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米企業1-3月期決算の『ココがPOINT!』

2018/04/11
投資情報部 榮 聡

今回は今週末から発表が本格化する、米国企業の1-3月期決算の注目ポイント、年間ベースの大きな流れ、および現在の投資環境から注目される銘柄をご紹介いたします。

図表1:注目銘柄

銘柄 株価(4/10) 52週高値 52週安値
ホーム デポ(HD) 173.49ドル 207.61ドル 144.25ドル
マクドナルド(MCD) 162.77ドル 178.70ドル 129.52ドル
ジョンソン & ジョンソン(JNJ) 130.25ドル 148.32ドル 120.95ドル
オクシデンタル ペトロリアム(OXY) 70.51ドル 78.09ドル 57.20ドル
ロッキード マーチン(LMT) 339.36ドル 363.00ドル 266.01ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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米1-3月期決算の『ココがPOINT!』

米国企業の18年1-3月期決算発表が4/13(金)の大手銀行から本格化します。米国株式市場は、米中貿易戦争への懸念で乱高下を繰り返す中、企業業績は信頼性の高い相場の下支え役として期待されています。今回決算の「POINT」を見てみましょう。

〇ポイント1・・・1-3月期の増益率は17.1%と高水準の見通し(図表2)
1-3月期のS&P500指数採用企業のEPSは、FactSet社の集計で前年同期比17.1%増の予想です。近年にない高い増益率が見込まれる背景は、(1)米国経済、世界経済の好調による売上増、(2)昨年来のドル安による売上・利益の押し上げ効果(図表3)、(3)法人税減税による効果、です。

法人税減税によるEPSの押し上げは、その修正動向から6〜7%ポイント程度のプラスと考えられ、これを除く“基調”のEPS成長は前年同期比10〜11%増程度と見られます。4-6月期以降も10%台後半の高い増益が見込まれており、18年通年では前年比18.4%増の予想です。

〇ポイント2・・・業種別には「エネルギー」、「素材」、「情報技術」、「金融」などが増益を牽引(図表4)
業種別の増益率は世界経済の回復を反映して、10-12月期に続いて「景気敏感業種>ディフェンシブ業種」の傾向があります。「エネルギー」は、ここ1年の原油価格の上昇を受けて、売上が前年同期比16%増、EPSが同78%増と高い伸びとなる予想です。

「情報技術」については、このところ様々な悪材料が出て株価が下落していますが、業績予想についてはいまのところ目立った下方修正はなく、売上は前年同期比14%増、EPSは同22%増と好調持続の見込みです。

相場のボラティリティ上昇と長期金利のピークアウトを背景に、足もとで物色されている「生活必需品」「通信サービス」「公益事業」などディフェンシブセクターも市場平均は下回るものの、比較的高い増益予想となっています。

〇ポイント3・・・米中貿易摩擦の影響
4/10(火)には習近平国家主席が自動車の関税引き下げや中国経済の一段の開放に言及したことから、米中貿易摩擦への懸念は後退しました。ただ、トランプ政権は保護主義的な傾向が強く、秋の中間選挙に向けて通商問題は懸念として残りそうです。

決算発表のリリースや発表後の電話会議で、米中貿易戦争による潜在的な影響についてコメントされる可能性があり要注目でしょう。

中国売上の比率が高い主要米国企業については、3/26(月)掲載の「アメリカNOW! 今週の5銘柄 〜米国株は「買い場」到来か!?」の図表3をご参照ください。

図表2:18年は10%台後半の高い増益が続く見通し

  • 注:S&P500指数採用企業のEPS増加率の推移です。18年1Q以降は、4/6(金)時点の予想です。
  • ※FactSet社の公表データをもとにSBI証券が作成

図表3:為替は企業業績の追い風に転換

  • 注:ドル指数の四半期平均値の前年同期比です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表4:増益を牽引するのは、エネルギー、情報技術、金融、素材など

  • 注:S&P500指数の業種別の予想EPS増加率で、4/6(金)時点です。
  • ※FactSet社の公表データをもとにSBI証券が作成
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企業業績は停滞を脱し、バリュエーションの割高も解消

