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2019-08-23 18:44:04

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225の『ココがPOINT!』

2016/11/1

米大統領選後で波乱の場合は?11月相場を読む!

10月相場が終わりました。日経平均株価の月末終値は17,425円02銭となり、9月末終値16,449円84銭に対して5.9%の上昇となりました。9月の2.6%の下落から反発した形になりました。米国が年内に利上げする可能性がより確実視され、米長期金利が上昇し、円安・ドル高が進んだことが追い風になりました。米大統領選挙の趨勢に大きな影響を与えるテレビ討論会がクリントン氏優位のうちに終わったことや、日米で決算発表が比較的順調に推移したことも好感されました。

11月相場はどうなるのでしょうか。12/14(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)までは円安・ドル高が進みやすいと予想され、日経平均株価も引き続き堅調に推移し、18,000円を回復しても不思議ではないと思います。しかし、米雇用統計や大統領選挙、テクニカル指標の過熱など、波乱につながる材料も少なくないので注意が必要です。

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テクニカル指標を横目に見ながら

10月相場が終わりました。日経平均株価の月末終値は17,425円02銭となり、9月末終値16,449円84銭に対して5.9%の上昇となりました。9月の2.6%の下落から反発した形になりました。米国が年内に利上げする可能性がより確実視され、米長期金利が上昇し、円安・ドル高が進んだことが追い風になりました。米大統領選挙の趨勢に大きな影響を与えるテレビ討論会がクリントン氏優位のうちに終わったことや、日米で決算発表が比較的順調に推移したことも好感されました。

日本の株式市場に吹いている追い風のうち最も重要なのは、円安・ドル高の流れであるとみられます。米雇用統計で雇用者数の伸びは一時に比べ減速しているものの「誤差の範囲内」と捉えられているようです。9/27(火)には1.558%だった米10年国債利回りが10/27(木)に1.859%まで上昇し、それに呼応するかのようにドル・円相場は9/26(月)の1ドル100円29銭から10/27(木)には同105円35銭へと円安・ドル高が進みました。

米大統領選挙については、外交・経済等の政策について過激な意見が目立ち先を読みにくいトランプ氏の支持率が7月下旬にはクリントン氏を上回る場面もありましたが、3回のテレビ討論会が終わった後の10/20(木)にはクリントン氏支持率48.1%に対し、トランプ氏は同42.1%(米リアル・クリア・ポリティクスの集計)となりました。クリントン氏有利の流れが強まったことで、市場のリスク許容度が高まり、為替や株価の安定につながる形になりました。

2016年7〜9月期の米企業業績(主要500社の純利益)は当初減益との見方が平均的でしたが、一転3%の増益に転じる可能性が出てきており、5四半期ぶりの増益が視野に入ってきました。業績見通しの下方修正が支配的になると警戒されていた国内上場企業の業績も、逆に上方修正する企業も少なくないのが現状でした。円安・ドル高の進展で将来の企業業績がさらに悪化するとの警戒感も後退しており、企業業績に対する懸念は後退しているように思われます。

このように複数の追い風に乗る形で、日経平均株価は10/11(火)に17,000円を回復し、10/20(木)には9/5(月)の高値17,156円を回復し、現在は4/25(月)高値17,613円の回復が意識される水準になっています。

金利先物市場の分析から、12/14(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)までに米政策金利の再引き上げが実施される確率は10/31(現在)で7割に達しており、「年内利上げ」は市場のメインシナリオであると考えられます。したがって、12月のFOMCまでは円安・ドル高が進みやすいと予想され、日経平均株価も引き続き堅調に推移し、18,000円を回復しても不思議ではないと思います。

ただ、一部テクニカル指標に過熱を示す数値がみられ始めたことや、クリントン氏の私的メール問題が再燃の兆しを見せ、トランプ氏に巻き返しの動きがあるなど、波乱要因も少なくないのが現実です。

図1:日経平均株価(日足)〜10月は5.9%上昇

  • ※当社チャートツールもとにSBI証券が作成。データは2016/11/1取引時間中。

図2:ドル・円相場(日足)・一目均衡表

図3:日経平均株価(週足)

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2016/11/1取引時間中。
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当面のタイムスケジュール〜重要日程が目白押し

表1は、当面の重要なタイムスケジュールをご紹介したものです。(1)日米英の中央銀行が相次ぎ会合、(2)米国では重要日程が目白押し、(3)我が国では2016年7〜9月期決算が佳境入り、等がポイントになると考えられます。

