豪 政策金利 |
発表時間 |
8/5(火)13:30(日本時間) |
前回値 |
2.5% |
事前予想 |
2.5% |
前回7月1日のオーストラリア準備銀行(RBA)理事会は、市場予想通り現行2.50%のキャッシュレートの据え置きを決定しました。政策金利の据え置きは、10会合連続の決定となりました。声明は「当面は金利を安定化させることが最も賢明」との従来からの中立的な金融政策の継続を指摘。その他の内容についても前回会合から大きな変更はありませんでした。金融政策とは別に市場が注目していたのは・・・
前回発表時(7/1)の豪ドル/円の動きをチャートで振り返る
- ※出所:FX総合分析チャート 15分足
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前回7月1日のオーストラリア準備銀行(RBA)理事会は、市場予想通り現行2.50%のキャッシュレートの据え置きを決定しました。政策金利の据え置きは、10会合連続の決定となりました。声明は「当面は金利を安定化させることが最も賢明」との従来からの中立的な金融政策の継続を指摘。その他の内容についても前回会合から大きな変更はありませんでした。金融政策とは別に市場が注目していたのは、通貨高に対する当局のけん制強化の有無でした。5月半ば過ぎには0.92ドル台前半まで下落していた豪ドルですが、6月3日の会合で強いけん制がなく6月中も上昇相場が続いたことで、さすがに7月の会合では通貨高へのけん制が強まるとの予想が広がっていたためです。しかし、7月も強いけん制はなく、豪ドルはその日の海外市場で4月の高値を上回る0.95ドル台まで買い進まれました。ところが、翌2日に発表された豪貿易赤字の大幅な拡大と3日にスティーブンス総裁が講演で「投資家が豪ドル急落の可能性を過小評価している」と発言したことから、警戒感が薄れていた市場で豪ドルは0.93ドル台前半に急落しました。この講演で総裁が利下げの可能性まで匂わせたことも反応を大きくしました。このまま豪ドルの上値が抑えられていれば問題はなかったのですが、7月中に何度も総裁から豪ドル高が理解できない旨の発言があったにも関わらず、今(7月29日:0.94ドル前後)も豪ドルの堅調さが続いています。
8月5日の会合は、7月15日に発表された前回会合の議事要旨の「現状において最も慎重な針路は一定期間の金利安定になる公算が大きい」とのフォワード・ガイダンスから確認できるように、ほぼ現状の金融政策を維持する決定になると考えて間違いなさそうです。ただ、議事要旨からRBAが現行の低金利が鉱業セクター投資から非鉱業セクターへの転換、そして財政緊縮による景気後退からの回復に十分だと確信していないこともわかり、RBAがハト派的バイアスを掛けていることがわかっています。そこで前回の会合以降これまでの経済指標を振り返っておくと、7月10日に発表された6月の雇用統計では、5月の雇用者数が減少したために統計的に大幅な反動増になるのではと予想もありましたが、結果は15,900人増でした。この雇用者数の増加もパートタイム雇用が増加した結果で、失業率も6%に上昇する軟調な内容でした。15日に発表された議事要旨でも、今年これまでの労働市場は改善しているとしながらも、雇用に関する言及は全体の割合に比べると少なく、以前からRBAが年後半の失業率の小幅な上昇を予想していたことからも、結果は想定内だったはずです。7月23日に発表された第2四半期の消費者物価指数(CPI)は、総合インフレ率が市場予想通りの0.5%、コアCPIのトリムベースは0.8%と市場予想を上回りました。豪ドルは、このコアCPI前年比の結果がRBAの目標とする2〜3%の上限に近づいたことで利下げ観測が後退したことから上昇したようですが、一項目が全体のトリムベースの数字を引き上げたようで、インフレ圧力が強まったと判断するには慎重になったほうが良さそうです。これらの指標結果からも、声明での「当面は金利を安定かさせるのが賢明」との判断が当面続くことになりそうで、スティーブンス総裁による豪ドル高へのけん制がどこまで強まるのかが一番の注目点になるような会合となりそうです。
7/23 豪 第2四半期 消費者物価指数(CPI)発表時の豪ドル/円の動き
- ※出所:総合分析チャート 15分足
「豪 金融政策発表」とは
豪 金融政策発表とは、中央銀行であるRBA(オーストラリア準備銀行)が、原則として毎月第1火曜日に「金融政策委員会」を実施し、そのときの経済状況から、政策金利をはじめとする「金融政策」を決定し、発表することです。大きな変更があった場合には、マーケットに与える影響が大きいので注目されています。
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