皆さん、こんにちは。

移動平均線大循環分析でくりっく株365の銘柄を見てみましょう。新型コロナウイルス感染拡大に対する懸念やバイデン米大統領が富裕層に対するキャピタルゲイン税率の引き上げを提案する見通しといった材料と、企業業績の改善に対する期待が交錯しているようです。緊急事態宣言が発動された日本市場は軟調な展開となっています。

NYダウは上昇期である第1ステージを維持しています。帯に傾きが出て間隔が広がっていますのでトレンドに勢いがあるのが分かります。一方で、ここから短期移動平均線が帯に突入すれば上昇相場の終焉である第2ステージへと移行します。

日経225は短期移動平均線が帯を下抜けて、上昇期である第1ステージから下降相場の入り口である第3ステージへと移行しています。中期移動平均線と長期移動平均線が接近しており、この2本がデッドクロスすれば下降期である第4ステージへと移行します。一方で、短期移動平均線が帯に突入すれば下降相場の終焉である第5ステージへと移行します。帯が細く3本の移動平均線が接近していますのでステージの変化が起きやすい状況となっています。それを正しく認識し、ここからの短期移動平均線と帯の関係に注目して見ていきましょう。

世界保健機関（WHO）によると、過去1週間で報告された世界の新型コロナウイルスの新規感染者数が約522万人と、過去最多となった模様です。感染拡大への懸念が相場の重荷となっています。また、バイデン米大統領が富裕層に対するキャピタルゲイン税率の引き上げを提案する見通しであるとの報道が出ました。それによると、同税率を現在の倍近い39.6%に引き上げることを提案する見通しということです。

米企業の1〜3月期決算発表が本格化してきています。市場関係者の間では、新型コロナウイルス禍からの業績回復と今後の見通しに注目が集まっています。調査会社リフィニティブによれば、米主要500社の利益は前年同期比30.9%増と見込まれていようです。

週間新規失業保険申請件数は2週連続で改善しました。3月のコンファレンス・ボード景気先行指標総合指数は大幅上昇し、市場予想を上回りました。IHSマークイットが発表した4月の米製造業購買担当者景況指数（PMI）速報値は60.6と、2007年の調査開始以降の最高を記録しました。3月の新築住宅販売件数は前月比20.7%増と、市場予想を大きく上回りました。

バイデン米政権が議会に対し、富裕層の株式取引益増税を提案する見通しと報じられていますが、市場関係者の間では富裕層増税については、共和党が反対する見込みで民主党も一部が反対するとみられており、このような状況で報じられた通りの増税は困難との見方が出ているようです。

日本の東京や大阪など一部の地域では4月25日から3回目の緊急事態宣言の期間に入りました。今回は5月11日までの2週間余りの短期間となります。この間に解除できる水準にまで感染を抑え込めるかが焦点となります。マーケットへの影響も合わせて注視していきましょう。

4月28日（水）20:00（米国）MBA住宅ローン申請指数
4月28日（水）27:00（米国）米連邦公開市場委員会（FOMC）、終了後政策金利発表
4月28日（水）27:30（米国）パウエル米連邦準備理事会（FRB）議長、定例記者会見
4月29日（木）日本祝日（昭和の日）
4月29日（木）16:55（独国）4月失業者数、4月失業率
4月29日（木）21:30（米国）新規失業保険申請件数
4月29日（木）21:30（米国）失業保険継続受給者数
4月29日（木）21:30（米国）1-3月期四半期実質GDP
4月29日（木）21:30（米国）1-3月期四半期GDP個人消費
4月29日（木）21:30（米国）1-3月期四半期コアPCE
4月30日（金）08:30（日本）3月失業率、3月有効求人倍率
4月30日（金）10:00（中国）4月製造業購買担当者景気指数
4月30日（金）14:00（日本）3月新設住宅着工戸数
4月30日（金）14:00（日本）4月消費者態度指数
4月30日（金）14:30（仏国）1-3月期GDP
4月30日（金）17:00（独国）1-3月期GDP
4月30日（金）18:00（ユーロ圏）3月失業率
4月30日（金）18:00（ユーロ圏）4月消費者物価指数
4月30日（金）18:00（ユーロ圏）1-3月期四半期GDP
4月30日（金）21:30（加国）2月月次GDP
4月30日（金）21:30（米国）3月個人所得
4月30日（金）22:45（米国）4月シカゴ購買部協会景気指数
4月30日（金）23:00（米国）4月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
5月3日（月）中国・英国休場、日本祝日（憲法記念日）
5月3日（月）17：00（ユーロ圏）4月製造業購買担当者景気指数
5月3日（月）22：45（米国）4月製造業購買担当者景気指数
5月3日（月）23：00（米国）4月ISM製造業景況指数
5月4日（火）中国休場（レイバー・デー）、日本祝日（みどりの日）
5月4日（火）10：45（中国）4月Caixin製造業購買担当者景気指数
5月4日（火）13：30（豪国）豪準備銀行（RBA）、政策金利発表
5月4日（火）21：30（米国）3月貿易収支
5月5日（水）中国休場（レイバー・デー）、日本祝日（こどもの日）
5月5日（水）17：00（ユーロ圏）4月サービス部門購買担当者景気指数
5月5日（水）20：00（米国）MBA住宅ローン申請指数
5月5日（水）21：15（米国）4月ADP雇用統計
5月5日（水）22：45（米国）4月サービス部門購買担当者景気指数
5月5日（水）22：45（米国）4月総合購買担当者景気指数
5月5日（水）23：00（米国）4月ISM非製造業景況指数

＊今週はFOMCや欧米各国のGDPに注目となります。新規失業保険申請件数の結果も確認しましょう。

第3ステージ
第3ステージは下降相場の入り口です。

短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに移行する場合は、中期移動平均線が長期移動平均線を下抜けていきます。
そこに注目していきましょう。

高値31,000円　安値27,582円
※抵抗線・支持線となりやすい価格です。そこを突破することに意味があります。

第1ステージ
第1ステージは上昇期です。

短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
・下降トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を下抜けていきます。
そこに注目していきましょう。

高値34,500ドル　安値30,631ドル
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。

今週も移動平均線の間隔を観察していきましょう。

上記の図を見ていきましょう。

仮に、今が第4ステージだと仮定します。3本の線の位置関係は、上から「長期・中期・短期」になっています。

第4ステージから第5ステージに順行するためには、短期線と中期線が入れ替わって「長期・短期・中期」となる必要があります。ということは、その前段階として短期線と中期線が次第に接近していくはずです。

反対に、第3ステージへと逆行するなら、中期線と長期線が入れ替わって「中期・長期・短期」となるはずですが、そのためには中期線と長期線が接近していく必要があります。

仮に、今、中期線と長期線の間隔が「それなりに開いている」としましょう。その場合、第3ステージに戻ることはまずありません。

理由は、やはり移動平均線の感応度の違いにあります。感応度が高い短期線は、中期線に向かって早い速度で動きます。

一方で、短期線に比べて感動度に劣る中期線と長期線の動きはゆっくりです。このため、中期線と長期線の「それなりの開き」は維持されやすく、短期線と中期線の入れ替え、すなわち第5ステージへの移行が起こりやすいのです。