11/1(火)に実施された日銀会合では、金融政策については市場の予想通り「現状維持」が決定(ただし、物価目標の達成は先送り)しました。米国FOMCの金融政策は日本時間11/3(木・祝)の午前3時頃に、BOE(イングランド銀行)の金融政策は同日午後9時頃に発表が予定されていますが、これらについても事前には「現状維持」がコンセンサスになっています。このうちFOMCについては、大統領選挙も考慮して11月は見送りになるものの、12月には再利上げが実施されるとの見方がコンセンサスになっています。

主要国のうち、特に米国で重要日程が相次ぐため、市場参加者は十分な注意が必要です。ISM製造業景況指数、FOMC結果発表に続き、ISM非製造業指数やADP雇用統計等も重要です。11/4(金)には労働省の雇用統計(10月)、11/8(火)には大統領選挙と続きます。

米上場企業の決算発表は主要企業については峠を越しましたが、我が国上場企業の決算発表はここからが佳境で、当面は毎日目が離せない状況が続きそうです。11/8(火)は我が国の株式市場で時価総額が最大のトヨタ(7203)が決算発表を迎え、実質的には決算発表が佳境を迎えることになります。

11/8(火)はトヨタの決算発表に加え、米国で大統領選挙が投票となり、11/9(水)にかけて開票が進むことになります。選挙は終わるまで何が起こるかわからないことを、我々は英国の国民投票で学びました。ここにきて、クリントン氏の私的メール問題が再燃の兆しを見せ、トランプ氏に巻き返しの動きがあり、こちらも選挙当日まで目の離せない状況が続きそうです。

表1:当面の重要なタイムスケジュール〜重要日程が目白押し

月日(曜日)

国・地域

予定内容

ポイント

11/2(水) 日本 ★決算発表〜富士重、三井物産等117社  
米国 10月ADP雇用統計 雇用者は16万人増が市場コンセンサス。労働省の雇用統計の前哨戦
米国 ◎決算発表〜クアルコム、FB他  
米国 FOMC結果発表(日本時間では11/3早朝) 今回は現状維持の公算。利上げ確率は17%(金利先物市場)
11/3(木) 日本 東京市場は休場(文化の日)  
欧州 ECB経済報告  
英国 BOE金融政策委員会 現状維持がコンセンサス
米国 10月ISM非製造業景気指数 雇用指数などにも注意
米国 9月製造業受注  
11/4(金) 日本 ★決算発表〜三菱商等258社  
米国 10月雇用統計 非農業部門雇用者数は前月比17.5万人増が市場コンセンサス
11/7(月) 日本 ★決算発表〜ソフトバンク、日産等237社  
日本 日銀金融政策決定会合議事禄(9/22発表分)  
11/8(火) 日本 ★決算発表〜トヨタ、鹿島、ダイキン等242社 時価増額トップ企業の決算発表で、決算発表シーズンが実質的佳境に
米国 大統領選挙投開票 早ければ日本時間11/9(水)にも大勢判明か?
中国 10月貿易統計 輸出は前年比6.0%減が市場コンセンサス
11/9(水) 日本 9月貿易統計 輸出の増減に着目
中国 10月消費者物価指数 前年比2.1%上昇が市場コンセンサス
日本 ★決算発表197社  
11/10(木) 日本 日銀金融政策決定会合(11/1発表分)要旨  
日本 9月機械受注  
日本 ★決算発表281社  
11/11(金) 日本 ★決算発表532社 決算発表がおおむね一巡

表2:日米中央銀行会議の結果発表予定日

  2016年 2017年
日銀金融政策決定会合 11/1(火)、12/20(火) 1/31(火)、3/16(木)、4/27(木)、6/16(金)、7/20(木)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 11/2(水)、12/14(水) 2/1(水)、3/15(水)、5/3(水)、6/14(水)、7/26(水)

※各種報道等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは2016/11/1現在。予定は予告なく変更される場合がありますので、あくまでもデータ作成段階のものです。

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【ココがPOINT!】米大統領選後のシナリオは?

