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2019-08-20 00:08:46

マーケット > レポート > 225の『ココがPOINT! >  「米大統領選挙」後の本格的上昇相場に備えよ!?

225の『ココがPOINT!』

2016/11/8

「米大統領選挙」後の本格的上昇相場に備えよ!?

11月相場は波乱のスタートとなりました。日経平均株価は11/1(火)に一時17,473円まで上昇し、4/28(木)の17,572円以来の高値を付けましたが、11/4(金)には一時16,804円まで下げ、短期間(2営業日)で3.8%の下落になりました。10/28(金)にFBI(米連邦捜査局)がクリントン氏のメール問題について再捜査を開始すると発表し、それが次第に嫌気されたことが主な要因です。その前日から下げていたNY株は11/4(金)まで7営業日続落となり、外為市場では円高・ドル安が進行し、市場はまさにトランプ氏が大統領になった場合のリスクを織り込む展開になりました。

しかし、11/6(日)にFBIがクリントン氏を訴追することはないと発表したことで、11/7(月)の東京株式市場は買いが先行し、日経平均株価は17,000円台を回復しました。市場はトランプ氏による大統領当選の可能性が小さくなったと理解したようです。こうした中、市場に混乱をもたらしてきた米大統領選挙はいよいよ米国時間11/8(火)に投票日を迎えます。まだまだ波乱の可能性は残されているのでしょうか。

「225の『ココがPOINT!』」では、クリントン氏とトランプ氏のどちらが大統領になったにせよ、市場の関心は次第に「政治」から「経済」に移り、株式市場は「リスクオン」の様相を強め、日経平均株価はその追い風を受けると予想しています。

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「重要日程通過」でリスク許容度が回復か?

日経平均株価は11/1(火)に一時17,473円まで上昇し、4/28(木)の高値17,572円以来の高値を付けましたが、11/4(金)には一時16,804円まで下げ、短期間(2営業日)で3.8%の下落になりました。10/28(金)にFBI(米連邦捜査局)がクリントン氏のメール問題について再捜査を開始すると発表し、それが市場で次第に嫌気されたことが主な要因です。(図1参照)

この間、震源地の米国ではS&P500が36年ぶりに9営業日(10/25〜11/4)続落となり、外為市場ではドル・円相場が1ドル105円53銭(10/28)から同102円54銭(11/4)と円高・ドル安になりました。(図3・図4参照)

しかし、11/6(日)にFBIがクリントン氏を訴追することはないと発表し、捜査を打ち切ったことで、11/7(月)の東京株式市場は買いが先行し、日経平均株価は前日比271円高と急反発し、17,000円台を回復しました。市場はトランプ氏による大統領当選の可能性が小さくなったと理解したようです。こうした中、市場に混乱をもたらしてきた米大統領選挙はいよいよ米国時間11/8(火)に投票日を迎えます。

リアル・クリア・ポリティクスが公表している最新の選挙人獲得予想ではクリントン氏216人、トランプ氏164人となっており、クリントン氏が当選する可能性が大きくなっています。ただ、万が一の場合に備え、「トランプ大統領」誕生をヘッジするポジションもある程度残っているとみられ、実際にクリントン氏が当選した場合はそうしたポジションの巻き戻しも想定され、米国株高、円安・ドル高を伴いつつ日経平均株価は上昇する可能性が大きそうです。

クリントン政権が誕生した場合、オバマ現大統領と同じ民主党政権になるため、政策的に大きな変更は想定しにくく、市場の混乱も起きにくいとみられ、市場コンセンサス通り12月に、FRB(米連邦準備制度理事会)が利上げを実施する可能性が大きくなるとみられます。外為市場では円安・ドル高が進みやすくなり、それにつれて日経平均株価も上昇しそうです。日経平均株価の予想EPSは11/7(月)現在で1,169円であり、それに対して予想PER15倍まで評価されると仮定すると17,535円と計算されますので、当面の上値メドとしては少なくとも17,500円程度まで期待できそうです。仮に外為市場で1ドル106〜107円程度まで円安・ドル高が進み、予想PER15.5倍まで評価されると仮定すると、日経平均株価は18,119円と計算されるので、上値メドとして「18,000円台回復」が現実味を帯びてくると考えられます。

