年末の株価急落、三が日の休場中に発生した為替相場急落(フラッシュ・クラッシュ)を経て始まった2019年の株式相場ですが、その後は若干の調整を挟みながらも堅調な推移を見せています。日経平均の変動率の指標として用いられる日経ボラティリティ・インデックスで見ても、年末につけた32.25をピークに下落基調にあり、落ち着いた相場展開であったことがわかります。
しかしながら個別に見ていくと大きく変動している銘柄もあります。例えば、株式など資産の値動きに少額から、レバレッジ投資をすることができるeワラントの月間上昇率ランキング(2019年1月4日〜3月11日)を見てみると、上昇相場の影響を受けて10倍以上となる値上がりをしているコール型eワラントが散見されます。
eワラントは短期間でも数割、数倍となることも珍しくない、大きな値動きが魅力です。本稿ではeワラントは初めてという方に向けてコール型eワラントを取引する際の銘柄の選び方をご紹介しています。SBI証券では、eワラントの口座開設やお取引で現金をプレゼントするキャンペーンを開催中です。是非この機会に、追証無しのレバレッジ投資ができるeワラントのご活用をご検討ください。
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2019年前半の上昇率ランキング |
表は2019年の1月4日から3月11日までのeワラント上昇率上位20銘柄です。このランキングは実際に取引が可能であった、過去の販売価格(売気配値)、買取価格(買気配値)に基づく試算です。
順位 | 銘柄 | 変動率 | 期間中最安値 (販売価格、日付) |
期間中最高値 (買取価格、日付) |
カテゴリ | ||
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1 | ソフトバンクグループ コール第447回 | 101.75倍 | 0.04円 | 2/6 | 4.07円 | 2/8 | 国内株式 |
2 | 石川製作所 コール第12回 | 53.33倍 | 0.03円 | 2/12 | 1.60円 | 3/11 | 国内株式 |
3 | ソフトバンクグループ コール第455回 | 51.00倍 | 0.12円 | 1/4 | 6.12円 | 2/13 | 国内株式 |
4 | 石川製作所 コール第13回 | 35.91倍 | 0.11円 | 2/28 | 3.95円 | 3/11 | 国内株式 |
5 | ソフトバンクグループ コール第453回 | 34.68倍 | 0.31円 | 1/4 | 10.75円 | 2/13 | 国内株式 |
6 | ソフトバンクグループ コール第445回 | 34.55倍 | 0.38円 | 1/4 | 13.13円 | 2/12 | 国内株式 |
7 | CYBERDYNE コール第38回 | 30.25倍 | 0.04円 | 1/4 | 1.21円 | 1/28 | 国内株式 |
8 | インターネットイニシアティブ プット第9回 | 26.00倍 | 0.04円 | 3/4 | 1.04円 | 3/8 | 国内株式 |
9 | 武田薬品工業 コール第168回 | 24.67倍 | 0.03円 | 1/4 | 0.74円 | 1/22 | 国内株式 |
10 | ソフトバンクグループ コール第459回 | 24.38倍 | 0.16円 | 1/4 | 3.90円 | 2/13 | 国内株式 |
11 | 武田薬品工業 コール第166回 | 21.60倍 | 0.15円 | 1/4 | 3.24円 | 1/28 | 国内株式 |
12 | ソフトバンクグループ コール第451回 | 21.53倍 | 0.81円 | 1/4 | 17.44円 | 2/13 | 国内株式 |
13 | そーせいグループ コール第54回 | 18.33倍 | 0.12円 | 1/4 | 2.20円 | 1/21 | 国内株式 |
14 | ソフトバンクグループ コール第458回 | 17.81倍 | 0.48円 | 1/4 | 8.55円 | 2/13 | 国内株式 |
15 | そーせいグループ コール第55回 | 16.20倍 | 0.05円 | 1/4 | 0.81円 | 1/10 | 国内株式 |
16 | ソフトバンクグループ コール第454回 | 15.00倍 | 0.03円 | 1/4 | 0.45円 | 2/8 | 国内株式 |
17 | ソフトバンクグループ コール第443回 | 14.92倍 | 1.55円 | 1/4 | 23.13円 | 2/12 | 国内株式 |
18 | 国際石油開発帝石 コール第150回 | 14.11倍 | 0.09円 | 2/12 | 1.27円 | 2/13 | 国内株式 |
