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2021-05-06 07:37:08

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日経平均は34,000円台まで上昇も可能か

2021/2/16

投資情報部 鈴木英之

日経平均株価は2/15(月)終値で30,084円15銭まで上昇し、およそ30年6ヵ月ぶりに3万円台の大台を回復しました。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に2020/3/19(木)に付けた安値16,358円19銭(取引時間中安値)から約84%の上昇率になります。

今後はどうなるでしょうか。
「日経平均株価は割高でバブルであり、急落する可能性が大きい」との指摘が増えはじめていますが、PBRの過去の推移などから分析し、34,000円台までの上昇も可能とみられます。

そこで今回はPBRやBPSからみて、「30,000円台の回復は妥当であり、今後も上昇の余地がある」と評価した点について解説します。

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1日経平均株価がおよそ30年6ヵ月ぶりに30,000円回復

日経平均株価の2月第2週(2/8〜2/12)終値は29,520円07銭となり、前週末(2/5)比740円88銭(2.6%)高、週足ベースでは2月第1週(2/1〜2/5)が4.0%高で、続伸となりました。なお、2/15(月)は564円高とさらに上伸し、1990/8/2(木)以来およそ30年6ヵ月ぶりの30,000円台回復(終値ベース)となりました。

2月第2週(2/8〜2/12)のNYダウは前週末比1.0%高で、週足ベースで続伸となりました。追加経済対策の早期成立期待などから上昇し、2/12(金)に再び過去最高値を更新。米主要株価指数はいずれも高値水準となっています。
また、新型コロナウイルスの新規感染者数の減少などを背景に、景気回復観測が強まり、景気敏感株などを中心に買われました。ニューヨーク州では、州政府がレストランなどへの規制を緩和し、段階的に正常化を進めていく方針を示しており、米政府によるワクチンの追加供給契約なども加わり、経済活動への正常化期待が一段と高まりました。
なお、トランプ前大統領の弾劾裁判は2/13(土)に終結。無罪評決が下され、早期に終結したことで、米政治への不透明感が後退しました。

一方、日本では四半期決算発表がほぼ一巡しました。
また、新型コロナウイルス向けワクチンの接種が2/17(水)より医療従事者向けに先行して開始される予定であり、物色傾向が“ウィズ・コロナ”から“アフター・コロナ”に向かう動きがあるようです。なお、日本では2/15(月)の東京の新型コロナウイルスの重症者数が、およそ1ヵ月ぶりに100人を下回りました。同時に、世界の新規感染者数は減少傾向が続き、ピークアウトの兆しが見えています。

◆気になるトピックス
米政府は2/11(木)に世界的な半導体不足を受け、支援策をまとめる方針を明らかにしました。これを受け、SOX指数が上昇し、日本国内でもアドバンテスト(6857)など、半導体関連銘柄の株価が高い展開となりました。

図表1 日経平均株価の値動きとその背景(2021/2/9〜2021/2/16)

  日経平均株価 日米株式市場等の動き
終値 前日比
2/9(火) 29,505.93 +117.43 一進一退も小幅に続伸。ソフトバンクグループなど、値がさ株が下支え。
2/10(水) 29,562.93 +57.00 4日続伸。米追加経済対策の早期成立に期待感。
2/11(木) - - 休場(建国記念の日)
2/12(金) 29,520.07 -42.86 5営業日ぶりに反落。利益確定売りが優勢も、下値は堅い。
2/15(月) 30,084.15 +564.08 30年半ぶりに3万円回復。米国で景気回復に向けた動きが強まる。
2/16(火) 30,467.75 +383.60 新型コロナウイルスのワクチン普及による経済正常化期待が一段と高まる。
  • ※日経平均株価データ、各種資料をもとにSBI証券が作成。

図表2 日経平均株価(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとに作成。データは2021/2/16取引時間中。

図表3 NYダウ(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとに作成。データは2021/2/16時点。

図表4 ドル・円相場(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとに作成。データは2021/2/16取引時間中。

図表5 当面の重要スケジュール

月日 国・地域 予定内容 ポイント
2/16(火) 日本 12月第三次産業活動指数  
  ドイツ 2月ZEW景況感指数  
  ユーロ 実質GDP  
  アメリカ ニューヨーク連銀製造業景気指数  
2/17(水) 日本 12月機械受注  
    1月貿易統計  
    コロナワクチンを医療従事者1万人程度に先行接種開始予定  
  アメリカ 1月生産者物価指数  
    1月小売売上高  
    1月鉱工業生産・設備稼働率  
    2月NAHB住宅市場指数  
    1月26・27日開催のFOMC議事録  
    ★決算発表 ロイヤルティファーマ、ショッピファイ、ブリティッシュアメリカンタバコ
2/18(木) 日本 1月首都圏新規マンション発売  
  アメリカ 1月住宅着工・建設許可件数  
    新規失業者保険申請件数  
    2月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数 米国の企業マインドを計測。
    1月輸出入物価指数  
    ★決算発表 ウォルマート、アプライドマテリアルズ
2/19(金) 日本 1月消費者物価  
  アメリカ 1月中古住宅販売件数  
    オプションSQ  
2/22(月) 日本 1月企業向けサービス価格指数  
  アメリカ 1月シカゴ連銀全米活動指数 ズームインフォテクノロジーズ
    ★決算発表
  ドイツ 2月IFO企業景況感
2/23(火) 日本 休場(天皇誕生日)  
  アメリカ 12月米S&Pコアロジック住宅価格
    12月FHFA住宅価格指数
    2月コンファレンスボード消費者信頼感指数
    ★決算発表 スクエア
2/24(水) アメリカ 1月新築住宅販売件数  
    ★決算発表 エヌビディア
2/25(木) アメリカ 新規失業保険申請件数
    1月耐久財受注
    10-12月期GDP改定値
    1月中古住宅販売契約
    ★決算発表 セールスフォースドットコム、ロケットカンパニーズ、モデルナ
2/26(金) 日本 1月鉱工業生産
    1月商業動態統計
  アメリカ 1月個人所得・個人支出
    ★決算発表 ビヨンドミート、テラドックスヘルス

