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≪新興市場の"MBO候補"銘柄を探る≫ジャスダック市場には割安銘柄が目立つ!?

2020/10/7
投資情報部 鈴木 英之

10月第1週(10/5〜10/9)の東京株式市場は買い先行の展開になっています。トランプ米大統領が早々と退院したため、それを好感した買いが優勢となりました。なお、10/5(月)〜10/7(水)にかけて新興市場は3営業日続伸となり、このうち東証マザーズ指数は年初来高値更新となりました。同指数は7/31(金)を底に、10/7(水)まで35%の上昇となり、およそ2年8カ月ぶりに高値水準を回復し、時価総額は9.4 兆円とジャスダック市場(9.8兆円)に迫る勢いをみせています。

もっとも、大きく上昇してきたマザーズ銘柄は今期が赤字見通しか、予想PERが数百倍に達している銘柄で占められています。したがって、今後割高感や過熱感が指摘される可能性には十分注意が必要でしょう。逆に、ジャスダック市場に上場する銘柄には、極端に割安感が強くなっているにもかかわらず、投資家の目にあまりとまることのない隠れた銘柄「ジャスダック・ディスカウント」ともいえる状態が生じているようにも思われます。

そこで、今回の「新興株ウィークリー」では、株式への評価が相当に低く、M&Aの手法の1つであるMBO(経営陣による買収)がいつ決断されても不思議ではないような割安とされる新興市場の銘柄を抽出すべく、スクリーニングを行ってみました。

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1東証マザーズ指数の上昇基調が継続

下半期に入り、初の営業日となった10/1(木)の東京株式市場は、システム障害で全銘柄の取引が停止されるという異例の事態となりました。全銘柄の取引が停止されたのは2005/11/1以来ですが、終日の取引停止は初めてのことです。なお、この日の日経平均株価は9/30(水)終値が適用(新興市場も同様)されることになりました。続く、10/2(金)はトランプ米大統領が新型コロナウイルスに感染して入院したこともあり、全般下落となりました。

しかし、10月第1週(10/5〜10/9)の東京株式市場は買い先行の展開になっています。トランプ米大統領が早々と退院したため、それを好感した向きの買いが優勢となりました。ただ、完治したとはいえない状況とみられ、米大統領選挙の活動を優先したとの批判的な見方から、株式市場全般的には様子見気分が強まっています。そうした中、値動きの良さも手伝って、東証マザーズ市場については10/5(月)から10/6(火)にかけ、売買代金を増やしています。結果、東証マザーズ指数は10/5(月)から10/7(水)にかけて、3営業日続伸となり、年初来高値更新となりました。

図1はそんな東証マザーズ指数の動きを示した週足チャートです。6/26(金)から7/31(金)まで10.7%下落した後は上昇に転じ、10/7(水)まで35%の上昇となっています。現在、2年8カ月ぶりに高値水準を回復し、時価総額は9.4 兆円とジャスダック市場(9.8兆円)に迫る勢いをみせています。

主力銘柄の内、個別でもっとも上昇した銘柄はジーエヌアイグループ(2160)で、肝線維症治療候補薬が良好な治験結果を示し、実用に向けて前進しているとの見方が強まりました。また、電子商取引のプラットフォームを手掛けるBASE(4477)は、8月に業績予想を上方修正したことにより、DX関連銘柄を物色する流れに乗りました。

図1 東証マザーズ指数(週足)

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。

表1 新興市場(東証マザーズ・ジャスダック)主要銘柄のパフォーマンス上位(7/31〜10/6)

コード 銘柄名 市場 株価 騰落率
2160 ジーエヌアイグループ マザーズ 3,880 193.1%
4477 BASE マザーズ 13,300 105.2%
2484 出前館 ジャスダック 3,115 96.3%
3966 ユーザベース マザーズ 3,960 85.0%
4053 Sun Asterisk マザーズ 2,782 84.4%
4480 メドレー マザーズ 5,170 72.7%
4478 フリー マザーズ 7,830 64.3%
4592 サンバイオ マザーズ 2,072 54.9%
4475 HENNGE マザーズ 7,470 53.2%
3923 ラクス マザーズ 1,830 49.8%
4488 AIinside マザーズ 45,600 42.7%
4593 ヘリオス マザーズ 2,057 41.5%
4483 JMDC マザーズ 4,960 37.8%
7779 CYBERDYNE マザーズ 525 33.9%
4816 東映アニメーション ジャスダック 6,750 25.2%
6027 弁護士ドットコム マザーズ 11,580 24.7%
4443 Sansan マザーズ 6,440 24.1%
3994 マネーフォワード マザーズ 8,380 17.5%
1407 ウエストホールディングス ジャスダック 2,864 16.9%
6324 ハーモニック・ドライブ・システムズ ジャスダック 6,700 14.3%
  • ※東証マザーズおよびジャスダック市場の時価総額1千億円以上銘柄(10/6時点)について、10/6(火)終値を7/31(金)終値と比較し、その値上がり率が大きい順に20銘柄並べたもの。

2新興市場でMBOの対象になりそうな銘柄を抽出

前項でご説明した通り、東証マザーズ指数の時価総額は拡大を続け、ジャスダック市場をしのぐ勢いになっています。新規上場後、東証1部を目指すような銘柄は、市場優遇策のあるマザーズ市場を選ぶ傾向にあります。上昇の目立つ銘柄のランキングも、上位はそのほとんどがマザーズ銘柄になっています。