19 | ソニー プット第271回 | 13.27倍 | 0.26円 | 2/1 | 3.45円 | 2/7 | 国内株式 |
20 | 堀場製作所 コール第16回 | 13.00倍 | 0.11円 | 1/4 | 1.43円 | 2/13 | 国内株式 |
上位に複数ランクインしているのは、ソフトバンクグループ(9984)を対象とするコール型eワラントです。ソフトバンクグループは、2月6日(終値:8,462円)の大引け後に、最大6,000億円規模の自己株式の取得を発表しました。同社の株主還元姿勢は市場で評価され、翌日の寄付きから株価は大きく上昇、4営業日後の13日には11,035円の高値をつけました。
コール型eワラントは対象となる資産(株式、為替、商品等)の価格が上昇すると、その値動きにレバレッジをかけた上昇が期待できる商品です。ここでは対象となるソフトバンクグループの株価が大きく上昇したことで、株式現物よりもはるかに大きな値動きを記録しました。特に1位にランクインした銘柄は、3営業日の間に100倍以上の上昇となりました。これはeワラントを提供するeワラント証券が営業を開始した2011年8月からの歴代で見ても上位の上昇率です(過去最高は317.5倍)。
2位、4位にランクインしたのは石川製作所(6208)を対象とするコール型eワラントです。2月末にベトナムで開催された2回目となる米朝首脳会談が破談に終わったことを受けて、東アジアの地政学リスクが俄かに高まりつつある中で、防衛関連とみなされる同社株に買いが集まりました。急激な上昇の反動か、本稿執筆(3月12日14:00)時点で同社株価は反落となっていますが、北朝鮮リスクに再び注目が集まった際には、再び同社株への物色傾向が強まるかもしれません。
また、CYBERDYNE(7779)やそーせいグループ(4565)といった新興株を対象とするコール型eワラントの上昇も目立ちます。複数の新興株に分散投資をしたいと考えるのであれば、新興株バスケットeワラントを活用することを検討してみてもよいかもしれません。
新興株バスケットeワラントについて詳しく知りたい方はこちら
銘柄選びのステップ |
値動きの大きさが魅力のeワラントにチャレンジをしてみようと思って調べてみると、銘柄の多さに少し戸惑われるかもしれません。初めてeワラントに取り組まれる方は以下のようなステップで投資する銘柄を選んでみるとよいかもしれません。
@投資対象(対象原資産)を選ぶ
eワラント投資をする場合、まずはeワラントの値動きのモトとなる投資対象(対象原資産)を選びます。初めてeワラントを取引されるという方であれば、先ずはニュースや新聞などでもよく目にするであろう日経平均や米ドルを対象とするeワラントから取引してみるとよいかもしれません。
すでに現物を取引しているなど相場観があるようであれば、個別株や商品を対象としたeワラントを選ぶのもよいでしょう。eワラントの投資対象一覧はeワラントHPでご確認いただけます。
A対象原資産が「上がる」か「下がる」かを予想する
eワラントには大きく分けて「コール型」と「プット型」の2種類があります。コール型は前述のとおり、対象原資産が上昇することで価値の上昇が期待できる商品です。一方、プット型は対象原資産が下落することで価値の上昇が期待できる商品です。この特性を利用して、上昇相場でも下落相場でも投資機会とすることができます。
B投資するタイミングをはかる
eワラント投資で大きなリターンを目指すのであれば、対象となる相場が大きく動きそうなタイミングを選んで投資をしてみると良いかもしれません。例えば、選挙や経済指標の発表、金融政策発表などが挙げられます。個別株を対象としたeワラントであれば各企業の決算発表もイベントとして活用することができそうです。これらのイベントは事前にスケジュールが発表されているので、イベントの前にeワラントを買付けておくことが容易にできます。
C投資する銘柄を選ぶ
初めてeワラントに取り組まれる方であれば、満期日までの残存期間が比較的長く(3カ月以上)、買付時点の対象原資産の価格がコール型であれば権利行使価格よりも上の、プット型であれば権利行使価格よりも下の銘柄を選択するとよいでしょう。このような銘柄は、ランキングの銘柄のように数十倍の上昇は期待しづらいですが、数割程度の利益を得られる可能性はあります。また、投資元本の全てを失う可能性は相対的に小さいので、先ずはeワラントの取引を体感してみたいという方向けの銘柄といえます。
今回のコールくん、プットくんの注目銘柄 |
コールくんが選ぶ〜注目銘柄