  • ※各種報道、日米欧中銀WEBサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。

図表6 日米欧中央銀行会議の結果発表予定日(月日は現地時間)

  2021年
日銀金融政策決定会合 3/19(金)、4/27(火)、6/18(金)、7/16(金)、9/22(水)、10/28(木)、12/17(金)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 3/17(水)、4/28(水)、6/16(水)、7/28(水)、9/22(水)、11/3(水)、12/15(水)
ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 3/11(木)、4/22(木)、7/22(木)、9/9(木)、10/28(木)、12/16(木)
  • ※日米欧中銀WEBサイトを基にSBI証券が作成。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。 なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しています。日付は日本時間(ただし、ECBの結果発表日程は現地時間)を基準に記載しています。

2「30,000円回復」は妥当?〜高値で34,000円も〜

当面は、世界的に緩和的金融政策が続くとの見方が支配的となっています。
そのうえで、米国や日本での政権交替が大過なく終わったこと、新型コロナウイルス向けワクチン接種が期待から実現へと進み、景気回復も期待から実現へシフトし、企業業績の底打ちが鮮明になってきたことなどが、上記安値以降の株価上昇の要因であると考えられます。

では、今後の日経平均株価はどう推移していくのでしょうか。
そこで、上場企業の「純資産」や、BPS(1株純資産)、PBR(株価純資産倍率)について考えてみたいと思います。

企業は、現金預金、有価証券、売掛債権などの流動資産、工場や営業所、長期保有有価証券などの固定資産といった「資産」を有しています。そうした資産の合計である「総資産」から「借入金」相当額を差し引いた部分が「純資産」となります。企業が解散した場合に、総資産を売って得た金額から、債権者に返済する負債額を引き、最後株主に残る分が「純資産」であり、「解散価値」と言うこともあります。「純資産」を発行済み株式数で割った金額がBPS(1株純資産)です。

株価がBPSの何倍になっているのかを示す指標が株価純資産倍率(PBR)です。PBRが1倍のとき、株価とBPSは等しくなります。株価がBPSの1.31倍買われていることをPBR1.31倍といい、現状の日経平均株価の状態を示します。

日経平均株価のバブル崩壊後の安値(終値ベース)は、2009/3/10(火)の7,054円でした。2/15(月)終値30,084円はその4.26倍に値上がりしています。また、日経平均株価のBPSが最低値を付けたのは、記録をさかのぼれる1995年以降では、2001/4/10(火)の5,172円となっています。現在、日経平均株価のBPSは22,965円なので、その金額からは4.44倍になったと計算されます。過去20年間で、1株純資産は最低値から4.44倍に増え、日経平均株価が最安値から4.26倍になったことは、十分ファンダメンタルズに沿った動きと考えられます。

ちなみに、日経平均株価のPBR(月足ベース)は、過去1年の平均が1.10倍、同10年の平均が1.19倍、同20年の平均が1.74倍となっています。2/15(月)現在、日経平均株価のPBRは1.31倍で、過去10年以内の平均より高い反面、過去20年では低い数値になります。
近年は資本効率を重視するROE(株主資本利益率)が重視されていることや、低金利が続いていることもあり、日本企業のBPSの増加はあまり、市場に評価されてきませんでした。

このため、ここ10年ほどの間は日本株のPBRは、以前に比べると低く放置されてきたという経緯があります。しかし、金利の上昇等により、企業の財務体質の強さが評価されてくれば、日本企業のPBR上昇が許容される可能性も出てきそうです。

また、PBRの過去の推移をみると、リーマンショック(2008/9)以降、日経平均株価の上昇期には時折、1.5倍前後まで上昇する場面がみられました。日足ベースでは2013/4/25(木)の1.49倍、2014/1/8(水)の1.50倍、2015/4/23(木)の1.56倍などが高値になっています。仮に、現在の日経平均株価のBPS22,965円に対し、PBR1.5倍まで買われると、34,447円という計算が成立します。

図表7 日経平均株価とBPS、PBR

  • ※日経平均株価データをもとにSBI証券が作成。 期間:1995/10/1〜2021/2/1
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