2/25（火）の東京株式市場では大きく売りが先行しています。マークイット製造業PMIの生産指数低下を受け、米国経済にも不透明感が台頭してきたこと、ここにきて韓国やイタリアなど中国以外での新型肺炎の感染が拡大し、世界経済への影響が本格化してきそうなこと等が要因です。世界の新型肺炎感染者数は2/24（月）現在で79,335人となり、過去1週間で11%増、死者数は同じ日現在で2,612人、同47%増となりました。

ここにきて死者数の増え方が加速しているのは警戒すべき動きです。また、我が国でも感染者数が1週間で2倍超増えて143人となりましたが、韓国では同じ期間に30人から763人、イタリアでは3人から152人に急増するなど、中国以外での増加が顕著になっています。

新型ウイルスの感染がスタートした中国の湖北省では企業の休業が3/10（火）まで延長される方針です。トヨタ自動車（7203）は中国の全4工場で操業再開にこぎつけたようですが、フル操業にはほど遠いのが現実なようで、世界のサプライチェーンの混乱は長期化しそうです。また、国内ではインバウンド需要の縮小に加え、外出の自粛により個人消費の減少が懸念されます。日本では景気後退局面を迎える可能性が強まっています。

当面の下値めどとしては、以下の水準が想定されます。

（1）22,355円・・・2/25（火）取引開始直後に付けた安値
（2）22,193円・・・200日移動平均線
（3）22,165円・・・シカゴ日経平均先物の2/24終値
（4）22,144円・・・8/26安値から1/17高値（ともに取引時間中）までの上昇幅の半値押し
（5）22,000円・・・心理的節目

以上