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2021-09-20 11:19:23

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≪株価急落≫決算発表本格化を前に読んでおきたい。投資家の取るべき戦術とは。

2021/4/20

投資情報部 鈴木英之

日本株の弱さが目立っています。
米国をはじめ、海外株式市場ではそれほど下げていないのにもかかわらず、4/20(火)の日経平均株価は一時600円を超す下げとなっています。
原因はどこにあるのでしょうか。
こうした中、今後3月決算企業の決算発表が本格化する予定になっていますが、投資家はどう動くべきでしょうか。

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1日本株に弱さが目立ち始めた理由

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、新型コロナウイルス向けワクチンの接種状況は世界の人口約78億人に対して、約9.1億人まで達し、米国ではワクチンを1回でも接種した人は全体のおよそ4割とされています。同国では、ワクチンの普及などによる経済正常化期待や、経済指標の改善が相次ぎ、主要3株価指標は4/19(月)時点で前月末比、NYダウが+3.3%、S&P500が+4.8%、ナスダック指数が+5.0%となり、それぞれ上昇。この間にNYダウ、S&P500は過去最高値を更新しています。

対して日経平均株価は、4月第2週(4/12〜4/16)終値が29,683円37銭となり、前週末(4/9)比84円69銭(0.3%)安、週足ベースでは4月第1週(4/5〜4/9)の0.3%安から、続落となりました。
4月第3週(4/19〜4/23)に入り、4/20(火)には一時600円を超す下げとなるなど、日本株の下げが相対的にも厳しくなっています。
以下の理由が考えられます。
(1)足元で新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な状況となり、再び経済活動を規制する流れが強まっていること。
(2)暗号資産が急落するなど、マネーの流れが偏重する兆しを見せ、リスク許容度が低下しつつあること。
(3)テクニカル上で、4/20(火)の日経平均株価が25日移動平均を下回ってスタートし、ヘッジ売りが増えやすくなったこと。
(4)決算発表シーズンの本格化を控え、次期の業績見通しに不透明感が強まっていること。

日本全国の新型コロナウイルスの感染者数は3/8(月)に599人にまで減少していましたが、4/19(月)は2,900人を超え、感染者数の増加ペースは上昇。ワクチンの供給遅延や、従来よりも感染力が強いとされる変異ウイルスの感染拡大など、不安は日増しに強まりつつあります。

気になるトピックス

上場企業の決算発表シーズンが始まりました。
発表社数ベースでは、4/28(水)の161社が最初のヤマ場です。ゴールデンウィーク明けの5月中旬には発表社数がピークを迎え、5/14(金)は1,000社以上になる予定です。

図表1 日経平均株価の値動きとその背景(2021/4/14〜2021/4/20)

  日経平均株価 日米株式市場等の動き
終値 前日比
4/14(水) 29,620.99 -130.62 新型コロナ、米でJ&Jのワクチンが使用停止。大阪新規感染者数が初の千人超え。
4/15(木) 29,642.69 +21.70 米国市場の影響を受け景気敏感株が上昇をけん引。
4/16(金) 29,683.37 +40.68 米国市場が最高値更新。TSMCの投資拡大で半導体関連株が底堅い。
4/19(月) 29,685.37 +2.00 米国株の上昇が続くものの、新型コロナ感染拡大への懸念が強まる。
4/20(火) 29,100.38 -584.99 大阪が緊急事態宣言要請の方向。決算発表への警戒も広がる。
  • ※日経平均株価データ、各種資料をもとにSBI証券が作成。

図表2 日経平均株価(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとに作成。データは2021/4/20取引時間中。

図表3 NYダウ(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとに作成。データは2021/4/20時点。

図表4 ドル・円相場(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとに作成。データは2021/4/20時点。