表1の上位を占めるマザーズ銘柄については、BASE(4477)、Sun Asterisk(4053)、メドレー(4480)など上場後1年も経たない、文字通りの新興銘柄が多く、上値にシコリが少ないこともあり、値動きが軽くなりやすいという傾向があります。それに対し、ジャスダック市場は新興銘柄の市場というより、中小型株市場と表現した方が妥当とされ、上場後の期間は総じて、マザーズ銘柄よりも長く、上値では戻り売りが出やすい銘柄も少なくないと思われます。

もっとも、表1のマザーズ銘柄は今期が赤字見通しか、予想PERが数百倍に達している銘柄で占められています。したがって、今後割高感や過熱感が指摘されるようになる可能性には十分注意です。逆に、ジャスダック市場に上場する銘柄には、極端に割安感が強くなっているにもかかわらず、投資家の目にあまりとまることのない隠れた銘柄「ジャスダック・ディスカウント」ともいえる状態が生じているようにも思われます。

株式市場では、NTT(9432)によるNTTドコモ(9437)のTOB・上場廃止の動きもあり、親子上場廃止の増加に関心が集まっていますが、M&Aの手法の1つであるMBO(経営陣による買収)も増える傾向にあります。株式市場では、ソフトバンクグループ(9984)によるMBOの観測が話題(あくまで憶測の段階)になりましたが、株式の評価が著しく低く、上場のメリットがあまり感じられない企業であれば、経営陣がMBOを決断してくるケースもでてきそうです。

そこで、今回の「新興株ウィークリー」では、株式への評価が相当に低く、MBOがいつ決断されても不思議ではないような割安な新興銘柄を抽出すべく、スクリーニングを行いました。条件は以下の通りです。

(1)東証マザーズまたはジャスダック市場に上場されている銘柄であること。
(2)PBR(前期実績)が0.7倍未満の銘柄であること。
(3)ネットキャッシュが時価総額に占める比率が50%以上であること。
(4)実績および予想PERが15倍未満の銘柄であること。

上記の条件をすべて満たす銘柄をPBRの低い順に並べたのが表2となります。これらの銘柄は極端に割安感が強く、将来、経営陣によるMBOがいつ決断されても不思議ではない割安な銘柄であると考えられます。

無論、株価が安い銘柄にはそれなりに理由があるケースが多いものです。表2では、多くの銘柄が今期減益見通しや、株式市場での流動性に難があるとみられる点があるため、注意が必要です。このため、株式市場で買おうと思っても、売り物が薄くなかなか買えない銘柄も多いと思われます。

たとえば、初穂商事(7425)ですが、前期末のネットキャッシュは29億円で、それを含む純資産は72億円あまりですが、時価総額は27億円しかありません。ただし、今期は減益見通しで日々の出来高も少ないというリスク要因があります。

寺崎電気産業(6637)はネットキャッシュ83億円を含み、純資産は314億円ありますが、時価総額は130億円にとどまっています。確かに今期は31%も純利益が減る見通しですが、増減はありつつもこの会社は過去10年最終黒字を継続して計上し、年平均の純利益は16億円もあります。時価総額はその8年分に過ぎない計算です。

なお、表2の銘柄は結果的にすべてがジャスダック上場銘柄になっており、投資家の目にあまりとまることのない隠れた銘柄「ジャスダック・ディスカウント」ともいえる状態になっています。

表2 PBR、PER、ネットキャッシュからみて著しく割安と思われる新興市場上位銘柄

取引 チャート ポートフォリオ コード 銘柄 株価(10/6) PBR ネットキャッシュ比率 予想PER
9036 9036 9036 9036 東部ネットワーク 879 0.279 76.8% 11.9
7927 7927 7927 7927 ムトー精工 459 0.300 55.8% 11.8
7425 7425 7425 7425 初穂商事 3,210 0.383 124.8% 7.2
6637 6637 6637 6637 寺崎電気産業 999 0.414 55.8% 9.3
4976 4976 4976 4976 東洋ドライルーブ 2,398 0.446 125.5% 14.3
3352 3352 3352 3352 バッファロー 1,080 0.465 71.3% 7.3
1782 1782 1782 1782 常磐開発 5,800 0.475 112.8% 5.4
9780 9780 9780 9780 ハリマビステム 2,901 0.473 76.4% 7.8
7314 7314 7314 7314 小田原機器 601 0.493 75.2% 12.6
4627 4627 4627 4627 ナトコ 1,119 0.496 80.5% 13.0
4629 4629 4629 4629 大伸化学 1,410 0.500 63.1% 8.1
7539 7539 7539 7539 アイナボホールディングス 904 0.523 100.7% 8.2
1904 1904 1904 1904 大成温調 1,877 0.550 64.8% 14.4
3892 3892 3892 3892 岡山製紙 947 0.563 83.4% 10.6
9906 9906 9906 9906 藤井産業 1,460 0.559 70.8% 7.7
1758 1758 1758 1758 太洋基礎工業 4,900 0.571 89.7% 7.6
3035 3035 3035 3035 ケイティケイ 339 0.632 72.0% 11.0
2773 2773 2773 2773 ミューチュアル 841 0.655 76.7% 13.5
7614 7614 7614 7614 オーエムツーネットワーク 1,240 0.685 91.1% 13.0
  • ※Bloombergデータ、会社公表データをもとにSBI証券が作成。
  • ※PBRは前期実績ベース。予想PERは会社予想ベース。
  • ※ネットキャッシュ比率は現金・現金同等物から長短借入金を引いた金額が時価総額に占める比率。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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