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2021-05-12 08:55:00

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緊急事態宣言は"買いのシグナル"!?発令翌営業日は今回で"3連勝"

2021/4/27

投資情報部 鈴木英之

日経平均株価(週足)は4月第3週(4/19〜4/23)まで、3週間続落となっています。
新型コロナウイルスの感染再拡大により、景気の先行きに不透明感が強まったことなどから、一時はおよそ1ヵ月ぶりの安値をつけました。

こうした中、4/23(金)に緊急事態宣言が発令されましたが、4/26(月)の日経平均株価は上昇。緊急事態宣言が発令された過去2回、その翌営業日はいずれも上昇し、同宣言発令後1ヵ月のパフォーマンスも、2回とも上昇局面となっています。
今回も同様に緊急事態宣言は“買いのシグナル”になるのでしょうか。

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1日経平均株価(週足)は3週間続落

日経平均株価は、4月第3週(4/19〜4/23)終値が29,020円63銭となり、前週末(4/16)比で662円74銭(2.2%)安、週足ベースでは4月第1週(4/5〜4/9)の0.3%安以降、続落となっています。
4/21(水)は29,000円の節目を下回り、大幅に続落。新型コロナウイルスの感染再拡大により、景気の先行きに不透明感が強まったことなどから、3/24(水)以来、およそ1ヵ月ぶりの安値をつけました。
4/22(木)は3日ぶり大幅に反発し、上げ幅は600円超となりました。4/20(火)から4/21(水)にかけ、2日間で1,100円超下げたこともあり、買い戻しが先行。オランダの半導体関連装置大手ASMLホールディングスの好決算を追い風に、東京エレクトロン(8035)など半導体関連銘柄が総じて高く、株価を押し上げました。

一方、4月第3週(4/19〜4/23)のNYダウは前週末比0.5%安で、週足ベースで反落となりました。
4/21(水)は3日ぶりに反発。米疾病対策センター(CDC)が、新型コロナウイルスのワクチン接種回数が2億回を超えたことを発表。また、バイデン米大統領がワクチン普及の強化を示唆したことから経済正常化期待が高まり、景気敏感株を中心に買いが広まりました。
4/22(木)は、米政権が富裕層を対象にキャピタルゲイン税の課税引き上げを行う見通しと報道。警戒感から主要3指標が揃って下落しました。
4/26(月)はまちまちな値動きながらも、決算を控えた主要IT企業への業績期待などからアマゾンやマイクロソフトが買われ、AMDなど半導体も総じて上昇。ナスダック、S&P500が過去最高値を更新しています。

ヨーロッパで相次ぐ経済指標の改善

4/23(金)に発表されたユーロ圏の製造業PMIが予想を上回り、前月の62.5から63.4に上昇。前月に続き、1997年6月の調査開始以降、最高水準となりました。また、サービス業PMIも予想を上回り、前月の49.6から50.3に上昇。8ヵ月ぶりに節目の“50”を上回りました。
ただし、ヨーロッパでは依然として新型コロナウイルスの感染拡大に収束の兆しが見えない地域があります。再び、経済指標が悪化する可能性もあり、今後の動向が気になるところです。

図表1 日経平均株価の値動きとその背景(2021/4/21〜2021/4/27)

  日経平均株価 日米株式市場等の動き
終値 前日比
4/21(水) 28,508.55 -591.83 大幅に続落。節目の2万9,000円を下回り、ほぼ全面安。新型コロナウイルスの感染再拡大で景気への不透明感が広まる。
4/22(木) 29,188.17 +679.62 オランダの半導体大手ASMLホールディングスの好決算を追い風に、東京エレクトロンなど半導体が上昇し、株価を押し上げた。
4/23(金) 29,020.63 -167.54 バイデン政権のキャピタルゲイン課税引き上げ報道を受け、米株市場で3主要指数が下落。東京市場でも売りが波及。
4/26(月) 29,126.23 +105.60 緊急事態宣言による影響は織り込み済みとされ、株価への影響は限定的。ソフトバンクGなど値がさ株が高い。
4/27(火) 28,991.89 -134.34 ナスダック、S&P500が過去最高値を更新。東京株式市場も寄り付きは買われたものの、下げに転じた。
  • ※日経平均株価データ、各種資料をもとにSBI証券が作成。

図表2 日経平均株価(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとに作成。データは2021/4/27取引時間中。

図表3 NYダウ(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとに作成。データは2021/4/27時点。

図表4 ドル・円相場(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとに作成。データは2021/4/27時点。

