皆さん、こんにちは。
21日のマーケットは、トランプ米大統領がパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長解任をちらつかせていることへの警戒感から売りが先行しました。パウエルFRB議長が利下げに慎重な立場を変えないことに対し、トランプ大統領はこれまでに繰り返し不満を表明していました。米ホワイトハウスのハセット国家経済会議(NEC)委員長は18日、「大統領とチームが(パウエル氏解任の可能性について)検討を続けている」と語り、トランプ氏も「金利を下げるべきだ」と改めて利下げを要求しました。市場関係者の間では、高関税政策を巡る不確実性に加え、FRBの独立性が脅かされれば「米国売り」に拍車が掛かりかねないとの警戒感が高まっています。
米通信社によると、ベセント米財務長官は非公開の会合で、貿易戦争を巡る米中の緊張関係はごく近い将来に和らぐとの認識を表明したことで、投資家心理の悪化に歯止めがかかりました。市場関係者の間では、トランプ大統領と中国の習近平国家主席による妥結は容易ではないとの見方もあるようです。
米紙は関係筋の話として、トランプ米政権が対中追加関税の引き下げを検討していると報道しました。およそ50〜65%に引き下げられる可能性があるとのことです。またベセント米財務長官は一部記者団に対し、「米中とも緊張を緩和する必要がある」と説明しました。まずは双方が高関税を引き下げ、その後で貿易交渉に入る「2段階方式」を提示しました。
トランプ大統領は22日には記者団に、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長を「解任するつもりはない」と言明しました。FRBの独立性や米中貿易戦争を巡る懸念が和らぎました。
トランプ米大統領は、政権が関税問題を巡り、中国と会談を行ったと明らかにしました。米中貿易摩擦で大きな打撃が予想される半導体関連やIT大手の株が、懸念の和らぎに伴い買われました。
米ミシガン大が発表した4月の消費者調査では、1年先の期待インフレ率が6.5%と1981年以来の高水準を付けました。高関税政策による物価高再燃リスクが嫌気されました。一方、中国政府が米国製の一部半導体について報復関税の対象から除外したなどとする報道によって安心感が広がりました。
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週間の概況
注目イベント
*今週は日銀金融政策決定会合と米雇用統計に注目しましょう。
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国名日付時刻イベント
日本
2025/4/3008:503月鉱工業生産日本
2025/4/3014:003月新設住宅着工戸数独国
2025/4/3017:001-3月期GDPユーロ圏
2025/4/3018:001-3月期域内GDP日本
2025/4/3019:00外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)米国
2025/4/3020:00MBA住宅ローン申請指数米国
2025/4/3021:154月ADP雇用統計米国
2025/4/3021:301-3月期四半期雇用コスト指数米国
2025/4/3021:301-3月期四半期実質GDP米国
2025/4/3021:301-3月期四半期GDP個人消費米国
2025/4/3021:301-3月期四半期コアPCE米国
2025/4/3022:454月シカゴ購買部協会景気指数米国
2025/4/3023:003月個人所得米国
2025/4/3023:003月個人消費支出(PCE)米国
2025/4/3023:003月住宅販売保留指数-
2025/5/1-中国、香港、ドイツなど祝日日本
2025/5/1
未定
日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表
日本
2025/5/1未定
日銀展望レポート
日本
2025/5/1
15:30
植田和男日銀総裁、定例記者会見
米国
2025/5/120:304月チャレンジャー人員削減数米国
2025/5/121:30新規失業保険申請件数米国
2025/5/122:454月製造業購買担当者景気指数米国
2025/5/123:004月ISM製造業景況指数中国
2025/5/2-祝日日本
2025/5/208:303月失業率日本
2025/5/208:303月有効求人倍率米国
2025/5/2
21:30
4月非農業部門雇用者数変化
米国
2025/5/2
21:30
4月失業率
米国
2025/5/2
21:30
4月平均時給
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2025/5/5-中国、英国、日本祝日(こどもの日)米国
2025/5/522:454月サービス部門購買担当者景気指数米国
2025/5/522:454月総合購買担当者景気指数米国
2025/5/523:004月ISM非製造業景況指数日本
2025/5/6-休日(振替休日)米国
2025/5/621:303月貿易収支
チャート分析による銘柄診断
移動平均線大循環分析でくりっく株365の銘柄を見てみましょう。
日経225分析
日経225は下降期である第4ステージから下降相場の終焉である第5ステージへ移行してきました。ここから短期移動平均線が帯を上抜けてくれば上昇相場の入口である第6ステージへ移行します。一方で、短期移動平均線が帯を下抜ければ下降期である第4ステージへ逆行します。
- 移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