米企業の1-3月期決算では利益の高い伸びが予想されていることを確認しましたが、次に年間ベースの数字で大きな流れも確認しておきましょう。

S&P500指数採用企業のEPSは、世界景気の低調とドル高によって売上・利益が伸び悩んだ15年、16年の停滞を脱し、17年には米景気の改善、世界経済の回復、ドル高の緩和を受けて増益に転じ、18年には法人税減税の効果も加わって高い伸びが続く見通しです(図表5)。

一方、株価が予想利益に対して何倍まで買われているかを示す予想PERは、4/9(月)時点で16.7倍まで低下して昨年末および年初に言われていた株価の割高感はかなり解消されていると言えるでしょう(図表6)。前回S&P500指数の予想PERが16倍台となったのは、16年初に中国経済の急減速が懸念されて市場が調整して以来です。

現在の株式市場で懸念材料となっている米中貿易摩擦が深刻な「貿易戦争」に至らないことが見えてくれば、投資のチャンスと言える水準とみられます。

尚、図表6で予想PERの水準が17年末に19倍台になっているのは、PERを計算する基準が17年12月期の予想EPSのためです。市場は18年12月期の予想EPSを見て動いていたために、このような水準となっていますが、実質的には18倍台で推移していたと推定されます。

つまり、年末および年初には株価の上昇によって18倍台半ばまで上昇した予想PERが、現在は16.7倍まで低下したと言えます。

図表5:企業業績は停滞を脱して増加基調が続く

  • 注:S&P500指数採用企業のEPSの推移です。
  • ※FactSet社の公表データをもとにSBI証券が作成

図表6:予想PERは16倍台まで低下、昨年末・年初の割高を解消した

  • 注:S&P500指数とその予想PERの推移です。予想PERの計算対象となる予想EPSは17年末までが17年12月期予想、18年は18年12月期予想です。週次データで、最後のデータは4/9(月)です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

個別で注目できる銘柄は?

4/10(火)に中国の習近平国家主席は、ボアオ・アジアフォーラムで演説し、中国経済の開放をさらに進めて自動車を含む一部製品の輸入関税を年内に引き下げる方針を表明して、米中貿易摩擦に対する市場の懸念が大きく後退しました。

ただ、米中貿易交渉が続いている間は相場が不安定となりやすいことを踏まえ、ここ1ヵ月の相場で悪材料の中心となっていた銘柄群を避け、業績の堅調が見込まれ、株価の上昇余地が大きいことを念頭にS&P100指数採用銘柄のスクリーニングを行いました。

【スクリーニング条件】
(1)過去1ヵ月の株価騰落率が-5%以上、年初来の株価騰落率が-10%以上
(2)今期予想EPS増加率が前年比10%以上
(3)今期予想EPSが過去4週、3ヵ月とも下方修正されていない
(4)アナリストの目標株価平均の現値に対する乖離率が5%以上

抽出された銘柄群から、注目銘柄を5つ選んでご紹介いたします。

ホーム デポ(HD)
米国最大のホームセンターチェーンで、安定的な成長を遂げている会社です。株価は1月下旬に付けた207.6ドルの52週高値から16%の株価調整となり、押し目買いのチャンスの可能性もありそうです。貿易摩擦については、取り扱う商品には中国からの輸入品も含まれ、輸入価格上昇の影響を受けることが想定されますが、ホームセンター業界の競争条件が変わるということではないでしょう。また、長期金利が急上昇となると住宅取得に影響が出る可能性もありましたが、このところピークアウトとなっていることも追い風です。11-1月期決算は、売上・利益とも市場予想を上回り、既存店売上が前年同期比7.5%増と好調でした。

