皆さん、こんにちは。
4月7日のマーケットは、米国の関税に関する情報が錯綜し、乱高下する値動きの荒い展開となりました。トランプ大統領が中国以外の国・地域に対する関税措置を90日間停止することを検討していると伝わり、一時急反発したものの、政権はこれを「虚偽の報道」と一蹴したことで、再び反落となりました。またトランプ氏は同日、中国が相互関税への報復措置を撤回しない場合、中国からの輸入品に50%の追加関税を9日から課すとSNSに投稿しました。今後の米中貿易戦争の激化が懸念されるほか、米国と各国の通商交渉の行方を巡る不透明感が根強い状況となっています。米政権が打ち出した相互関税では、ほぼすべての貿易相手国からの輸入品を対象にした一律10%の基本税率の適用を5日に開始し、貿易赤字が大きい60カ国を対象にした上乗せ分は9日に発効する予定となっていました。
トランプ政権は既に中国に20%の追加関税を発動し、9日から相互関税で34%上乗せする予定となっていました。さらにトランプ大統領が7日、中国の出方次第で50%上乗せする考えを示していました。市場関係者の間では、さすがに50%上乗せは本気ではないとの見方があったものの、レビット大統領報道官は8日、計104%の賦課を表明しました。米政権は9日、相互関税の第2弾を発動し、中国に適用する税率を104%に引き上げました。これに反発した中国が報復措置を打ち出しました。双方が関税をかけ合う「貿易戦争」激化に伴い世界経済は景気後退に陥るとの懸念が広がりました。ところが、トランプ氏が中国を除く貿易相手国に対し、相互関税上乗せ分の90日間の猶予を表明したことで空気が一変しました。ダウの上げ幅は一時3,100ドルを超え、終値上げ幅が過去最大を更新し、コロナ禍だった2020年3月以来約5年1カ月ぶりとなりました。市場参加者の間では、トランプ氏の判断について来年の中間選挙などをにらみ足元の相場急落を気にしたことが背景にあると分析しました。ただ、中国に対する追加関税率が145%まで引き上げられ、中国も報復措置をエスカレートしています。中国側も報復として10日、米国製品に84%の追加関税を発動しました。さらに、中国政府は11日、トランプ米政権が対中追加関税率を計145%まで引き上げたことを受け、米国からの全輸入品に課す報復関税の税率を84%から125%にすると発表しました。米中の対立が相場の重荷となっています。
米下院で、トランプ氏の看板政策である大規模減税に関する法案の概要が承認されたことを受けて、株式市場は下げ幅を縮めました。
10日朝発表の3月の米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比の上昇率が2.4%と市場予想を下回りました。関税政策を受けたインフレ加速への過度な警戒感は和らいだものの、市場関係者の間では、好調な物価指標にもかかわらず、(関税を巡り)市場には再び先行き不透明感が広がったとの声が上がっています。
英紙は、ボストン連邦準備銀行のコリンズ総裁へのインタビューを発表しました。コリンズ氏は金融市場の動揺に対して「必要ならば断固として行動する用意がある」と発言したことで、投資家心理が改善しました。
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週間の概況
注目イベント
*今週はユーロ圏のECB政策金利 に注目しましょう。
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国名日付時刻イベント
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日本
2025/4/1608:502月機械受注 -
中国
2025/4/1611:001-3月期四半期GDP -
米国
2025/4/1620:00MBA住宅ローン申請指数 -
米国
2025/4/1621:303月小売売上高 -
米国
2025/4/1622:153月鉱工業生産 -
米国
2025/4/1623:004月NAHB住宅市場指数 -
米国
2025/4/1629:002月対米証券投資 -
日本
2025/4/1708:503月貿易統計 -
ユーロ圏
2025/4/1721:15欧州中央銀行(ECB)政策金利 -
米国
2025/4/1721:303月住宅着工件数 -
米国
2025/4/1721:303月建設許可件数 -
米国
2025/4/1721:304月フィラデルフィア連銀製造業景気指数 -
米国
2025/4/1721:30新規失業保険申請件数 -
ユーロ圏
2025/4/1721:45ラガルドECB総裁、定例記者会見 -
日本
2025/4/1808:303月全国消費者物価指数 -
米国
2025/4/2123:003月景気先行指標総合指数 -
米国
2025/4/2223:004月リッチモンド連銀製造業指数
チャート分析による銘柄診断
移動平均線大循環分析でくりっく株365の銘柄を見てみましょう。
日経225分析
日経225は下降期である第4ステージを維持しています。ここから帯に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いが出てきます。一方で、短期移動平均線が帯に突入すれば下降相場の終焉である第5ステージに移行します。
- 移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

