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天底を狙わない。利益を上げるMACDの使い方

2019/5/31
提供:株式会社TML 石田 豪

1テクニカル分析方法「MACD」の考案者が注目するMACDの使い方

令和相場が始まり1カ月が経過します。5月の日経平均を月足で見ると寄付き坊主の陰線と弱気。
短期目線で見ると2019年1月からは上昇基調の調整、買い場探しに見えますが、長期目線では2018年10月を景気循環の山と仮定した後退局面基調が継続という判断もできます。米中の貿易摩擦によるリスクオフムードがまだまだ残っており、外部要因に引き続き要注意です。

さて、5月の下落局面を、年初からの上昇トレンドの調整と捉える場合、絶好の「押し目買い」ポイントを探り、できるだけ安く買いを拾いたいものです。その願望を叶える判断にはオシレーター系のテクニカル分析が良く使用されています。

今回は有名なテクニカル分析方法の1つである「MACD」を使って、(できれば)転底を狙って利益をあげられるMACDの使い方を、日経平均先物で検証を行ってみたいと思います。

MACDとは?
MACD:Moving Average Convergence and Divergence(日本名:移動平均収束拡散手法)。1970年代にジェラルド・アペル(Gerald Appel)氏によって考案されたテクニカル分析方法です。通称マックディーと呼ばれています。RSI、ストキャスティクスと並んで有名なテクニカル分析のオシレーター系分析手法で、多くのトレーダーに支持され、ほとんどのチャートツールに採用されています。

図1 参考:日経平均先物チャート(MACD)

  • ※チャートはハイパーSBI,日経平均先物、第一限月、MACDは初期値を使用

MACDは期間の異なる2本の指数平滑移動平均線(EMA)の価格差の収縮に注目し、その動きによってトレンドの方向性及び転換の兆候を把握しようというものです。逆張りサインを発生させるオシレーターとして広く使われています。

・MACD計算方法
MACD=短期EMA − 長期EMA
MACDシグナル=MACDの任意期間EMA

・基本的な見方
MACDラインがMACDシグナルラインを上抜いたら買い(ゴールデンクロス)
MACDラインがMACDシグナルラインを下抜いたら売り(デッドクロス)

また、MACDがゼロラインを下から上に抜けると上昇トレンド、強気と判断し、
MACDがゼロラインを上から下に抜けると下降トレンド、弱気と判断します。

直近の日経平均先物では、チャートで見ると1月9日に20420円でゴールデンクロスし、「買い」サイン。その後3月7日21420円でデッドクロスし「売り」サイン。天底ピッタリではないものの、しっかりとトレンドの転換を捉えています。直近では5月7日にデッドクロスし、「売り」継続と判断できます。

しかし、いざMACDを使うと、レンジ相場の時にロスカットが続いたり、遅れてトレンドに乗っかってしまうことも多く難しいものです。

今回はMACDの考案者であるジェラルド・アペル氏著書の日本語訳本である「アペル流テクニカル売買のコツ」(2006年パンローリング)から、アペル氏の考え方及び精度が高いとされる分析方法を参考に、MACDの真髄である、「精度の高いトレンド転換」を判断するのに最良とされる方法を検証していきます。

アペル氏は著書で実に多くのMACDのテクニックを解説していますが、その中でもポイントとなる要素を3つ紹介します。

ポイント1 大局観を見る
MACDは分析の中心にはなるが、市場の大きな「トレンド」やサイクルパターン等も見ることが大事だとしています。MACDも短期、中期、長期のチャートで確認すること、さらに移動平均線も適正なトレンドを示す指標とし、50期間の単純移動平均線のトレンド確認を推奨しています。

ポイント2 相場のスピードに合わせてMACDを使う
「登り百日、下げ十日」という相場格言があります。価格が上昇する時は時間を要し、下落する時は短期間で下げる傾向があるという格言です。(FXや債券等の対称性のある金融商品は当てはまりません)
上昇と下降で動きが違うのであれば、売買手法で用いるテクニカル分析のパラメーターは、買いと売りで分けて考える方が相場に合わせ易くなります。それが良い結果に繋がることが多いのです。
なので、上昇が緩やかな場合、期間の長いMACD(短期19日、長期39日)を売りサインとして、買下落が急こう配な場合、期間の短いMACD(短期6日、長期19日)を買いサインとして使うと相性が良いとされています。また、短期EMAと長期EMAは2〜3倍程度のバランスが適切とされています。

