米10月雇用統計 (非農業部門雇用者数前月比/失業率 等) |
発表時間: |
11/3(金)21:30(日本時間)
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前回値: |
-3.3万人 / 4.2% |
事前予想: |
+31.0万人 / 4.2% |
11/3(金)発表の米雇用統計 予想を確認!
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月予想 | |
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非農業部門 雇用者数(万人) | 20.7 | 14.5 | 21.0 | 13.8 | 16.9 | -3.3 | 31.0 |
失業率(%) | 4.4 | 4.3 | 4.4 | 4.3 | 4.4 | 4.2 | 4.2 |
時間給賃金 前月比(%) | 0.2 | 0.2 | 0.2 | 0.3 | 0.2 | 0.5 | 0.2 |
時間給賃金 前年比(%) | 2.5 | 2.4 | 2.5 | 2.6 | 2.7 | 2.9 | 2.7 |
※出所:SBIリクイディティ・マーケット
※市場予想は10/31現在の予想平均値
米 非農業部門雇用者数(万人)、失業率(%)の推移
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
米 時間給賃金(%)の推移
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
今回の雇用統計注目ポイント
① 時間給賃金の改善が継続するか、ハリケーンの影響を完全払拭するか
② 米国経済の成長持続を確認する結果となるか
③ 12月の米利上げ観測や来年以降の金融政策の支援材料となるか
今週末11/3(金)に米雇用統計が発表されます。
前回9月の雇用統計では、非農業部門就業者数が3.3万人の減少となりましたが、10/20に発表された中古住宅販売や、10/25発表の新築住宅販売件数ではハリケーンからの復興需要が寄与したことが確認され、予想を上回る増加となっています。
そのため建設業を中心に復興需要に伴う雇用増加も予想され、9月のマイナスに落ち込んだ就業者数が一時的な結果であったことが確認されると同時に、上方修正も期待されています。
また、10/27に発表された米7-9月期GDPは、前期比年率+3.0%となり、4-6月期の+3.1% に及ばなかったものの、市場予想(+2.6%)を上回る結果となりました。
ハリケーンの影響は限定的で、企業の設備投資や個人消費の底堅さが寄与し、米国経済の持続的な拡大を確認、今後の雇用者数の伸びも大幅に回復することが予想され、失業率低下に期待が持てる結果でした。
米四半期GDP推移 (前期比年率)
- ※出所:Bloomberg
好調な企業業績に支えられた株式市場から得られる配当や、キャピタルゲインが個人消費の増加に一段と弾みをつけることも考えられることから、労働市場の堅調地合いは当面続くことになりそうです。
今回の雇用統計で労働市場の堅調な地合いが明らかになれば、12月FOMCでの追加利上げを確実なものにすると同時に、10-12月期のGDP押上げにも期待が高まるかもしれません。
また、前月の雇用統計で示された9月の時間給賃金は前年同月比+2.9%、8月が2.7%に上方修正されているため、時間給賃金改善の流れが継続するのかにも注目です。はたして、来年以降のFRBの金融政策正常化への取り組みを支援するような結果となるのでしょうか。今回も目が離せません。