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2020-10-30 05:22:45

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≪銘柄ピックアップ≫"次のNTTドコモ"を探せ!

2020/10/2
投資情報部 鈴木英之

9/29(火)に親会社のNTTが、携帯電話事業を手がけるNTTドコモへのTOB(株式公開買い付け)を実施、完全子会社化することを発表しました。その買収総額はおよそ4兆3,000億円に上り、国内企業のTOBとしては過去最高額になり、TOB価格は1株当たり3,900円で、9/28(月)の終値(2,775円)に対し、40.5%のプレミアムを乗せました。

なお、9/29(火)のNTTドコモ株は、TOB価格を下回る価格での買い付けを目的とした投資家の買いが膨らみ、ストップ高配分となり、翌30(水)も前日比20.9%高で、買い注文が集まる展開となりました。こうした中、市場では次なる親子上場解消銘柄や、TOB成立後の日経平均入れ替えに伴うNTTドコモの代替候補を探る動きが出ています。

今回の日本株投資戦略では、そんな市場の注目を集めるNTTドコモに続く、完全子会社化銘柄としての可能性を秘める10銘柄を取り上げました。選定条件の詳細は後述いたしますが、“親会社が子会社の株式市場における評価に何らかの不満を抱き、完全子会社・非上場化の意思決定や行動を加速させやすい可能性のある銘柄は何か”といった点に着目し、より細かくスクリーニングをかけています。ぜひご参考にしてみてください。

1「次のNTTドコモ」が期待される理由

9/29(火)の東京株式市場では、日本の株式市場の先行きを大きく変えかねない重要な出来事がありました。日本最大の通信キャリアであるNTT(9432)が、子会社で日本最大の携帯電話事業を手掛けるNTTドコモ(9437)へのTOB(株式公開買い付け)により完全子会社化すると発表したことです。TOBによる買い付け価格が1株3,900円と定められたことを受け、NTTドコモ株の買い付け価格へのサヤ寄せが予想され、同社の株価は9/28(月)の2,775円から9/30(水)の3,885円まで、2営業日でおよそ40%も上昇しました。

上場企業とその子会社が、ともに株式市場に上場していることを「親子上場」といいます。表1は、「親子上場」の会社を子会社の時価総額が大きい順に並べたものです。今回の“NTTとNTTドコモ”の様な「親子上場」は他に、“ソフトバンクグループとソフトバンク”、“日本郵政とゆうちょ銀行”、“キリンホールディングスと協和発酵キリン”など、時価総額でみて、規模の大きい親子上場も少なくないといえます。

親会社のみならず、子会社が資金調達を容易に行えることは、その企業グループにとってメリットであると考えられます。また、投資家にとって、投資対象としての選択肢が増えることも悪いことではないでしょう。ただ、例えば財政事情の悪い親会社が、財務体質の良い子会社に資金を調達させ、その資金を配当等で吸い上げるという手段もあります。この様な優良な子会社の利益が、配当などで企業グループの外部に流出することは、デメリットと考えられます。こうしたことから、海外投資家や機関投資家の多くからは、「親子上場」は日本独自の制度に近く、問題が多いとも考えられているようです。

また、東京証券取引所も“親子上場を一律に禁止することはしないが、必ずしも望ましい資本政策とは言い切れない”とする立場をとっています。そうした「親子上場」でもっとも大規模な実例となったのが、今回のNTTとNTTドコモであり、最大の「親子上場」で動きが出たことにより、東京株式市場では今後も同様の動きが起こると期待されます。

なお、親会社や上場企業の経営陣が、株価(株式市場の評価)に何らかの不満を抱いているケースもあります。株式の上場を維持するには、IR(投資家への企業情報の提供)活動の充実や、コンプライアンスの整備などで、非上場企業以上に手間やコストがかかる一面もあります。こうした背景から、株式市場で妥当な評価が得られない場合、親会社や上場企業の経営陣による株式の買い付けや、非公開化に踏み切るというケースも出てくるわけです。

さて、親会社が子会社の株主から株を買い付ける際、今回のようにTOB(株式公開買い付け)を用いて、時価に3割程度のプレミアムを乗せて買い集めるのが一般的です。投資家が投資した銘柄が運良く、TOBの対象となれば、短期間で大きなリターンを得ることも可能になります。すなわち、我が国を代表する「親子上場」であるNTTとNTTドコモの親子上場解消の動きは、株式市場において“次のドコモを探せ!”という動きにつながると考えられ、表1にあげた「東京株式市場のおもな親子上場」の中から、親子上場解消をめざす新たな動きが出てくる可能性もあります。

