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「FANGを売るな!?」から2年、FANG銘柄を点検

2017/09/27
投資調査部 榮 聡

「FANG」(フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル[会社はアルファベット]をまとめて呼ぶ略語)という略語が生まれてから2年が経ち、最近では日本のメディアにも浸透してきました。ここで改めて「FANG」という言葉が生まれた理由について考え、新型iPhoneを発売して注目を集めるアップルも加えて、今後の成長見通しを点検してみました。

図表1:当レポートで言及した銘柄

銘柄 株価(9/26) 52週高値 52週安値
フェイスブック A(FB) 164.21ドル 175.49ドル 113.55ドル
アマゾン ドットコム(AMZN) 938.60ドル 1083.31ドル 710.10ドル
ネットフリックス(NFLX) 179.38ドル 191.50ドル 95.00ドル
アルファベット A(GOOGL) 937.43ドル 1008.61ドル 743.59ドル
アップル(AAPL) 153.14ドル 164.94ドル 104.08ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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「FANGを売るな!?」から2年

フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル(会社はアルファベット)をまとめて呼ぶ略語の「FANG」が生まれて2年が経ち、最近では日本のメディアでも使われるようになっています。

この略語を作ったのは米国の株式投資啓蒙家ジム・クレイマー氏で、筆者は15年8月31日掲載の「アメリカNOW! 今週の5銘柄 〜FANGを売るな!? フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル〜」で、おそらく日本で最初にご紹介しました。

当時は米国株式市場が大幅に調整して株価動向が不安定でしたが、中長期で成長する優良企業を買うチャンスになる可能性が高いと考え、取り上げました。その後、2年に渡り市場平均であるS&P500指数を上回るパフォーマンスをあげています(図表2)。

最近では、株価が好調なエヌビディア、アップル、マイクロソフトなどの銘柄を組み合わせて、いろいろな略語が氾濫していますが、ここで改めて最初に「FANG」としてまとめられた背景について考えてみたいと思います。

この4銘柄に共通するのは、インターネット市場の各サブセクター(SNS、eコマース、インターネットTV、ネット検索)でグローバルリーダーの地位を確保していることです。

インターネットの市場ではサーバーの中で容易に国境を超えることができるため(物流拠点が必要なアマゾンのeコマースはやや性格が異なりますが)、リアルの世界よりも短期間で広範囲にグローバル市場が形成されやすい点が特徴です。

そのような市場でリーダーの地位を確保することは、GDPの成長率を大きく上回る「高い成長」と「高い参入障壁」を築くことができると考えられ、質の高い成長企業群と言えるでしょう。

また、これらが日本の投資家にとって重要であるのは、日本企業への投資では代替が難しく(唯一、代替の可能性があるのは、医療ポータルのエムスリーのみでしょう)、世界市場を見渡しても、ここにしかない投資機会と考えられるためです。

一方、このところ、これら銘柄の株価は調整色が濃くなっています。

前回調整が目立ったのは、昨年11月にトランプ大統領が誕生した後でした。このときはトランプ政権による経済政策によって米国の成長率底上げが期待され、FANG銘柄のような「経済成長に左右されにくい独自の成長要因」をもつ企業の株価に対するプレミアムが低下した結果と解釈できます。

税制改革など実現が遅れているトランプ政権の経済政策が動き出す兆しがあり、最近の調整もこれが背景となっているのかもしれません。再び買いのチャンスが訪れる可能性もありそうです。

そこで、今回は株価が下落した後でも自信をもって買えるよう、各社の成長要因と足もとの業績動向について点検しています。

図表2:過去2年の株価の動き

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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FANG銘柄とアップルの見通しを点検

フェイスブック(FB)  株価(9/26):164.21ドル  予想PER(17年12月期):28.0倍

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

【利用者当たり収入の増加が売上成長を牽引】
・月間アクティブユーザー数が20億人に達するSNS(ソーシャルネットワークサービス)のグローバルリーダーです。主力の「フェイスブック」が広告メディアとしての評価が高まったことによる広告単価の上昇および写真共有アプリ「インスタグラム」の収益化を進めていることが売上増を牽引しています。