米国のGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)が注目されているけど、中国のインターネット関連企業といえば、BATだね。BATとはバイドゥ(百度)、アリババ、テンセント(騰訊控股)の頭文字をとったものだよ。3月4日からテンセントがeワラントの対象原資産に加わったことでBAT全てにeワラントで投資ができるようになったよ。中国株は中国当局による経済テコ入れ策に期待が集まっていることもあり、上昇傾向にあるね。米中通商協議など前途は多難だけど、上昇している資産にコール型eワラントで乗るという順張り戦略は有効だと思っているよ。
この銘柄は満期日が先で、権利行使価格をすでに越えているよ。初心者向けの銘柄といえそうだね。
トレンドが続く限り保有する予定だよ。
4円を目標価格とするよ。
- ※あくまでも現在の市場動向から推測した目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
この銘柄を見た方が他に見た銘柄
小米集団 コール 第6回
中国平安保険 コール 第7回
- ※コメント作成時、eワラントホームページのアクセス状況に基づきます。
プットくんが選ぶ〜注目銘柄
新興株バスケット1も3月4日から新規追加された原資産だよ。構成銘柄は東証マザーズの主要銘柄となっているからマザーズ指数と似たような動きになることが期待できるよ。日足で見ると新興株市場は下落トレンドに転換したかもしれないね。しばらく下落が続くかもしれないと思って満期の長いプットを選んだよ。
権利行使価格は相場水準よりやや下なので、予想が外れたら早めに手仕舞いを考えたいところだね。
1カ月ほど保有していったん手仕舞い売りの予定だよ。
6円以上で売却したいところだね。
- ※あくまでも現在の市場動向から推測した目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
新興株バスケット1 プット 第1回
日経平均 プット 第974回
- ※コメント作成時、eワラントホームページのアクセス状況に基づきます。
eワラントが10年以上投資家に支持されているワケ
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- 配当や株主優待の権利は発生しません。
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リスクについて
eワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株式・株価指数、投資証券(REIT)、預託証券、国債先物、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動、時間経過(一部の銘柄を除き、一般に時間経過とともに価格が下落する)や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与えるので、投資元本の保証はなく、投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります(ただし、eワラントの価格が極端に低い場合には、対象原資産の値動きにほとんど反応しない場合があります)。
ニアピンeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数や為替相場の変動や、時間経過(同日内を含む)など様々な要因が価格に影響を与えるので、元本の保証はなく投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります。最大受取可能額は1ワラント当たり100円に設定され、満期参照原資産価格がピン価格から一定価格以上乖離した場合は満期時に価格がゼロになります。同一満期日を持つ全ての種類のニアピンeワラントを購入しても、投資金額の全てを回収することができない可能性があります。
トラッカーeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与える有価証券です。このため、投資元本の保証がなく、損失が生じる恐れがあります。トラッカーeワラントの価格は、eワラントに比べると一般に対象原資産の価格により近い動きをします(ただし、レバレッジトラッカーは同方向または逆方向に増幅されたような値動きとなります)が、任意の二時点間において対象原資産の価格に連動するものではありません。また、金利水準、満期日までの予想受取配当金及び対象原資産の貸株料等の変動によって、対象原資産に対する投資収益率の前提が変化した場合には、トラッカーeワラントの価格も影響を受けます。
さらに、取引時間内であっても取引が停止されることがあります。
お客様の購入価格と売却価格には価格差(売却スプレッド)があります。
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