取引 チャート ポートフォリオ コード 銘柄

株価

9/30(水)

時価総額

(百万円)

筆頭株主
9437 9437 9437 9437 NTTドコモ 3,885 12,543,225 日本電信電話
9434 9434 9434 9434 ソフトバンク 1,178 5,636,863 ソフトバンクグループジャパン
7182 7182 7182 7182 ゆうちょ銀行 821 3,694,500 日本郵政
9613 9613 9613 9613 エヌ・ティ・ティ・データ 1,342 1,882,155 日本電信電話
4151 4151 4151 4151 協和キリン 2,986 1,612,440 キリンホールディングス
8028 8028 8028 8028 ファミリーマート 2,370 1,201,233 伊藤忠商事
3141 3141 3141 3141 ウエルシアホールディングス 4,625 969,556 イオン
4739 4739 4739 4739 伊藤忠テクノソリューションズ 3,985 956,400 伊藤忠商事
7181 7181 7181 7181 かんぽ生命保険 1,651 928,853 日本郵政
3092 3092 3092 3092 ZOZO 2,928 912,494 Zホールディングス
3769 3769 3769 3769 GMOペイメントゲートウェイ 11,240 835,143 GMOインターネット
6305 6305 6305 6305 日立建機 3,800 817,437 日立製作所
4091 4091 4091 4091 日本酸素ホールディングス 1,615 699,445 三菱ケミカルホールディングス
5486 5486 5486 5486 日立金属 1,615 692,681 日立製作所
9719 9719 9719 9719 SCSK 5,870 611,547 住友商事
4506 4506 4506 4506 大日本住友製薬 1,383 550,296 住友化学
2651 2651 2651 2651 ローソン 5,020 503,506 三菱商事
2412 2412 2412 2412 ベネフィット・ワン 2,652 424,240 パソナグループ
7205 7205 7205 7205 日野自動車 679 390,140 トヨタ自動車
1881 1881 1881 1881 NIPPO 2,904 346,743 ENEOSホールディングス
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。
  • ※表1は客観的事実をご紹介する目的で作成されており、銘柄の推奨を意図するものではありません。

2「完全子会社化」を期待できる銘柄とその条件

投資家が前項に記載した考え方をもとに投資対象を検討する際、やみくもに、上場企業の子会社を狙えばよいわけではありません。例えば、NTTドコモ(9437)がNTT(9432)の完全子会社になるからといって、NTTデータ(9613)もTOBの対象になるとは言い切れないことがあげられます。

親会社が子会社の上場維持の如何を判断するのは、重要な資本政策の一貫となるでしょう。それを投資対象の検討時に察知することは至難の業です。

ただし、繰り返しとなりますが、親会社や上場企業の経営陣が、上場企業の株価(株式市場の評価)に何らかの不満を抱いているケースもあります。株式の上場を維持するには、IR(投資家への企業情報の提供)活動の充実や、コンプライアンスの整備などで、非上場企業以上に手間やコストがかかる一面もあります。こうした背景から、株式市場で妥当な評価が得られないのであれば、親会社や上場企業の経営陣による、株式の買い付けや非公開化に踏み切るというケースも出てくるわけです。

そこで、今回の日本株投資戦略では、“親会社も上場企業で、株式市場の評価が低い銘柄”をピックアップすることにしました。以下、(1)から(6)すべての条件を満たす銘柄を(2)のPBR(株価純資産倍率)が低い順に並べたのが、表2です。これらが、「完全子会社化」を期待できる銘柄であると評価しています。

(1)東証1部または2部に上場する銘柄であること。
(2)PBR(株価純資産倍率)が0.9倍未満の銘柄であること。
(3)純現金比率が30%超の銘柄であること。
(4)PER20倍未満の銘柄であること。
(5)予想配当利回り(会社予想)2%超の銘柄であること。
(6)浮動株比率が20%未満の銘柄であること。