ポイント3 ダイバージェンスを見る
MACDのクロスを見て、転換したと思い毎回エントリーすると、一時的な戻り、押しだった。といういわゆる「ダマシ」に遭う確率が高くなります。サインの信頼性を高めるために採用したいのが「ダイバージェンス」です。
ダイバージェンスは「逆行現象」とも呼ばれ、価格は上昇しているのに、オシレーター系分析の数値は下がっているという、価格とオシレーター逆行している現象をダイバージェンスといい、トレンド転換が強い傾向が見られるパターンと考えられています。ダイバージェンスを仕掛けの条件として追加することにより、「ダマシ」を効率的に回避することが期待できます。

他にも
・買いはゼロ(MACD = 0)を下回ること、売りはゼロを上回っている時にサインがでていること。
・売りの1回目のサインは、ダイバージェンスが起きていない場合は見送る。

など様々な重要なテクニックがありますが、ここでの詳細な説明は割愛します。

210年分の日経平均先物をMACDで検証

MACDのテクニカル分析を日経平均先物で検証します。

日経平均先物でMACDとシグナルのゴールデンクロスで「買い」、デッドクロスで手仕舞いし、「売り」再度ゴールデンクロスで売りを手仕舞いして「買い」・・・のドテン売買を検証を行います。
この単純にドテン売買を繰り返すものを『基本ルール』とします。

『基本ルール』
MACDパラメーター 短期EMA:12 長期EMA:26 シグナル:9
・データはハイパーSBI,日経平均先物、第一限月を使用  期間2009/4/1 〜 2019/03/31
MACDは日中引け15:15の確定値で判定します。
エントリー、手仕舞いは、16:30ナイトセッションの寄り付きとします。

日経平均先物10年を検証した結果、基本ルールでは次の様になりました。

お世辞にも良い結果とは言えません。買いの成績は良いのですが、2009/4/1の始値(16:30)が8,150円、2019/3/29の終値(15:15)が21,190円と、単純に日経平均上昇の恩恵で、売買手法としての優位性はありません。

それではアペル氏のMACDテクニック、ポイントを考慮して、『基本ルール』に、次の5パターンをそれぞれ加えて検証を行います。

@50MA考慮(順張り)
基本ルールに50MAの方向性とサインが合致した場合のみ仕掛けた場合です。50MAが上向きの場合のみ、買いサイン発動,50MAが下向きの場合のみ売りサイン発動とします。(手仕舞いは基本ルール同様です)。トレンドと合致した時のみ取引する順張りタイプです。

Aゼロライン考慮(逆張り)
基本ルールのエントリー条件に買いはゼロライン(MACD = 0)を下回っていること、売りはゼロラインを上回っていることを条件として追加したパターンです。トレンドとは逆に売られ過ぎ、買われ過ぎになったら逆張りで仕掛けるタイプです。

Bダイバージェンス考慮
基本ルールにダイバージェンスの発生を条件に加えます。
ダイバージェンスを数値だけで機械的に判断するのは難しいですが、次のルールに合致した場合、強気のダイバージェンス(買い)とします。
「『過去20日のMACD最小値より、過去10日のMACD最小値の方が高く、過去20日の価格の最小値より、過去10日の価格の最小値の方が低い』ことが、5日以内に発生していること」
弱気のダイバージェンス(売り)は真逆の条件と考えてください。

C買いMACD(6,19,9)、売りMACD(19,39,9)
買いサインと売りサインでMACDのパラメーターを変更したパターンです。

Dパラメーター短縮 MACD(6,19,9)
MACDのパラメーターを買いも売りも短い期間にしたパターンです。

  • ※当社WEBサイトを通じて、SBI証券が作成

3日経平均先物と7203トヨタ自動車の検証結果とまとめ

それでは@〜Dを検証した結果を見てみましょう。

  • ※ペイオフレシオ:利益取引の平均値 ÷ 損失取引の平均値(絶対値)
  • ※プロフィットファクター:総利益÷総損失(絶対値)
  • ※1取引損益が0となった場合、トレード数、勝率にカウントしていません。