現在のステージ
第5ステージ
第5ステージは下降相場の終焉です。
今後を読み取る鍵
短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を下抜けていきます。
重要な価格
高値38,287円 安値30,357円
※抵抗線・支持線となりやすい価格です。そこを突破することに意味があります。
NYダウ分析
NYダウは下降期である第4ステージを維持しています。ここから帯に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いが出てきます。一方で、短期移動平均線が帯に突入すれば下降相場の終焉である第5ステージに移行します。
- 移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

現在のステージ
第4ステージ
第4ステージは下降期です。
今後を読み取る鍵
短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
重要な価格
高値42,860ドル 安値36,585ドル
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。
NASDAQ-100分析
NASDAQ-100は下降期である第4ステージから下降相場の終焉である第5ステージへ移行してきました。ここから短期移動平均線が帯を上抜けてくれば上昇相場の入口である第6ステージへ移行します。一方で、短期移動平均線が帯を下抜ければ下降期である第4ステージへ逆行します。
- 移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

現在のステージ
第5ステージ
第5ステージは下降相場の終焉です。
今後を読み取る鍵
短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を下抜けていきます。
重要な価格
高値20,371ドル 安値16,337ドル
※抵抗線・支持線となりやすい価格です。そこを突破することに意味があります。
原油ETF分析
原油ETFは下降期である第4ステージを維持しています。ここから帯に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いが出てきます。一方で、短期移動平均線が帯に突入すれば下降相場の終焉である第5ステージに移行します。
- 移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

現在のステージ
第4ステージ
第4ステージは下降期です。
今後を読み取る鍵
短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がっていきます。
重要な価格
高値3,184円 安値2,370円
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。
小次郎講師のVトレーダー養成講座
まずは、先週の宿題から考えてみましょう。先週の宿題は、上昇トレンドから下降トレンド、下降トレンドから上昇トレンドへの移行の際のステージと移動平均線の並び順について考えてみましょう、というものでした。
下記のチャートを見てみましょう。チャートの左側は第1ステージです。移動平均線の並び順が上から「短期・中期・長期」となっています。その第1ステージから第2ステージ、第3ステージと順番に移行し、第4ステージに移行した時には並び順が逆になり、下から「短期・中期・長期」となりました。そこから、第5ステージ、第6ステージ、第1ステージと移行してきたときには、再び並び順が上から「短期・中期・長期」となっています。
ステージの移行がスムーズにいく際は、第2ステージ、第3ステージ、それから、第5ステージ、第6ステージの間隔が狭いことが分かります。そして、短期移動平均線が次々とデッドクロス、ゴールデンクロスしながらステージが変わっていきました。
このロジックを理解すると、移動平均線大循環分析をより深く分析することができるようになります。
トレンドが転換するときは第2ステージ、第3ステージ、第5ステージ、第6ステージの期間は短くなるのです。そして、トレンドがある際は、第1ステージと第4ステージの期間が長くなります。ということは、それぞれのステージの期間の長短の違いによって、相場環境がどうなっているかが見えてきます。今回は、トレンド転換がスムーズにいくと上記の4つのステージの期間は短くなると覚えておきましょう。
では、今週の宿題です。来週は上昇トレンドから下降トレンドへの移行期の詳細について見ていきますので、その変化の時の移動平均線の並び順がどう変化するかを明確にしておきましょう。

移動平均線大循環分析の見方 (簡易版)
移動平均線大循環分析とは?
3本の移動平均線の並び順と傾きで現状を分析し、今後の展開を予測する指標です。価格変動の中で買いにエッジ (優位性) が発生する局面、売りにエッジが発生する局面を見つけ出すことができます。
移動平均線大循環分析

ステージとは?
3本の線の並び順は全部で6種類。それをステージ1から6と名付けました。(下図参照)
価格変動の中でステージは基本的に時計回りで推移し、ときに一時的に反時計回りで推移します。
つまり現在がステージ1だとすると、次に移行するのはステージ2というのが基本で、ときにステージ6に戻ることがあるということです。これ以外の展開はありません。これにより今後の展開が読みやすくなります。

売買チャンス
ステージ1で3本の線が右肩上がりのときは買いトレードにエッジ (優位性) があります。ステージ4で3本の線が右肩下がりのときは売りトレードにエッジがあります。
帯
移動平均線大循環分析において中期移動平均線と長期移動平均線の間を「帯 (おび)」と言います。帯は大局トレンドの状態を示します。
帯による分析
帯が傾きを持ち間隔が広がっている状態が、トレンドが勢いを持っている状態です。間隔が狭まったり傾きが緩やかになるとトレンドが勢いを失ったことがわかります。またもみあい相場では帯は横這いとなり、細くなります。
価格および短期移動平均線が帯の上にいるのが買い時代、帯の下にいるのが売り時代を表します。
- 3本の移動平均線は短期5日、中期20日、長期40日のEMA (指数平滑移動平均線) を利用しています。