例えば、表2で上から3社目の三井住建道路(1776)ですが、三井住友建設(1821)が発行済み株式数の53.6%を保有する子会社で、浮動株比率は9.1%の銘柄です。前期末の純資産は9/30(水)現在116億円あり、純現金(現金および同等物から長短借入金を引いた金額)も92億円ありますが、時価総額は75億円にとどまっています。

今、法人税等を未考慮として例えれば、“現金を含め116億円の純資産が中に入っている財布に75億円という値札が付いている”という表現も可能でしょう。この会社は過去10年で80億円弱の純利益を稼いでます。将来の稼ぎまでも期待に含めれば、もっと評価されていいようにも思います。過去のコーポレートアクションから、資金調達ニーズも小さいとみられるため、予想利回り3%超で今後も配当を社外流出させるのであれば、親会社にとっては完全子会社化した場合のメリットは大きいと
言えるかもしれません。

表2に掲げた銘柄は、これと近いストーリーを組み立てられる銘柄も多いように思われます。資本政策はおもに親会社が決めることが一般的ですが、割安な評価を親会社以外の大株主が不満に思うケースもあり、それが資本政策に影響を与えるケースも出てきそうです。

ちなみに、表2には相対的に東証2部の銘柄が多くあります。上場銘柄数は東証1部2,177銘柄に対し、東証2部は481銘柄(10/2現在)で、前者が後者の4.5倍の多さです。また、市場全体のPBRは前者が1.22倍に対し、後者は0.90倍となっています。この数字をみる限り、東証2部銘柄は株価評価上「ディスカウント」されやすい状態にあると言えそうです。なお、表2で時価総額が最も大きい銘柄はエレマテック(2715)の419億円であり、こうしたことからも中小型株中心であることが分かります。

また、表1と表2の掲載銘柄に重複はありません。日経新聞の計算を参考にすると、表1掲載の上位10銘柄について予想PERの平均は、24.4倍(日経平均は22.7倍)、PBRは同5.0倍(同1.10倍)でした。その意味でも、表1の銘柄は株式市場から一定の評価を受けているとされ、上場子会社の評価に対する不満は小さいと考えられます。

NTTがNTTドコモを完全子会社化する背景には、ドコモの評価が割安か否かということよりも、5Gの時代をにらんだグループ戦略や、携帯料金引き下げ圧力への対応他、事業展開上の要因が多いように見受けられます。その上で、両者の経営上の一体化を進めた方が得策と判断されたのかもしれません。表1にあげた「東京株式市場のおもな親子上場」の中から、親子上場解消をめざす企業を探すには、そうした個別の定性的な予想も必要になると考えられます。

表2 「完全子会社化」を期待できる銘柄

取引 チャート ポートフォリオ コード 銘柄 株価9/30(水) PBR(倍) PER(倍・実績) 筆頭株主
9967 9967 9967 9967 堺商事(2) 1,791 0.45 9.05 堺化学工業
9055 9055 9055 9055 アルプス物流(2) 798 0.55 11.85 アルプスアルパイン
1776 1776 1776 1776 三井住建道路(2) 813 0.65 7.27 三井住友建設
1775 1775 1775 1775 富士古河E&C(2) 1,964 0.69 4.82 富士電機
5659 5659 5659 5659 日本精線 3,455 0.71 16.08 大同特殊鋼
2806 2806 2806 2806 ユタカフーズ(2) 1,748 0.78 15.82 東洋水産
5358 5358 5358 5358 イソライト工業 472 0.78 5.89 品川リフラクトリーズ
2715 2715 2715 2715 エレマテック 991 0.82 12.85 豊田通商
1930 1930 1930 1930 北陸電気工事 1,201 0.84 9.59 北陸電力
7961 7961 7961 7961 兼松サステック 1,602 0.84 9.56 兼松

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。
  • ※PERは前期実績ベース。通常、投資指標としては予想PERが使われることが多いですが、今期は新型コロナウイルスの発生で、PERの計算に使われるEPS(1株利益)について、会社予想数値を公表していない企業が多くなっています。また、市場予想EPSについては、アナリストの調査対象でなければ、市場コンセンサスの算出はできなくなりますが、そうしたことを背景に予想PER(市場コンセンサス)を算出できない企業も多くなっています。そこで、今回の分析では便宜的に実績PERを使っています。
  • ※銘柄名右横に(2)という印のある銘柄は東証2部上場銘柄で、無印は東証1部銘柄です。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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