図表5 当面の重要スケジュール

月日 国・地域 予定内容 備考
4/28(水) 日本 3月商業動態統計  
    ★決算発表 ソニーグループ、信越化学工業、村田製作所
  アメリカ パウエルFRB議長会見(FOMC結果発表) 日本時間では4/29(木)早朝
    バイデン米大統領、就任後初の議会演説  
    ★決算発表 アップル、フェイスブック、AMD、ボーイング
4/29(木) 日本 昭和の日(休場)  
  アメリカ 1-3月GDP 市場コンセンサスは前期比・年率6.8%増
    3月中古住宅販売仮契約  
    ★決算発表 マクドナルド、ツイッター、キャタピラー
4/30(金) 日本 3月鉱工業生産  
    3月失業率・有効求人倍率  
    4月消費動向調査  
    ★決算発表 三井物産、東京エレクトロン、日本たばこ産業
  中国 4月製造業PMI・非製造業PMI・コンポジットPMI  
  アメリカ 3月個人取得・個人支出  
    カリフォルニア州ディズニーリゾート営業再開予定  
    ★決算発表 アッヴィ、アマゾンドットコム、アルトリアグループ
5/1(土)   メーデー 中国は労働節で休場(〜5/5)
5/3(月) アメリカ 4月ISM製造業景気指数  
    4月自動車販売台数  
    ★決算発表 バークシャーハサウェイ、モザイク
  日本 東京市場は休場(〜5/5)  
5/4(火) 中国 4月製造業PMI  
  アメリカ 3月貿易統計  
    3月製造業受注  
    ★決算発表 ファイザー、マーチンマリエッタマテリアルズ
5/5(水) アメリカ 4月ADP雇用統計  
    4月ISM非製造業景気指数  
    ★決算発表 ビヨンドミート、ペイパルホールディングス
5/6(木) アメリカ 新規失業保険申請件数  
    ★決算発表 スクエア、モデルナ
5/7(金) 中国 4月貿易統計  
  アメリカ 4月雇用統計  
    ★決算発表 プラグパワー、ブッキングホールディングス
  • ※各種報道、日米欧中銀WEBサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。

図表6 日米欧中央銀行会議の結果発表予定日(月日は現地時間)

  2021年
日銀金融政策決定会合 6/18(金)、7/16(金)、9/22(水)、10/28(木)、12/17(金)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 4/28(水)、6/16(水)、7/28(水)、9/22(水)、11/3(水)、12/15(水)
ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 7/22(木)、9/9(木)、10/28(木)、12/16(木)
  • ※日米欧中銀WEBサイトを基にSBI証券が作成。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。 なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しています。日付は日本時間(ただし、ECBの結果発表日程は現地時間)を基準に記載しています。

3“緊急事態宣言”は「買い」のシグナルか

■世界の新型コロナウイルス感染状況とワクチン接種の現状

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計では、4/26(月)時点の世界の新型コロナウイルスの感染者数は、世界で累計1億4,718万人、死亡者数は310万人となりました。
インドでは感染拡大が続き、4/26(月)には1日に確認された新規感染者数が35万人に達し、5日連続で世界最多に。危機的な状況にアメリカが緊急支援を表明し、ヨーロッパなどからも支援の動きが広がっています。

新型コロナウイルス向けワクチンの接種はアワー・ワールド・イン・データによると、4/25(日)時点において、世界で10億1,000万回を超えました。このうち、米国では2億2,500万回の接種を終え、米中だけで世界の接種回数の4割を占めるとされています。一方、日本は主要7ヵ国(G7)の中で最下位の250万回となり、他国に比べ大幅な遅れをとっています。
日本の新型コロナウイルス新規感染者数(日次・7日移動平均)は1,000人を割り込む日もありましたが、4/23(金)時点で4,580人まで増加。同日、政府は4都府県を対象に3回目の“緊急事態宣言”の発令を正式決定しました。

■過去2回の“緊急事態宣言”発令後、株価は上昇。発令の翌営業日は今回で“3連勝”

今回の緊急事態宣言の期間は4/25(日)〜5/11(火)を予定しています。大型連休による人の流れを抑制することが目的とされており、観光業や飲食業などを中心に大きな打撃を受けることが懸念されています。
このため、経済活動の縮小を嫌気し、「宣言発令後の株価は下がる」と考えるのが自然かもしれません。
しかし、こうした市場の不安をよそに4/26(月)の東京株式市場は、日経平均株価が105円高と上昇しました。図表7にもあるように、過去2回2020/4/7(火)と2021/1/7(木)発令された緊急事態宣言において、その翌営業日は前者が403円高、後者は648円高と、いずれも上昇しています。

株式市場では悪材料に対し、“噂で売って、ニュースで買い戻せ”という格言があります。
日経平均株価は2月から3月にかけて30,000円を少し超えた水準を高値に、上値の重い状態になっていました。その背景には、新型コロナウイルスの感染再拡大により、“緊急事態宣言が発令されるかもしれない”というネガティブな観測(噂)があったことがあげられます。結果、緊急事態宣言の発令により、悪材料の出尽くしにつながったと考えられます。

ちなみに、“緊急事態宣言”発令後1ヵ月の日経平均株価のパフォーマンスをみると、2020/4は3.8%上昇、2021/1は6.9%上昇しており、いずれも上昇局面となっています。興味深いことに、前者のケースでは、日経平均採用銘柄の中で、陸運、空運、百貨店など規制強化で打撃を受けやすい業種が、悪材料出尽くしとなって買われました。
今回も、4/26(月)の取引では、同様の業種・銘柄が日経平均採用銘柄の値上がり上位になっています。

政府は6月末までに1億回超のワクチンの供給見通しを示し、おぼろげながらコロナ禍の出口が見えてきたようにも感じられます。こうした中、5月にかけて佳境を迎える決算発表で多くの銘柄が下げれば、そこが次の買い場になるかもしれません。

図表7 過去2回の緊急事態宣言発令における新型コロナウイルス新規感染者・日経平均株価の推移

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。
    期間:2020/2/7〜2021/4/23週次データ

【ご参考】新型コロナウイルスの国・地域別新規感染者数

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。
  • 期間:2020/2/7〜2021/4/25(日次の新規感染者数7日移動平均)

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