改善したもの、改悪となったものがありますので結果の要点を解説します。

・逆張り向き
@50MAの方はトレンドに合わせた「順張り」向きの条件で、Aゼロラインは逆張り向きの条件になります。
@の合計のプロフィットファクターは基本ルールより0.05ポイント減少。パフォーマンスが悪化し、Aは0.16ポイント上昇と改善しました。
MACDは「逆張り」として使う方が優位性の高い傾向があると当検証では解釈できます。

・ダイバージェンスは有能
Bダイバージェンスの目的の通り、合計プロフィットファクターは0.56ポイント上昇。ダマシを減らし、精度を上げる結果になっています。
注目すべきは、ペイオフレシオも1.77ポイントと大幅に向上しています。ペイオフレシオが高いということは、1回の取引で大きく利食い、1回の取引の損失が低い「損小利大」になっているということで、相場の転換を的確に捉えられていることになります。
今回は機械的な数値での検証でしたが、チャートでダイバージェンスを確認する方が、より精度の良い結果が得られるでしょう。

・買いサインと売りサインで適切なパラメーター設定をする
売りと買いでパラメーターを変更するCも合計プロフィットファクターが0.32ポイント上昇と、パフォーマンス向上となりました。
いくつか検証した結果、基本のパラメーターより長期になるほどパフォーマンスが悪化し、短期のパラメーターの方が良い傾向となりました。 短期は5〜9日、長期は15〜26日、シグナルは7〜13日の設定が比較的良いパフォーマンスを示す傾向がありました。
ただし、短期のパラメーター(10以下)は、数値を1増減するだけでパフォーマンスが大きく変化し安定した結果になりません。そのため、実トレードでは同じような結果になり辛くなるので注意が必要です。

良い結果になった条件を、基本ルールにいれて最適とされるパターンを検証してみます。

Aゼロライン考慮(逆張り)
Bダイバージェンス考慮
C買いMACD(6,19,9)、 売りMACD(19,39,9)
『基本ルールに』A、B、Cすべて入れたパターンと、A、Cを入れたパターンの結果が次のようになります。

3つの条件を全て加えると、検証期間の10年で28回しか取引が発生しません。
1年に2回しかサインがでないのは実用向きではありません。

A、Cの2つの条件追加いたものは、全条件よりパフォーマンスは低い数字ですが、取引回数が多く、損益計と勝率は最も高い数値となりました。
このルールにダイバージェンスをチャートで確認することにより、さらに期待値の高い売買手法としてMACDが活用できます。


最後に、日経平均以外にもこの考え方は有効なのかを検証します。

トヨタ自動車(7203)を使って同じように検証してみます。
個別銘柄なので、エントリー、手仕舞いのタイミングが少し異なります。

・データはハイパーSBI,個別銘柄7203を使用 期間2009/4/1 〜 2019/03/31
MACDは大引け15:00の確定値で判定します
エントリー、手仕舞いは、翌業日9:00 寄り付きとします。

左側が基本ルール、右側がAとCを採用した結果です。

日経平均先物には劣りますが、パフォーマンスは向上していますね。
これにダイバージェンスをチャートで確認することで、さらに精度の向上が見込めます。


まとめ

MACDはアペル氏のいくつかのポイントを参考にドテン売買を検証した結果、
1、相場のスピードに合わせてMACDのパラメーターを調節する。
2、チャートでダイバージェンスを確認する。
3、ゼロラインを確認して逆張りとして使う。
この3つを考慮することにより、期待値の持てる売買手法となりました。この考え方はMACDだけではなく、他のオシレーター系分析手法の考え方としても応用が可能と考えられます。

パラメーターの適切な数字やルールは金融商品や時間軸等によって異なりますので、絶対にこの数字やルールが良いというものはありませんので、必ずトレーダー自身が見ている相場で優位性を確認し、調整することが必要ですので、注意ください。

アペル氏の著書には今回ルールに採用していない、利食いやストップロスで精度を上げる、または他の分析方法と総合的に判断することなど実に多様です。MACDをより探究したいトレーダーは、アペル氏の著書をご自身で確認し、理解を深め相場に役立ててください。

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