図表5 当面の重要スケジュール

月日 国・地域 予定内容 備考
4/21(水) アメリカ ★決算発表 ベライゾンコミュニケーションズ、ラムリサーチ
4/22(木) 日本 横浜に日本初の都市型ロープウェイ運航開始予定  
    ★決算発表 日本電産、オービック、ディスコ、ディスコ
  アメリカ 新規失業保険申請件数  
  3月中古住宅販売件数  
    ★決算発表 AT&T、インテル、ダウ、アメリカン航空
  EU ECB定例理事会(ラガルド総裁会見) 長期金利や資産購入計画の見通しがポイント
4/23(金) 日本 3月消費者物価  
    ★決算発表 エムスリー、キヤノンマーケティングジャパン
  アメリカ 3月新築住宅販売件数  
    ★決算発表 アメリカン・エキスプレス、シュルンベルジェ
4/26(月) 日本 日銀金融政策決定会合(〜27日)  
    ★決算発表 日東電工、キヤノン
  アメリカ 耐久財受注  
    ★決算発表 テスラ
4/27(火) 日本 黒田日銀総裁会見  
    日銀「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)  
    ★決算発表 ファナック、京セラ、アステラス製薬
  アメリカ FOMC(〜28日)  
    2月FHFA住宅価格指数  
    ★決算発表 マイクロソフト、ビザ、アルファベット、3M
4/28(水) 日本 3月商業動態統計  
    ★決算発表 ソニーグループ、信越化学工業、村田製作所
  アメリカ パウエルFRB議長会見(FOMC結果発表)  
    バイデン米大統領、就任後初の議会演説  
    ★決算発表 アップル、フェイスブック、AMD、ボーイング
4/29(木) 日本 昭和の日(休場)  
  アメリカ 1-3月GDP  
    3月中古住宅販売仮契約  
    ★決算発表 マクドナルド、ツイッター、キャタピラー
4/30(金) 日本 3月鉱工業生産  
    3月失業率・有効求人倍率  
    4月消費動向調査  
    ★決算発表 三井物産、東京エレクトロン、日本たばこ産業
  中国 4月製造業PMI・非製造業PMI・コンポジットPMI  
  アメリカ 3月個人取得・個人支出  
    カリフォルニア州ディズニーリゾート営業再開予定  
    ★決算発表 アッヴィ、アマゾンドットコム、アルトリアグループ
  • ※各種報道、日米欧中銀WEBサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。

図表6 日米欧中央銀行会議の結果発表予定日(月日は現地時間)

  2021年
日銀金融政策決定会合 4/27(火)、6/18(金)、7/16(金)、9/22(水)、10/28(木)、12/17(金)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 4/28(水)、6/16(水)、7/28(水)、9/22(水)、11/3(水)、12/15(水)
ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 4/22(木)、7/22(木)、9/9(木)、10/28(木)、12/16(木)
  • ※日米欧中銀WEBサイトを基にSBI証券が作成。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。 なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しています。日付は日本時間(ただし、ECBの結果発表日程は現地時間)を基準に記載しています。

2決算発表シーズン本格化、投資家の取るべき戦術とは。

■「決算発表」で注意したいこと
3月決算企業の中で最も発表日が早い銘柄群として、東証1部市場に上場している、あみやき亭(2753)が4/2(金)、ホギメディカル(3593)が4/12(月)に決算発表を行いました。
3月決算銘柄の比率は、東証1部の約3分の2となり、日経平均採用銘柄については、187銘柄(全体の83%)が3月決算銘柄です。また、第2四半期決算の発表を行う9月決算1銘柄、第1四半期を発表する12月決算29銘柄を含め、計217銘柄(全体の96%)が同時期に決算発表を行うため、投資家にとって5月中旬までの期間は大変重要な時期となります。

決算発表を経て、その銘柄の株価が上昇するにはどのような条件が必要でしょうか。
ここでは3月決算銘柄に絞って重要なポイントを整理しておきます。

(1)2022/3期の予想営業利益など損益科目が、事前の市場コンセンサス(図表7の①)を上回ること。
(2)2021/3期の営業利益など損益項目(実績)が、事前の市場コンセンサス(同②)を上回ること。
(3)発表された数字が、すでに株価に織り込まれた数字ではないこと。

(1)や(2)については、営業利益や、経常利益、純利益などの損益科目が重要です。
このうち、純利益は一時的な損益が反映していることがあるので、見かけ上の増減に紛らわされず、中身で判断することが重要です。営業利益は「本業のもうけ」を示しているので、実力をみるのに適しています。売上高(営業収益)も重要ですが、日本の決算発表の反応では、損益の好不調の方が反応が大きいと見受けられます。