・図表3はユーザー当たり収入の推移を示していますが、北米ではここ3年で急上昇したことが確認できます。欧州やアジアでも今後利用者当たりの収入を増やせる可能性があり、売上成長を支える要因として期待できそうです。また、それぞれ数億人のユーザーを擁する「メッセンジャー」や「WhatsApp」はまだ収益化を行っておらず、今後の成長のタネとして残っています。

・足元の業績は、会社が17年下半期に売上増加率が鈍化すると警告したことに沿って、市場では上半期実績の前年同期比47%増から下半期は同38%増、7-9月期は同40%増への鈍化を予想しています。当面は、7-9月期決算発表でこれをクリアできるかが注目されます。予想PERは来期の18年12月期基準で24.0倍と、成長モメンタムに対して割安感があると言えそうです。7-9月期決算で売上鈍化の程度を確認できれば、再度物色される可能性が高そうです。

図表3:フェイスブックの地域別ユーザー当たり収入

  • ※BloombergのデータをもとにSBI証券が作成

アマゾンドットコム(AMZN) 株価(9/26):938.60ドル  予想PER(17年12月期):85.8 倍

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

【先行投資は嵩むが、事業は順調に拡大】
・ネット通販が主力事業で、米国で圧倒的なトップシェアを持つほか、ドイツ、イギリス、日本など主な進出先で高い市場シェアを有します。ネット通販では、メディア、家電製品、日用品からアパレル、生鮮食品へと取り扱いカテゴリーを拡げることで成長しています。アマゾンウェブサービス(クラウドサービス)の成功によって、利益率の水準も上がってきました。また、スマートスピーカーでは、「エコー」で市場のリーダーとなっている点も注目されます。

・同社の注目点は、図表4に示した通り、売上高に対する「EBITDA」と「営業利益」の比率が乖離してきたことです。「EBITDA」は営業利益から減価償却費を引く前の利益を示します。この乖離は、先行投資によって減価償却費が拡大して営業利益の伸びは抑制されているものの、減価償却費を足し戻したキャッシュフローは増加していることを示し、事業は順調に拡大していると言えます。

・同社の予想EPSは17年に入って一貫して下方修正されてきましたが、それにも関わらず株価が上昇してきたのは、市場がEBITDAの拡大を評価しているためと見られます。ただ、同社のPERは水準が高いため、市場センチメントが悪くなるときには、その影響を大きく受けやすい点には注意が必要でしょう。

図表4:アマゾンの利益率

  • ※BloombergのデータをもとにSBI証券が作成

ネットフリックス(NFLX) 株価(9/26):179.38ドル  予想PER(17年12月期):113.5倍

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

【海外市場の成長加速が期待される】
・オンデマンドで映画・ドラマなどの動画コンテンツをネット配信する事業をグローバルに展開しています。米国では月額約8〜10ドルとケーブルTVに比べた料金の安さやパソコン、モバイル機器などの複数端末で視聴できる便利さが受けて加入者数が爆発的に増え、16年6月末の世界加入者数は1億395万人(うち米国が5,192万人)に達しています。

・インターネットTV市場は、「リニアテレビ」(番組の順番が変えられない従来型テレビ放送)からオンデマンドテレビへのシフトに加え、これまで国ごとに分断されていたテレビ放送市場の一部がグローバルに統合されるため、巨大な市場になると考えられます。同社はその市場でトップを走っていることから、高成長の持続が期待されます。また、これまで映像コンテンツへの投資を優先してきたため、利益率は低水準となっていましたが、17年度以降は成長と利益のバランスを取ると表明、営業利益率で7%程度が計画されています。

・インターネットTV市場でどの企業が覇権を握るかについては、まだ勝負がついたとは言えないため、株価は四半期ごとの新規加入者数に敏感に反応する状況が続いています。4-6月期は、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」「ナルコス」などドラマの人気で新規加入者数が米国で0.63百万人の予想に対して1.07百万人、海外で2.59百万人の予想に対して4.14百万人と好調でした。7-9月期のガイダンスは新規加入者が4.40百万人、売上高が29.7億ドル、純利益が1.4億ドルが見込まれています。

