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株価をどう捉えればよいのか。「株価急変」に対する対応力を高める!

2018/04/25
投資情報部 榮 聡

今回は外国株に限ったものではありませんが、「株価をどう捉えればよいのか」を考えることによって、株価の急変に対する対応力を高めることができるのではないかというお話をいたします。ご参考となれば幸いです。

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株価をどう捉えればよいのか。

今回は株価をどう捉えればよいのかについてお話しいたします。

レポートのテーマとしてリクエストをいただいたのは、「株価の急落にどう対応したらいいかについて書けないか」でしたが、いろいろなケースがあるので難しいなと思っていました。

しかし、株価をどう捉えればよいのかを説明することで、株価の急変に対する対応力はあげられるのではないかという考えに至りました。

◯株価をどう捉えればよいか
株価チャートを見るときに株価を「EPSによって決まる部分」と「それ以外の要因で決まる部分」に分けて考えることで、株価に対する理解を深めることができるのではないかと思われます。

「EPSによって決まる部分」とは、「EPS×妥当PER」で計算できる値で、株価の基本的な「居所」を決めます。「EPS」はアナリストの業績予想を集計したコンセンサス予想が一般的に使われ、決算が市場予想から大きく乖離した、会社の収益性に影響を与える重要イベントが発生した、GDP成長率が大きく修正された、などがないと大きくは動かないものです。

また、「妥当PER」は、主に業界の成長率、シェアの構造、会社の業界での位置、会社の成長率、会社のビジネスモデルなどによって決まると考えられ、これも一朝一夕では変わらないものです。ですから、「EPSによって決まる部分」は、重要なイベントがない限り基本的に安定しており、短期では一定と考えても差し支えないでしょう。

一方、「それ以外の要因」とは、株式の需給(投資家の売り・買い)やセンチメント(市場の心理)などで、これは短期的に大きく変化する可能性があり、日々の株価の動きの多くはこれによると考えられます。つまり、株価は重要なイベントがないと変化しない部分とそれがなくとも変化する部分から成っていると考えるのです。

◯針金とゴムひものモデル
以上でご説明したことは、筆者が提唱する「針金とゴムひも」の株価モデルを使うとイメージし易いかもしれません(図表1)。

針金は「大きな力を加えないと動かすことができないもの」で「EPSによって決まる部分」、ゴムひもは「小さな力で動かすことができるが、伸びると反対の力が働いて元ある場所に戻ろうとするもの」で、「それ以外の要因で決まる部分」に相当します。

針金に結びつけられたゴムひもが、時間の経過とともに前に進みながら、需給やセンチメントの変化を受けて上下に揺れ動いているイメージです。大きな需給要因が働くと針金から上下に離れていきますが、離れるにしたがって戻ろうとする力も働きます。ファンダメンタルズに重要なイベントが起こると針金は曲がって、株価の居所が変わるといった具合です。

いかがでしょうか?株価を2つの部分にわけて考えるのに、イメージしやすくなるのではないでしょうか?

◯アルファベットの実例
株価が2つの部分から成ることを考えるための例として、グーグルの親会社アルファベットの株価をみてみます。

図表2は、アルファベットの予想EPSと株価の動きを17年初からプロットしたものです。EPSの動きに概ね沿って株価は居所を変えつつ、居所を変えたところで株価は上下に変動していることが見て取れます。

株価とEPSで軸を左右に分けているため、それぞれの変動率の大きさの違いはグラフでは分かりにくくなっていますが、EPSのレンジ中央値からの変動率は上下にそれぞれ3.6%、株価は同じく20%となっています。

株価モデルのゴムひもは10%近く動いているイメージでしょうか。筆者の経験では、ゴムひもが動ける(伸縮できる)範囲は株価指数、大型株、中小型株などの種類によって異なります。

多くの投資家が株価をフォローして流動性が高い大型株は、需給要因やセンチメントの悪化で売られてもすぐ買いが入るため、ゴムひもが動ける範囲は10%以内、中小型株は10%以上20%くらいまで動くケースもあるようです。株価指数の場合は、先物による売買が活発な場合は5%前後のイメージでしょうか。

図表1:「針金とゴムひも」による株価のモデル(イメージ図)

  • ※SBI証券が作成

図表2:アルファベットの予想EPSと株価の推移

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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株価の急落にどう対応すればよいか

