(株式・債券)
7/4(水) 日本 ★決算発表 ABCマート、良品計画、イオン他
米国 ◎休場 独立記念日
7/5(木) 日本 ★決算発表 7&Iホールディングス
米国 6月ADP雇用統計 市場コンセンサス(前月比・雇用者数)は19万人増
米国 6月ISM非製造業景況指数 雇用、新規受注等の個別指標にも注意
米国 FOMC議事録(6/13発表分)
7/6(金) 米国 6月雇用統計 非農業部門雇用者数の市場コンセンサスは前月比19.5万人増
- 米中が相互に制裁関税を発動か
7/9(月) 日本 5月貿易収支(国際収支ベース)
7/10(火) 中国 6月消費者物価指数 6月は前年同月比1.8%上昇
日本 ★決算発表 ビックカメラ
7月ZEW景況感指数 エコノミストら市場関係者にアンケート
7/11(水) 日本 5月コア機械受注 5月は前年同月比9.6%増
日本 ★決算発表 ローソン
米国 6月生産者物価指数 6月(食品・エネルギーを除く)は前年同月比2.4%上昇
7/12(木) 米国 6月消費者物価指数 6月(食品・エネルギーを除く)は前年同月比2.2%上昇
日本 ★決算発表 安川電、ユニー・ファミマ、ファーストリテ他
7/13(金) 中国 6月貿易収支 輸出・輸入の増減に注目
米国 7月ミシガン大学消費者マインド指数 米国の個人投資動向を示唆
米国 ☆決算発表 JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、シティG

表2:日米欧中央銀行会議の結果発表予定日(月日は現地時間)

  2018年
日銀金融政策決定会合 7/31(火)、9/19(水)、10/31(水)、12/20(木)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 8/1(水)、9/26(水)、11/8(木)、12/19(水)
ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 7/26(木)、9/13(木)、10/25(木)、12/13(木)
  • ※各種報道、日米欧中銀WEBサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合がありますので、あくまでもデータ作成段階のものです。なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しました。日付は日本時間(ただし、表2の中央銀行会議の結果発表日程は現地時間)を基準に記載しています。
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【ココがPOINT!】日経平均株価の「安値圏」を示唆する材料が増加

新たなメキシコ大統領となるロペスオブラドール氏は、NAFTA見直しの過程でメキシコの国益重視を主張してきたため、今後トランプ大統領の米国と対立が深まればNAFTAが瓦解するリスクが膨らみます。NAFTAが瓦解し、米国のメキシコからの自動車輸入等で関税が引き上げられるような事態になった場合、日本の自動車メーカーや自動車部品メーカーに大きな影響が出る可能性もあります。

日経平均株価は5/30(水)安値21,931円を下回った水準が終値となったため、チャート的には「ダブル・トップ」が完成した形となります。言い換えれば、足元の日経平均株価は6/12(火)の23,011円を高値とする「下落相場」という位置付けになる可能性が大きいとみられます。上記したように、7/6(金)に米中が関税を課し合うことになるのか、その期限を迎えることもあり、当面は波乱の展開が続く可能性があります。

ただ、ロペスオブラドール氏の優勢はすでに伝えられていたことでもあり、株式相場の反応はやや過剰反応との印象もあります。また、同氏は選挙戦の後半ではNAFTAに対する発言を棚上げしており、米国との問題がすぐに表面化する訳ではないかもしれません。

なお、7/2(月)の株価下落で日経平均株価のRSI(相対力指数)が27.5%まで低下し、「安値圏」を示唆する30%割れとなるなど、下げ過ぎを示唆する材料も出てきています。ここからさらに下げた場合は、その後は反発狙いの買いが入ってくる可能性もありそうです。(図4参照)

さらに、7/3(火)には日経平均株価の52週移動平均線(7/2現在21,729円)や、一目均衡表(日足)の「クモ」の下限(21,698円)を下回る場面もみられました。また、日経平均株価の予想PERは7/2(月)時点ですでに12.99倍まで低下しました。心理的な節目である21,500円にも接近しています。日経平均株価が「安値圏」に到達しつつある材料が着実に積み上がりつつあるようです。仮に、7/6(金)までに米国と中国の間で何らかの妥協が成立した場合、株価の反発が大きくなる可能性もありそうです。

図4:日経平均株価のRSI(14日)は「安値圏」を示唆する30%以下まで低下

  • ※日経平均株価データをもとにSBI証券が作成
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