図表5:ネットフリックスの加入者数推移

  • ※BloombergのデータをもとにSBI証券が作成

アルファベット(GOOGL) 株価(9/26):937.43ドル  予想PER(17年12月期):24.0倍

  • 注:売上高はトラフィック獲得費用を控除したベースです。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

【PERに割安感があるも、制裁金への懸念が重石】
・インターネットの検索連動型広告が主力事業です。(1)インターネットユーザーの増加、インターネット使用場面の広がりを背景とした検索連動型広告の増加、(2)動画メディア「YouTube」上でのディスプレイ広告の拡大、(3)クラウドサービスなどによって成長しています。

・検索エンジンのシェアは、既に中国、ロシアなどを除く世界の大半の国で圧倒的なトップシェアを占めていることから(図表6)、他のFANG銘柄ほどの高成長は期待しにくい面があります。このような背景もあって、同社では「その他賭け」部門で、自動運転自動車、ホームオートメーションの「Nest」、長寿研究の「カリコ」、コンタクトレンズなどに投資しています。同社の成長にインパクトをもたらすものが出てくるか注目されます。

・同社の株価は、6/28に欧州委員会からEU競争法に違反したとして24.2億ユーロ(約3,200億円)の制裁金を科されてから、上値が重くなっています。制裁理由とされた「自社のショッピングサービス優遇」以外でもEU競争法違反で調査が進められているとされます。このため、予想PERは18年12月期基準で20.3倍と割安感が強いものの、さらなる制裁金への懸念から割安感の解消がなかなか進まない可能性がありそうです。

図表6:検索エンジンのシェアは世界の多くの国で80%以上を占める

パソコンの検索シェア(%) インターネット人口(百万人)
中国 - 721
インド 94.4 462
米国 80.2 286
ブラジル 95.3 139
日本 89.4 115
ロシア 40.8 102
ナイジェリア 91.3 86
ドイツ 87.7 71
メキシコ 92.4 58
インドネシア 95.2 53
  • 注:世界のGDP上位40ヵ国について、インターネット人口が多い上位10ヵ国に関するパソコンの検索エンジンシェアです。
  • ※アウンコンサルティングが公表するデータをもとにSBI証券が作成

アップル(AAPL) 株価(9/26):153.14ドル  予想PER(18年9月期):13.9倍

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

【iPhoneの売上見通しが悪化、「iPhoneX」で挽回できるか】
・スマホの「iPhone」、タブレットの「iPad」、パソコンの「Mac」などの情報機器の製造・販売しています。業績は売上の6割以上を占めるiPhoneに左右されます。15年度に画面サイズを大きくした「iPhone6」の売上が大きく伸びた反動で16年度は減収となりましたが、17年度、18年度は増収基調への回帰が見込まれています。

・当面の注目点は、この年末商戦で同社のiPhoneがどれくらい売れるかということになるでしょう。9/22(金)に発売された「iPhone8」「iPhone8 PLUS」については、新規性に乏しいなど巷のレビューが芳しくなく、販売の出足は良くないとの報道が相次いでいます。7-9月期決算は、市場の従来見通しを下回る可能性が出てきたと見られ、最近の株価下落はこれを織り込んでいると考えられます。

・ただ、「iPhone8」の不振は11月に発売予定の「iPhoneX(テン)」への期待が高いためで、「iPhone8」よりハイスペックで価格の高い端末の販売増につながるとして、アップルに必ずしも悪い話ではないとする見方もあります。10-12月期については、「iPhoneX」の販売で挽回できる可能性もあるでしょう。足もとの業績不透明感で、当面の株価は停滞することが想定されます。しかし、予想PERの13.9倍には割高感はなく、ここからの下値は限定的と考えられるでしょう。

図表7:アップルの製品別売上推移

  • ※BloombergのデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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