(1)で説明した内容を踏まえて、株価の急変にどう対応すればよいかを考えてみましょう。

提案した株価モデルの言葉を使うと、「針金部分の変化」に対応した株価の動きには、これを素直に受け入れ、逆らわないことが基本です。

成長すると考えていた企業が下方修正を機に成長率が下がったり、成長しなくなるということもありますので、これを見極めて処置する必要があります(図表3)。下方修正しても成長性は変わらないというのであれば、EPSの到達タイミングは後ずれしますが、希少な成長ストーリーであれば引き続き保有するという選択肢もあるでしょう。

一方、「ゴムひも」の伸び縮みで株価が動いたと考えられる場合は、急落しても様子見するとか、逆張りするということも可能でしょう。株式需給や市場センチメントは一瞬にして変化するため、買いのチャンスとなることも多いのです。

ただ、実際の相場で株価が急落するときには、その要因が「針金の変化」なのか、「ゴムひもの変化」なのか、はっきりしないのが普通です。情報を収集して、株価の動きを解釈することにより、どちらなのか見極めることが重要になります。なかなか見極めがつかず、様子見するしかないこともあります。

実際の事例として、15年8月の米国株の急落のケースを見てみましょう。

当時は8/19(水)から8/25(火)までの5営業日で11%下落と、まさに突然の急落でした(図表4)。年初からドル高によって米国企業の予想EPSがジリジリ下方修正されていましたが、株価は横ばい圏を保っていました。つまり、「ゴムひも」が上に伸びることによって株価の水準が維持されていたのです。

しかし、中国経済の減速懸念が強まり、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ時期の予想が揺れるといった不透明要因によって、伸びていた「ゴムひも」が縮んだことによる株価急落と考えられました。

筆者はこのような経緯を観察しており、株価の急落は新たに生じたEPSの変化でなく、年初から起きていたEPSの低下に相場が追いついただけであるため、下げたところは買いの好機になる可能性が高いと考えました。そして米国を代表する成長企業を買うチャンスではないかと提案しました。

針金とゴムひもを区別して考えることで、適切な対応ができるという事例になるのではないでしょうか。当時の状況について詳しくは、15年8/31(月)掲載の「アメリカNOW! 今週の5銘柄 〜FANGを売るな!? フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル〜」をご参照ください。

また、株価の急落と言えば、2008年から2009年にかけての「リーマンショック」の暴落ですが、このときは世界的な信用不安によって、企業の「針金」が一斉に下方屈折したケースと考えられます。しかし、事前にこれを察知する機会もあったと思われます。これについては、また、稿を改めてお話しいたしましょう。

図表3:予想EPSが下方修正されるケース(イメージ図)

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表4:15年8月の米国急落場面

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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「針金とゴムひも」と同じ考え方が背景にある「PERバンド」

筆者が提案した「針金とゴムひも」のモデルですが、「そんなの聞いたこともないし、信用できるの?」と思われるかもしれません。そこで背景となる考え方が似ており、株式市場で広く使われている「PERバンド」をご紹介いたします。

「PERバンド」のチャートは、対象銘柄や株価指数の予想EPSに複数のPERを掛け合わせたもの(つまり、PER17倍のライン、PER18倍のラインなど)と、実際の株価を重ね合わせたものです。図表5は、S&P500指数に関するPERバンドです。

株価が推移している中心的なPERライン(これが「針金」に相当します)と上下のレンジ(「ゴムひも」の可動範囲です)を見ることで、株価の割安・割高を見極めようとするものですが、本レポートで私が説明した株価の捉え方に似た考え方が背景にあると見られます。

15年からの推移を振り返ってみましょう。15年にはPER17倍を中心に16倍から18倍のレンジで動いており、16年も中心は17倍と見られますが、レンジは15倍から19倍に拡大しました。17年は中心が17倍〜18倍に上昇、レンジも17倍から20倍に上方シフトしたと言えそうです。トランプ大統領による経済政策への期待が高まったことがPERが上方にシフトした要因と考えられます。

18年に入って法人税減税による今年度の予想利益の上方修正が一巡した2月以降は、再び17倍を中心に動き出しているように見え、可動範囲も16倍から18倍のレンジに戻るのでしょうか。もしそうだとすれば、現在の予想EPSは156.4ポイントですから、17倍の2,659ポイントを中心に、16倍の2,502ポイント〜18倍の2,815ポイントが、今後の相場レンジの目処ということになるでしょう。

現在の米国株式市場は、米長期金利の上昇や米中間選挙に向けての不透明感からセンチメントはやや下振れしやすい状況と見られます。また、急落場面があるかもしれません。今回ご説明したことを参考にしていただければ、幸いです。

図表5:S&P500指数の「PERバンド」

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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