確率としては低そうですが、トランプ氏が当選した場合はリスク回避の円買いによる円高を伴いながら、日経平均株価が数百円程度下げる可能性もありそうです。日経平均株価は200日移動平均(11/7現在は16,586円)や予想PER14倍のラインである16,366円前後を意識して下落する可能性もありそうです。ただ、基本的に米国は民主主義の国であり、大統領の独断がすべて通る訳ではなく、大統領スタッフや共和党の議員たちの意見とすり合わせながら政策は決められることになりそうです。トランプ氏の過激な発言も「選挙に勝つため」といった部分もあると考えられます。日経平均株価は短期的な調整の後「重要イベント通過」となり、反発に転じる可能性もありそうです。

「225の『ココがPOINT!』」では、クリントン氏とトランプ氏のどちらが大統領になったにせよ、市場の関心は次第に「政治」から「経済」に移り、株式市場は「リスクオン」の様相を強め、日経平均株価はその追い風を受けると予想しています。

図1:日経平均株価(日足)〜クリントン氏のメール疑惑で一時3.8%下落

  • ※当社チャートツールもとにSBI証券が作成。データは2016/11/8取引時間中。

図2:S&P500(日足)・一目均衡表

図3:ドル・円相場(日足)・一目均衡表

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2016/11/7現在。
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当面のタイムスケジュール〜決算発表がピークアウトへ

11/8(火)は米大統領選挙に加え、我が国では時価総額トップ企業であるトヨタ(7203)の決算発表予定日でもあります。この日までに時価総額1,000億円以上の3月決算企業(※)の8割弱(会社数ベース・金融を除く)が決算発表を終了する予定であり、実質的に決算発表はピークを越えてきたと考えられます。発表社数ベースでは524社の発表が予定されている11/11(金)がピークですが、株式市場では次第にリスク許容度が高まってくると予想されます。

これだけ重要なイベントが集中した週の後だけに、11/14(月)〜11/18(金)の週は逆に「ネタ枯れ」が心配される程です。我が国の2016年7〜9月期GDPの発表が予定されていますが、同四半期の決算発表が一巡してしまった後ですので、例え予想から外れた結果になっても、株式市場への影響は限定されると予想されます。

  • ※決算発表シーズンが本格的に始まる直前の10/18現在の各社時価総額で計算しています。次項も同様です。

表1:当面の重要なタイムスケジュール〜決算発表シーズンはいよいよ佳境に

月日(曜日)