(3)については、決算発表前に業績予想の修正(会社発表)や、メディアなどの予測、市場の期待や警戒が先走り、事前に株価が織り込まれている場合があるため、注意が必要です。

なお、(1)の企業による業績予想については、日本企業は一般的に保守的な発表をすることが多いとされます。発表した業績予想を下方修正することは、投資家のみならず企業にも苦痛を伴いやすいため、期初は慎重な予想を出す企業が多いと考えられます。

■相場急落の真相は?取るべき戦術は?
ウィズ・コロナで好決算を発表した2月決算銘柄の多くは「前期の好決算は“追い風参考値”に過ぎず、新年度は追い風が弱まる」と予想し、弱めの利益見通しを発表して株価が下落する傾向にありました。
3月決算銘柄についても、同様のケースが想定され、決算発表後に売られる銘柄が多くなることが警戒されます。決算発表については株価の変動に一喜一憂せず、決算内容をしっかりと見極めることも大切なポイントの1つでしょう。

4/20(火)の東京株式市場の急落は、新型コロナウイルスの感染拡大や、暗号資産(仮想通貨)への波乱ムードがくすぶり続ける中、本格化する決算発表を前に上記のような警戒感が高まったことが要因の1つであると推測します。

当面は決算発表スケジュールなど、最新の決算関連情報に注意しつつ、現金を多めに確保する戦術が有効かもしれません。
なお、業績見通しで慎重な業績見通しが示され、相場上昇へのハードルが下がれば、夏に買い場が訪れ、年の後半に上昇するシナリオが現実味を帯びてくる可能性もあります。
当面、株式相場は波乱の展開になるかもしれませんが、逆に買いチャンスの到来も期待できるでしょう。

図表7 日経平均株価採用主要銘柄(時価総額4兆円以上)の決算発表予定日・市場コンセンサス

決算発表予定日 決算発表予定時刻 コード 名称 前期営業利益(億円) 予想営業利益(億円)
今期(2) 来期(1)
4/23(金) 15:00 2413 エムスリー 343 566 743
4/27(火) 15:00 6954 ファナック 884 1,065 1,741
13:00 4568 第一三共 1,388 651 930
4/28(水) 11:00 6902 デンソー 611 1,707 4,254
15:00 4063 信越化学工業 4,060 3,921 4,574
15:00 4689 Zホールディングス 1,523 1,638 1,893
15:00 6758 ソニーグループ 8,455 9,601 9,683
4/30(金) 15:00 8035 東京エレクトロン 2,373 3,081 3,810
5/7(金) 13:00 8058 三菱商事(純利益) 5,354 2,296 4,352
5/10(月) 13:00 8001 伊藤忠商事(純利益) 5,013 4,413 5,128
5/11(火) 15:00 6367 ダイキン工業 2,655 2,420 2,901
15:00 4502 武田薬品工業 1,004 5,295 5,564
15:00 9434 ソフトバンク 9,117 9,703 9,946
5/12(水) 15:00 9984 ソフトバンクグループ -13,646 25,518 13,286
15:00 9432 日本電信電話 15,622 16,416 16,660
未定 7203 トヨタ自動車 24,429 21,166 26,977
5/14(金) 15:00 6178 日本郵政(純利益) 4,837 3,915 3,622
17:00 8316 三井住友フィナンシャルグループ(純利益) 7,039 4,988 6,087
15:00 9433 KDDI 10,252 10,471 10,524
5/17(月) 16:00 8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ(純利益) 5,282 7,014 7,189
15:00 6098 リクルートホールディングス 2,060 1,578 2,401
  • ※Bloombergデータ、会社公表データをもとにSBI証券が作成。予想営業利益の「今期」は2021/3期、「来期」は2022/3期が対象で、ともにBLOOMBERG集計の市場コンセンサスです。なお、銘柄名の右に(純利益)と記載された銘柄は、業績数値を純利益で記載している銘柄です。なお、決算発表予定時刻 が赤字の銘柄は、取引時間中に発表予想の銘柄です。
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