クリントン氏はオバマ大統領の政策を概ね引き継ぐとみられています。「富裕層や大企業への増税」を掲げているため、株式市場にさほどポジティブとは言えませんが、伝統的な民主党の政策であり、現状から急変するということはないでしょう。

これに対して、トランプ氏についてはその奔放で予見性の低い言動から通商・外交などの分野で混乱が起きる可能性が各界有識者から指摘されています。「トランプ氏の言動は大統領になれば変わるだろう」との楽観的な見方もありますが、型破りなキャラクターで支持者の人気を得てきた同氏が本当に変わるのか、市場参加者には不安は残るでしょう。

仮にトランプ氏が勝利を収めた場合、米国株の下落、円高・ドル安を通して日経平均株価が下落する可能性もありそうです。その場合、日経平均株価が再度17,000円を割れたり、ドル・円相場が1ドル102〜103円台になったり等の波乱は覚悟すべきかもしれません。ただ、トランプ氏の奔放で予見性の低い言動の背景には「大統領になるため」という部分もあるでしょう。これまでの大統領選挙でも選挙前にはやや刺激の強い政策を主張しつつも、当選後は穏健化しているケースも見受けられます。実際に「トランプ大統領」決定後は、短期的な混乱を経て、市場は「お手並み拝見」となり、落ち着く可能性がありそうです。

市場はクリントン氏の政策に強く期待してはいないと思われますが、同氏が当選した場合は、重要日程が消化され、波乱も回避されたとの認識が広まり、米国株は上昇し、円安・ドル高となり、日経平均株価は上昇しそうです。ドル・円相場は強い抵抗ラインだった9/2(金)の円安・ドル高水準1ドル104円31銭を超えてきたうえ、大きな節目も見当たらないことから、7/21(木)の円安・ドル高水準1ドル107円47銭を回復しても不思議ではないと思います。この場合、日経平均株価は4/25(月)の高値である17,613円や2/1(月)の高値17,905円、心理的節目18,000円等が目標になりそうです。

表3はフランクリン・ルーズベルト大統領以降の「大統領選挙」と株価(NYダウ)の関係をみたものです。米大統領選挙は4年に1回、11月の第1月曜日の翌日に実施されていますので、その月のパフォーマンスは「大統領選挙」以降の市場マインドを織り込んでいると考えられます。「大統領選選挙以降は上昇する」とか「大統領選選挙以降は下落する」といった決まった傾向のようなものはないことがご理解頂けると思います。ちなみに、表3の「前月末比」をすべて平均すると+0.7%です。これに対し、過去1,000ヵ月のNYダウの月次平均騰落率は+0.6%です。大統領選挙後の株価パフォーマンスは、平均に比べてやや良い程度になっています。

表3:米大統領選挙と株価(ルーズベルト大統領以降)

大統領選挙年月 NYダウ選挙月の終値 前月末比 次回選挙月までの騰落率 選挙後の大統領(カッコ内は途中交代後の大統領) 政党
1936/11 183.22 3.4% -29.0% フランクリン・ルーズベルト 民主党
1940/11 130.03 -3.4% 13.3% フランクリン・ルーズベルト 民主党
1944/11 147.33 0.5% 16.2% フランクリン・ルーズベルト(ハリー・S・トルーマン) 民主党
1948/11 171.2 -9.1% 65.7% ハリー・S・トルーマン 民主党
1952/11 283.65 5.4% 66.7% ドワイト・D・アイゼンハワー 共和党
1956/11 472.77 -1.5% 26.3% ドワイト・D・アイゼンハワー 共和党
1960/11 597.21 2.9% 46.6% ジョン・F・ケネディ(リンドン・ジョンソン) 民主党
1964/11 875.42 0.3% 12.5% リンドン・ジョンソン 民主党
1968/11 985.08 3.4% 3.4% リチャード・ニクソン 共和党
1972/11 1018.21 6.6% -7.0% リチャード・ニクソン(ジェラルド・R・フォード) 共和党
1976/11 947.22 -1.8% 4.9% ジミー・カーター 民主党
1980/11 993.34 7.4% 19.7% ロナルド・レーガン 共和党
1984/11 1188.94 -1.5% 77.8% ロナルド・レーガン 共和党
1988/11 2114.51 -1.6% 56.3% ジョージ・H・W・ブッシュ 共和党
1992/11 3305.16 2.4% 97.3% ビル・クリントン 民主党
1996/11 6521.7 8.2% 59.7% ビル・クリントン 民主党
2000/11 10414.49 -5.1% 0.1% ジョージ・W・ブッシュ 共和党
2004/11 10428.02 4.0% -15.3% ジョージ・W・ブッシュ 共和党
2008/11 8829.04 -5.3% 47.5% バラク・オバマ 民主党
2012/11 13025.58 -0.5% - バラク・オバマ 民主党
  • ※各種資料、Bloombergデータを用いてSBI証券が作成。「次回選挙月までの騰落率」は、当該大統領選挙の11月末終値に対し、次回(4年後)の大統領選挙月の終値まで何%上昇したかを示し、当該大統領の就任期間中の株価パフォーマンスを示していると考えられます。

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