国・地域

予定内容

ポイント

11/8(火) 日本 ★決算発表〜トヨタ、鹿島、ダイキン等244社 時価増額トップ企業の決算発表で、決算発表シーズンが実質的佳境に
米国 大統領選挙投開票 早ければ日本時間11/9(水)午後にも大勢判明か?
中国 10月貿易統計 輸出は前年比6.0%減が市場コンセンサス
11/9(水) 日本 9月貿易統計 輸出の増減に着目
中国 10月消費者物価指数 前年同月比2.1%上昇が市場コンセンサス
中国 10月生産者物価指数 前年同月比1.0%上昇が市場コンセンサス
日本 ★決算発表193社〜明治HD、ブリヂストン他  
11/10(木) 日本 日銀金融政策決定会合(11/1発表分)要旨 審議委員の「主な意見」を公表
日本 9月機械受注 事前予想では前月比-1.5%
日本 10月都心オフィス空室率 前月は3.7%
日本 ★決算発表287社〜楽天、リクルートHD他  
11/11(金) 日本 ★決算発表524社〜東芝、三井不、NTT他 決算発表が社数ベースで最多の日
米国 ベテランズデー 株式市場は休場せず
11/14(月) 日本 7〜9月期GDP 市場コンセンサスでは前期比(年率)+0.8%の予想
日本 ★決算発表228社〜三菱UFJ、みずほ他 郵政3社やメガバンクが決算発表
中国 10月鉱工業生産 市場コンセンサスでは前年同月比+6.2%
中国 10月小売売上高 市場コンセンサスでは前年同月比+10.7%
11/15(火) 欧州 ユーロ圏7〜9月期GDP(改訂値) 暫定値は前年同月比+1.6%
ドイツ ドイツ7〜9月期GDP(改訂値) 暫定値は前年同月比+3.1%
ドイツ 11月ZEW景況感指数 向こう半年間の景況感を機関投資家・市場参加者等350人にアンケート
米国 10月小売売上高 市場コンセンサスは自動車・ガソリンを除いた部分で前月比+0.3%
米国 11月NY連銀製造業景気指数  
11/16(水) 日本 10月訪日外客数  
米国 10月生産者物価指数 食品・エネルギーを除くコア指数の9月は前年同月比+1.2%
米国 10月鉱工業生産・設備稼働率  
米国 NAHB住宅市場指数 市場コンセンサスでは62
米国 ◎米決算発表〜シスコシステムズ  
11/17(木) 米国 10月消費者物価指数 食品・エネルギーを除くコア指数の市場コンセンサス前年同月比+2.2%
米国 10月住宅着工数 市場コンセンサスは前月比+11.3%
米国 11月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数 市場コンセンサスは7.0の予想
米国 ◎米決算発表〜ウォルマート、アプライド・マテリアル他 ウォルマートの決算が米国の個人消費の動向を反映
- APEC閣僚会合  
11/18(金) 日本 ★決算発表〜主要保険各社 決算発表シーズンが終了

表2:日米中央銀行会議の結果発表予定日

  2016年 2017年
日銀金融政策決定会合 12/20(火) 1/31(火)、3/16(木)、4/27(木)、6/16(金)、7/20(木)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 12/14(水) 2/1(水)、3/15(水)、5/3(水)、6/14(水)、7/26(水)

※各種報道等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは2016/11/7現在。予定は予告なく変更される場合がありますので、あくまでもデータ作成段階のものです。

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【ココがPOINT!】「決算発表」が大きな波乱につながらなかったことが好材料

2016年4〜9月期はドル・円相場が前年同期比で14%、ユーロ・円相場が12%も円高でした。輸出企業が多い我が国の企業業績にとっては強い逆風であり、同上半期の決算発表では大きな波乱も警戒されました。

時価総額1,000億円以上の3月決算企業(金融を除く)の2016年4〜9月期決算を、11/7(月)までに決算発表を終えた318社についてチェックすると前年同期比で10%の営業減益でした。円高を主因にやはり、厳しい決算でした。しかし、2016年4〜9月期の業績についてアナリストが業績予想を公表している257社のうち、営業利益の実績がコンセンサスを上回った企業数は全体の6割弱に達しました。

また、会社側が業績予想を公表している296社について2017/3期(通期)の予想営業利益をみると、決算発表シーズン本格化直前の10/18には前期比6.5%減益予想でしたが、11/7(月)現在では8.8%減益見通しで、やはりやや下方修正されています。しかし、見通しを上方修正した会社数73社に対し、下方修正した会社は77社で意外に拮抗していることがわかります。為替の前提を円高に修正する企業が増え、下方修正する企業の比率が増えやすいのが現状ですが、上場企業は意外に健闘していると言えるでしょう。

日経平均株価の予想EPSは10/18の1,187円から11/7の1,169円まで18円の下落であり、仮に予想PER15倍をこれにかけると270円(=18円×15倍)です。業績予想下方修正の日経平均への影響は現状では、非常に限定的であるとみられます。しかも業績予想下方修正に大きく影響した為替相場で円高・ドル安に転換点が見えてくれば、市場参加者は将来の業績回復を織り込んでくるとみられます。「米大統領選挙」後に日経平均株価が本格的に上昇する可能性は意外に大きいとみられます。

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