現在のステージ
第4ステージ
第4ステージは下降期です。
今後を読み取る鍵
短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
重要な価格
高値38,287円 安値30,000円
※抵抗線・支持線となりやすい価格です。そこを突破することに意味があります。
NYダウ分析
NYダウは下降期である第4ステージを維持しています。ここから帯に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いが出てきます。一方で、短期移動平均線が帯に突入すれば下降相場の終焉である第5ステージに移行します。
- 移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

現在のステージ
第4ステージ
第4ステージは下降期です。
今後を読み取る鍵
短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
重要な価格
高値42,860ドル 安値36,000ドル
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。
NASDAQ-100分析
NASDAQ-100は下降期である第4ステージを維持しています。ここから帯に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いが出てきます。一方で、短期移動平均線が帯に突入すれば下降相場の終焉である第5ステージに移行します。
- 移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

現在のステージ
第4ステージ
第4ステージは下降期です。
今後を読み取る鍵
短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
重要な価格
高値20,371ドル 安値16,000ドル
※抵抗線・支持線となりやすい価格です。そこを突破することに意味があります。
原油ETF分析
原油ETFは下降期である第4ステージを維持しています。ここから帯に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いが出てきます。一方で、短期移動平均線が帯に突入すれば下降相場の終焉である第5ステージに移行します。
- 移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

現在のステージ
第4ステージ
第4ステージは下降期です。
今後を読み取る鍵
短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がっていきます。
重要な価格
高値3,184円 安値2,370円
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。
小次郎講師のVトレーダー養成講座
今週は3本の移動平均線の組み合わせが大循環していることを確認していきましょう。
下のチャートは「ナスダック100の日足チャート」です。
丸で囲った右肩上がりとなっている期間に注目しましょう。この期間は第1ステージです。上昇トレンドが継続している間は上から順に「短期・中期・長期」の組み合わせになっています。この第1ステージがどのように変化していくかを見ていきましょう。
上昇の終盤には短期線が中期線を下抜いて上から順に「中期・短期・長期」の組み合わせになりました。これによって第2ステージに変わりました。そこから短期線が長期線を下抜き「中期・長期・短期」の組み合わせに変わり第3ステージとなりました。
今度は中期線が長期線を下抜いて上から順に「長期・中期・短期」の組み合わせになり第4ステージとなりました。第4ステージは右肩下がりとなっている期間です。そこから短期線が中期線を上抜いて上から順に「長期・短期・中期」となり第5ステージに移行しました。そして、短期線が長期線を上抜いて上から順に「短期・長期・中期」となり第6ステージ、中期線が長期線を上抜いて上から順に「短期・中期・長期」となって第1ステージに変わり循環していくのです。
このようにずっと時系列で追いかけていくと、チャート期間中、見事に「1→2→3→4→5→6→1→・・」と大循環していることが分かります。実はこれほどきれいな循環はそう多くはないのですが、まずは基本が大切ですので、この基本系を頭に置いておきましょう。
では、今週の宿題です。このステージが変化するときに、それぞれのステージの期間に着目し、気づいた点を挙げてみましょう。

移動平均線大循環分析の見方 (簡易版)
移動平均線大循環分析とは?
3本の移動平均線の並び順と傾きで現状を分析し、今後の展開を予測する指標です。価格変動の中で買いにエッジ (優位性) が発生する局面、売りにエッジが発生する局面を見つけ出すことができます。
移動平均線大循環分析

ステージとは?
3本の線の並び順は全部で6種類。それをステージ1から6と名付けました。(下図参照)
価格変動の中でステージは基本的に時計回りで推移し、ときに一時的に反時計回りで推移します。
つまり現在がステージ1だとすると、次に移行するのはステージ2というのが基本で、ときにステージ6に戻ることがあるということです。これ以外の展開はありません。これにより今後の展開が読みやすくなります。

売買チャンス
ステージ1で3本の線が右肩上がりのときは買いトレードにエッジ (優位性) があります。ステージ4で3本の線が右肩下がりのときは売りトレードにエッジがあります。
帯
移動平均線大循環分析において中期移動平均線と長期移動平均線の間を「帯 (おび)」と言います。帯は大局トレンドの状態を示します。
帯による分析
帯が傾きを持ち間隔が広がっている状態が、トレンドが勢いを持っている状態です。間隔が狭まったり傾きが緩やかになるとトレンドが勢いを失ったことがわかります。またもみあい相場では帯は横這いとなり、細くなります。
価格および短期移動平均線が帯の上にいるのが買い時代、帯の下にいるのが売り時代を表します。
- 3本の移動平均線は短期5日、中期20日、長期40日のEMA (指数平滑移動平均線) を利用しています。