マクドナルド(MCD)
株価の調整を受けてアナリストの目標株価平均との乖離が16%に拡大しています。顧客体験を改善するための店舗への投資やメニューの改変が奏功して、業績は改善基調にあります。10-12月期の既存店売上はすべての地域セグメントで来客数が増加して前年同期比5.5%増と高水準が維持されて好調でした。同社の中国売上については、17年中に中国と香港の事業の株式をフランチャイジーに売却して株式の保有比率を20%に引き下げています。17年12月期には中国の売上構成比は5%以上あった可能性がありますが、足もとではかなり小さくなっていると見られます。尚、減収予想となっているのは、自社運営店舗をフランチャイジー契約に移していることが要因です。

ジョンソン & ジョンソン(JNJ)
医薬品を中心に、消費者向け製品、医療用機器の3つの事業を展開しています。足もとでは、医薬品部門の売上増加で、10-12月期の基調売上は前年同期比4.2%増まで改善しています。グローバルに事業展開していますが、米中貿易摩擦の影響は限定的とみられます。事業内容は、景気への感応度が低く、ディフェンシブ銘柄を物色する足もとの市場の流れにも合っていると見られます。また、同社は年間売上10億ドルのポテンシャルがある新薬を19年までに10個申請する計画で、医薬品部門のパイプラインが強く、中期的な成長も期待されます。

オクシデンタル ペトロリアム(OXY)
原油の探鉱・生産を主力とする米企業では時価総額5位の大手です。米国、中東、南アメリカでの原油・ガスの生産を主力事業とするほか、化学品や石油製品などの生産も手掛け、エクソンモービルやシェブロンなど総合大手と同様の事業展開を行っています。リストにあるコノコフィリップスは原油・ガス生産に特化していることが異なります。18年12月期は、原油価格が前年比で上昇することに加え、原油・ガスの生産量が前年比8〜12%増加する計画であることから、市場コンセンサスでは18%の高い増収が予想されています。会社の信用格付は「A」で比較的良好です。

ロッキード マーチン(LMT)
米国の軍需大手で、F-35、F-16などの戦闘機、ミサイルシステム、軍事ヘリコプター、軍事情報システムなどの分野に事業展開しています。トランプ政権下で、米国防費が増やされていることに加え、世界的にも地域紛争の増加で武器需要が拡大していることから、事業環境が良好です。また、米中貿易戦争は逆に株価を刺激しやすく、また、事業の景気への感応度が低いことも物色されやすい要因とみられます。18年12月期の売上は横ばいながら、比較的高い増益が見込まれています。

図表7:銘柄スクリーニング(S&P100指数)

コード 銘柄 株価
(4/9)
(ドル)
予想
PER
(倍)
株価
(1ヵ月)
(%)
株価
(年初来)
(%)
売上高
増加率(今期)
(%)
EPS
増加率
(今期)
(%)
目標株価
乖離率
(%)
LLY イーライリリー 76.85 15.8 -3.5 -9.0 2.2 13.6 21.7
HD ホーム・デポ 174.45 18.5 -4.2 -8.0 6.8 26.7 21.3
MCD マクドナルド 161.25 21.3 2.6 -6.3 -7.7 13.8 16.4
T AT&T 35.63 10.3 -3.8 -8.4 -0.2 13.7 16.0
JNJ ジョンソン・エンド・ジョンソン 128.1 15.8 -4.3 -8.3 6.1 10.9 15.4
OXY オキシデンタル・ペトロリアム 67.53 24.7 6.1 -8.3 18.2 207.2 15.1
PFE ファイザー 35.17 11.9 -4.4 -2.9 3.7 11.2 15.1
COP コノコフィリップス 59.26 21.7 7.6 8.0 2.7 354.8 11.8
LMT ロッキード・マーチン 334.66 21.5 -1.7 4.2 0.0 17.0 11.8
RTN レイセオン 215.91 22.3 0.5 14.9 5.4 28.8 10.9
SBUX スターバックス 58.34 23.5 -0.2 1.6 10.6 20.7 9.0
ALL オールステート 95.9 11.4 -0.1 -8.4 0.9 25.2 8.7
  • 注:データは4/9(月)時点です。目標株価乖離率は、「アナリストの目標株価平均値」の「現在値」に対する乖離率です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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